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EXILE CUP 2016 東北大会は宮城県富谷町のTOMIYA CLUB Jr.が悲願の初優勝!

2016.09.16

 小学4~6年生のフットサル大会「EXILE CUP 2016」。9番目の地域大会となる東北大会が、8月29日、昨年に引き続き山形県米沢市の米沢総合公園米沢市営人工芝フィールドで行われた。やや風が強かったものの気持ち良く晴れ渡る絶好のコンディションとなった。

 開会式ではDEEPのRYOさんが登場。「熱いプレーを見るのを楽しみにしてきました。優勝目指して頑張って下さい!」と子どもたちに激励のメッセージを送った。そして大会スペシャルサポーターEXILE ÜSAさん考案の「EXダンス体操」でウォーミングアップ。NHK Eテレ「Eダンスアカデミー」でもおなじみなので、知っているかどうかの問いかけに対し、多くの子どもたちが「知ってる~!」と手を挙げ、チューチュートレインやめちゃくちゃダンスもしっかり決めてくれた。

 午前中の予選リーグは48チームを12グループに分けリーグ戦を行い、1位12チームと2位12チーム中上位4チームを合わせた16チームが決勝トーナメント進出する。

 昨年優勝した地元米沢市の北部FC(山形県)は今年も出場。連覇がかかっていたが、予選リーグで2連敗してしまい、決勝トーナメント進出を逃した。鈴木康浩監督は「プレッシャーや緊張がありました」とディフェンディングチャンピオンの難しさを語った。しかし予選リーグの最後の試合は、気持ちの入った戦いを見せ、見事に勝利。「最初からリラックスしてやれれば良かったですが、最後は緊張が解けてやれたと思います」と最後に意地を見せてくれたことを喜んだ。

 大船渡三陸FC(岩手県)は片道4時間をかけての参加。予選リーグ1勝2敗で決勝トーナメント進出を逃した。田中正芳監督は「一昨年岩手県紫波町で開催された時初めて参加し、今年で3年目になります。今年は4~5年生が主力でしたが、全国大会県予選前にいろんなチームと対戦できて良かったです」。岩手県は来年のバーモントカップ少年フットサル大会県予選が今年の秋に行われるので、全国大会の予選に向けても良い経験を積めたようだ。キャプテン金野巧聖君は「チームでもっと声を出して、チームワークを高めていきたいと思います」今後への抱負を語った。

 こうして午前中の予選リーグが終了し、午後からは決勝トーナメントが行われた。準決勝は宮城県仙台市のフットサル場を練習場とするMESSE東北(宮城県、以下メッセ)と山形県勢として唯一ベスト4入りを果たした最上ユナイテッド(山形県、以下最上)が対戦した。序盤はメッセの攻撃力が爆発。前半開始早々に田越陽大君、熊谷譲人君がゴールを決めて2点リード。直後に最上も岸大斗君のゴールで詰め寄ったが、5分にメッセ田越君が再びゴールを決めて追加点。前半で2点のリードを奪ったメッセが後半最上の反撃を退け、3-1で勝利し、決勝進出を決めた。

 最上の岸利幸監督は、ゴールを決めた岸君のお父さん。「ここまでの成績を残せるとは思いませんでした。1試合1試合積み重ねてたくましくなってくれました」と選手たちの成長を喜んだ。「6年生だけで参加しましたが、同学年での仲間づくりは大切です。自分たちで行動して言い合える、自立した子どもになって欲しいです」とこの大会の経験を生かした人としての成長を願っていた。

 準決勝もう1試合はFC.ヴェルジナーレジュニア(福島県、以下ヴェルジナーレ)と、宮城県富谷町のフットサル場を練習場とするTOMIYA CLUB Jr.(宮城県、以下TOMIYA)の対戦。こちらも立ち上がり早々に試合が動きTOMIYAの飯野雄大君、キャプテンの鈴木夢人君が立て続けにゴール。後半にも鈴木君がゴールを決めた。ヴェルジナーレもチャンスは作ったがゴールを奪えず、3-0でTOMIYAが決勝進出を果たした。

 ヴェルジナーレの渡邉厚監督は「キャプテンとGKが福島県の選抜でトレセンに行って不在の中、よく出し切ってくれました。来た選手全員が戦えていました」と主力選手が欠けた中での選手たちの頑張りをねぎらった。

 決勝はメッセとTOMIYAの宮城県勢対決。同系列のフットサル場を練習場とし、フットサルにも慣れている選手同士とあって、1点を巡るハイレベルな攻防が見られた。メッセの田越君や、TOMIYAの鈴木君もシュートチャンスを作ったが、お互い守備陣が踏ん張り0-0で前後半を終了し、PK戦に突入した。PK戦はそれぞれ3人が成功し、サドンデスとなった4人目。メッセのPKを「練習でも止めていたので自信があった」というTOMIYAのGK川内谷倫季君が見事に止めた。TOMIYAは4人目の飯野君がPK成功し、PK戦を4-3で制して初優勝。9月17日(土)に愛媛県今治市の桜井海浜ふれあい広場サッカー場で行われる決勝大会出場を決めた。

 接戦の末敗れたメッセの佐藤隆行監督は「今まで決勝の舞台に立つことの無かった選手たちが、頑張っても点が取れなくて優勝できなかったという経験をしたので、今度は決勝でも勝とうという練習をしていきたいですね」と振り返った。スペイン・FCバルセロナのネイマール選手を目標にしている田越君は「準決勝では決められましたが、決勝は緊張してしまいました。もっと決められる選手になりたいです」と今後への意気込みを語った。

 優勝したTOMIYAは第1回東北大会で準優勝。その時はキャプテン鈴木君のお兄さんが出場していた。「バーモントカップの県大会やホンダカップなどの大会で敗れた悔しさを糧に頑張ってくれました。堪え忍んでPKで勝てて良かったです」と山田彪監督は念願のタイトル獲得を喜び、「決勝トーナメントからは少し堅くなったので、全国大会はリラックスさせて頑張らせたいです」と意気込みを語った。鈴木君は「みんなが全力でやってくれてとても嬉しかったです。全国大会は東北大会以上に動いて、全力を尽くしたいです」と大舞台での活躍を誓った。フットサル日本代表GK川原永光選手を目標とするGK川内谷君も「東北大会以上にみんなに貢献したい」と意気込む。幼少期からフットサルに精力的に取り組むTOMIYAの全国大会での躍進を期待したい。

取材=小林 健志 写真=高橋 禎晃

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