2014.12.29

勝ち残る顔ぶれ変わる近年の選手権…優勝候補の東福岡に対するは“経験値”か

インターハイ2014
17年振りのインターハイ優勝を飾った東福岡  写真]=安藤隆人

 12月30日、この季節の風物詩とも言える全国高等学校サッカー選手権大会が幕を開ける。今年は国立競技場改修工事のため、駒沢陸上競技場で開会式・開幕戦、埼玉スタジアム2002にて準決勝・決勝が行われる。開幕で当たるのは地元・都立三鷹(東京)と、優勝候補筆頭に挙げられる夏のインターハイ王者・東福岡(福岡)で、開会式・開幕戦のチケットはすでに完売。東福岡の2枚看板、ヴィッセル神戸内定のMF増山朝陽、横浜F・マリノス内定のMF中島賢星が登場することもあり、開幕から熱気あふれる試合となりそうだ。

 近年の選手権を「展望」するのは困難を極める。ただでさえ40分ハーフ即PKというルールが番狂わせを誘発しやすい上に、近年は地域間格差が大幅に縮小。かつて「王国」と謳われた静岡県のチームがなかなか勝ち残ってこられなくなっているのも象徴的だが、力の差がなくなる中で毎年のように勝ち残ってくる「顔ぶれ」が変わっていく時代となった。

 その中にあって前々年度は準優勝、前年度はベスト4と安定した戦績を残しているのが京都橘(京都)だ。FW小屋松知哉(名古屋グランパス)という傑出したストライカーに拠る部分も大きかっただけに、今年は初参戦の高円宮杯プレミアリーグWESTでも大いに苦しんだ。ただ、新エース中野克哉に自覚が芽生え、U-17日本代表FW岩崎悠人ら1年生も成長。リーグ戦も終盤に巻き返しを見せて残留を決めるなど、確かな進歩の跡を見せ付けた。選手権を勝ち抜いた「経験値」は確かなアドバンテージ。今大会で優勝候補の一角を占める存在となった。

 また「経験値」と言えば、前々年度でベスト4、前年度で準優勝を為し遂げた星稜(石川)の目もあるだろう。河崎護監督が交通事故で入院されるという思わぬ事態になったが、DF鈴木大誠、MF前川優太、MF平田健人、FW森山泰希ら去年の悔しさを知る選手がセンターラインに残っているだけに、精神的な強さを見せてくれることを期待したい。同様に「経験値」となると、前年度8強に入ったメンバーがズラリと残った履正社(大阪)も有力候補。図抜けた選手がいるわけではないが、FW林大地、FW牧野寛太、MF田中駿汰、DF安田拡斗ら粒揃いの2年生を、MF多田将希ら要所を締める3年生がガッチリと援護する布陣は強力。うまく大会に入れれば、第二の旋風がありそうだ。

 一方、戦力的に東福岡に迫るものがあるのは、やはり流通経済大柏(千葉)。今季の戦いはいささか安定感を欠いてしまったが、乗っているときの攻守は他を圧するモノがある。FC東京内定のMF小川諒也が注目される一方で、控え選手の層も厚く「小川頼み」のチームでは決してない。また橘と同じブロックに入った前橋育英(群馬)も昨年のU-17ワールドカップ日本代表だったMF鈴木徳真、MF渡邊凌磨を核として攻守に好選手をそろえる「候補」。難敵・初芝橋本との初戦を乗り切れれば、自然と可能性も見えてくる。

 青森山田(青森)、静岡学園(静岡)、尚志(福島)、広島皆実(広島)、山梨学院(山梨)など、お馴染みの上位経験校も地力は十分。初出場の昌平(埼玉)、秀岳館(熊本)、久々出場の日大藤沢(神奈川)も面白い存在となりそうだ。

 12月30日から1月12日までの約2週間での短期決戦。強さと勢いに加えて、少しのディテールが勝敗を残酷に分けていく。1月12日、埼玉スタジアム2002で行われる決勝の舞台に立つのは、そして優勝旗を掲げる唯一のチームとなるのは、果たしてどの高校だろうか。

文=川端暁彦

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