2015.10.24

青森山田GK廣末陸、冷静かつ堂々たるプレーで19連覇に貢献

世界各国を放浪するサッカージャーナリスト。巷ではユース教授と呼ばれる。

文・写真=安藤隆人

『絶対王者』が苦しみながらも、2年生守護神の活躍で、19連覇を成し遂げた。第94回全国高校サッカー選手権大会の青森県予選決勝、青森山田高校vs八戸学院光星高校の一戦。

 18連覇中で、県内の公式戦301連勝中という、『絶対王者』の青森山田だったが、1点が遠かった。立ち上がりからペースを握るも、八戸学院光星のCB堤賢太を軸にした堅い守備に苦しみ、エースストライカーのFW福原幸太、トップ下の1年生、MF吉田幸生のコンビネーションを活かした高速カウンターに手を焼く展開となった。開始直後の1分にMF和山吏玖にオープニングシュートを放たれると、12分にはDF坂下公輝、29分には福原にミドルシュートを浴びるなど、ひやりとするシーンも招いた。

 エンジンがかからず苦しむチームにおいて、気を吐いたのがU-18日本代表のGK廣末陸だった。開始前から容赦なくピッチに降り続ける雨と風に動揺することなく、ゴール前でどっしりと構えると、40分にはスルーパスを通され、吉田と1対1の状況になるも、冷静にシュートをはじき出した。

 後半開始早々の42分に、FW鳴海彰人のゴールで先制した後も、苦戦が続くチームの中で、安定したゴールキーピングと正確なキックで攻撃の起点となり続けた。64分には再び相手の決定機をファインセーブでしのぐと、後半アディショナルタイムにはゴール前に飛んできたクロスを、目の前でバウンドし加速する難しいボールだったが、がっちりとキャッチ。最後まで牙城を崩すこと無く、1-0の勝利に貢献した。

 U-18日本代表の一員として臨んだAFCU-19選手権バーレーン2016予選。正GKとして好調を維持していたが、大会直前に負傷し、出場はフィリピン戦の1試合にとどまった。

「調子が良かったのに、怪我をしてしまい、思うようにプレーできなかったのは、本当に悔しかった。でも、色んなことを学ぶことができた」

 チームの中では最年少世代だったが、積極的にコミュニケーションを取り、ピッチに立ったら、自信を持って堂々とプレーする。フィリピン戦も本調子ではなかったが、機敏な動きとラインコントロールで勝利に貢献した。試合中の気持ちの持ち方、コミュニケーションなど、多くのことを改めて学ぶことができた守護神は、この試合でも苦しむチームの中で冷静かつ堂々とプレーをした。

「苦戦することは分かっていた。だからこそ、絶対にゼロで抑えることができれば、絶対に勝てると信じていた。うちの攻撃陣なら必ず1点は入れてくれますから」

 味方を信じ、自らの責務をきっちりと果たした廣末。頼もしき2年生GKに牽引された『絶対王者』が、19年連続21回目の選手権出場を手にした。

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