2016.12.30

【コラム】1年前の雪辱を胸に…常盤木主将MF鈴木日奈子「次も初戦と同じくらい大切」

鈴木日奈子
常盤木学園の主将を務める鈴木日奈子 [写真]=吉田孝光
10年以上にわたり女子サッカーを追いかける気鋭のライター

 第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会が30日に開幕し、兵庫県内で1回戦の16試合が行われた。

 19年連続19回目の出場で選手権の常連・常盤木学園高校(東北第1代表/宮城)と、激戦区の九州を1位通過した柳ヶ浦高校(九州第1代表/大分)の対戦は、7-0で常盤木が制した。

 DF熊谷紗希(現リヨン)など数々のなでしこジャパンを輩出してきた常盤木は、立ち上がりの数分こそ柳ヶ浦の勢いに押されたが、6分のMF加藤栞の先制弾を皮切りに、 前半だけで5-0と大量得点。柳ヶ浦もFW上野紗良を中心に攻めようとしたが、常盤木が2、3人ですぐにボールホルダーを囲み、まったくボールがつながらず。常盤木ゴールに近づくことができなかった。

 後半に入っても状況は変わらず、終盤には柳ヶ浦がカウンターを仕掛けて上野がシュートを放ったが、これは常盤木GK鈴木あぐりが横っ飛びでセーブ。常盤木は6回目の選手権優勝に向け、2年生MF滝川結女のハットトリックなどで、7-0の大勝を収めた。

 ボランチでフル出場した常盤木の主将MF鈴木日奈子は、凛とした表情で「初戦をいい形で勝てたことはいいことだけど、その中で少しミスがあったのが課題」と淡々。すると、自ら1年前の苦い思い出を話し出した。「前回大会は2回戦で負けたし、そういう反省も踏まえると、次の2回戦も初戦と同じくらい大切になってくる。今日で気を緩めては絶対にいけない」

 1年前の常盤木は優勝候補の一角に挙げられながらも、2回戦でPK戦の末に敗退するジャイアントキリングの犠牲となった。その試合で途中出場し、7番目のキッカーを任されたのが、当時2年生の鈴木日だった。彼女が放ったシュートはポストに嫌われ、その瞬間に常盤木の敗退が決まった。

「前回大会のチームも優勝までいけたチームだったと思う。だけど勝ち負けは実際にやってみないと分からないところ。今日も7点は取れたけど、これで満足したら1年前のような結果になる。この後のミーティングでは、しっかり集中して2回戦を迎えられるようにチームに言いたい」

 背番号を1年前の25から5に代えて、主将として再び2回戦までやってきた。快勝で終えた1回戦の後にも、鈴木日は表情を崩さない。しかし、キャプテンマークを付けていないことを記者に指摘された時にだけ、白い歯がこぼれた。

「キャプテンになった最初のうちは付けてたんですけどね。プレーに集中できないんで。試合中にキャプテンマークが腕から下がって来ちゃって」

 最後の最後に見せたそれは、18歳らしい清々しい笑顔だった。

文=馬見新拓郎

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