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【ACLグループH展望|シドニーFC】モチベーションが低いうえに消化試合?…横浜FMとの戦い方

シドニーが横浜FMに勝てる可能性は…… [写真]=Getty Images

AFCに不参加の意向を示すも……

 過去の大会と中断前を振り返る前に、今大会に臨むチームの状況を説明する必要がある。世界中に新型コロナウイルスが蔓延するなか、オーストラリアは新規感染者数が実に少なく、どの豪州勢もこの時期に中東へ長距離移動することを望んでいなかった。感染のリスクはもちろんのこと、帰国する際には2週間の隔離を余儀なくされ、そのための宿泊代はクラブが支払わなくてはならないし、クリスマスを家族とともに過ごすことができなくなる(日本人にとっての正月だ)。また、Aリーグは8月にシーズンを終えている。

 こうした理由により、豪州勢3チームはAFCに不参加の意向を示したが、もし参加しなければ、厳しいペナルティが下されることになると返答された。シドニーFCを含むモチベーションの低い3チーム(シドニーFC、パース・グローリー、メルボルン・ビクトリー)は、しぶしぶ11月中旬に現地入りしたものの、いずれも覇気のない戦いぶりで最下位につけている(メルボルン・ビクトリーは3位)。すでにシドニーのグループ突破の可能性も消えており、首位通過を決めた横浜F・マリノスとの一戦は、残念ながら消化試合になってしまう。

 シドニーは昨シーズンを含む、過去4シーズンのAリーグで3度優勝している国内の盟主(リーグ優勝回数も最多の5回)だ。ただし、中断後は6試合で1勝しか挙げておらず、調子は下降気味。また、アジアの大会では長く苦戦が続いており、過去18試合で1勝しか記録していない。

普段のスカイブルーズの戦いを再現するのは難しい

■試合日程(日本時間)
2月19日(水) 対 横浜F・マリノス 0-4
3月4日(水) 対 全北現代 2-2
11月19日(木)対 上海上港 1-2
11月25日(水)対 全北現代 0-1
12月1日(火) 対 上海上港 4-0
12月4日(金) 19:00 対 横浜F・マリノス

 前述したように、そもそもモチベーションが低いうえに消化試合となるため、熱い一戦は期待できないかもしれない。GKアンドリュー・レッドメインは妊婦のパートナーがいることを理由にオーストラリアにとどまり、DFライアン・マッゴーワンは新型コロナウイルスに感染。FWアダム・ル・フォンドルはインドへ移籍した。これまでの主力選手が何人も帯同しておらず、普段のスカイブルーズの戦いを再現するのは難しいだろう。

 さらに8月にAリーグを終えてから、公式戦はゼロ。ドーハ入りしてからは、大方の予想通り、上海上港と全北現代に連敗した。第5節では、突破の決まっている上海に4-0の大勝を収めたが、横浜F・マリノスから同じ結果を得られるとは限らない。かつてブリスベン・ロアーとメルボルン・ビクトリーを指揮したアンジェ・ポステコグルー監督は、母国のAリーグを熟知しており、手を抜くことなく、敬意を持って戦うことが予想される。

 2月に横浜のホームで対戦したときは、シドニーも今とは比べものにならないほど心身ともに準備ができていたが、昨シーズンのJリーグ王者に完膚なきまでにたたきのめされている。あらゆる意味合いにおいて、チーム力の劣る今回のシドニーが、横浜F・マリノスに勝てる可能性は限りなく低い。

【KEY PLAYER】MF 10 ミロシュ・ニンコヴィッチ

現在35歳のニンコヴィッチ [写真]=Getty Images


 元セルビア代表ミロシュ・ニンコヴィッチのパフォーマンスが、内容と結果を大きく左右するだろう。とりわけ、攻撃の主軸を担っていたル・フォンドルが去った今、このウイングにかかる期待は大きい。母国の名門レッドスター・ベオグラードやディナモ・キエフでもプレーし、2010年のワールドカップにも出場(グループ第2節ではドイツに1-0で勝利)したニンコヴィッチは、今年のクリスマスに36歳になるベテランながら、動きは変わらず軽快で、創造性はさらに研ぎ澄まされている印象だ。

 様々な球種を蹴り分けるキックの名手は、セットプレーやクロスから質の高いボールを味方に届けるものの、横浜F・マリノスのスピーディなサイドの選手と対峙したときに、走力やアジリティがやや不安になりそうだ。

【MANAGER】スティーブ・コリカ

コリカ氏は現役時代に広島などでプレー [写真]=Getty Images


 オーストラリア北部の小さな村に生まれたスティーブ・コリカは現役時代、国内では当代屈指のプレーメーカーとうたわれた。レスターやウルヴァーハンプトンに加え、サンフレッチェ広島でも2シーズン在籍しているため、日本のファンにもなじみがあるだろう。

 現役引退後は、ピエール・リトバルスキーらのアシスタントを務め、代表でも補佐役を担った。2018年にシドニーのファーストチームを率い始め、シンプルな4-4-2を用いて2019年と2020年のリーグを制している。

文=スコット・マッキンタイア
翻訳=井川洋一

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