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設立4年目のFCアロンザが東海大会を制覇!VOICEとともに全国へ 『JA全農杯全国小学生選抜サッカーIN東海』

東海大会を制したFCアロンザ [写真]=日刊スポーツ

 3月28日、岐阜県関市にあるグリーンフィールド中池で『JA全農杯全国小学生選抜サッカーIN東海』が開催された。同大会は、昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、今年は感染症対策を徹底した上で開催されることになった。東海大会には静岡県、三重県、愛知県、岐阜県の県大会を勝ち抜いたチームが参加。各県から2チームずつ、合計8チームでトーナメント戦が行われ、上位2チームに全国大会の出場権が与えられる。

 この大会のレギュレーションは独特で、8人制なのは他の小学生の大会と同じだが、試合時間が通常の前後半ではなく、3ピリオド制(12分×3ピリオド)となっている。さらに出場選手についても第1ピリオドに出場した選手は第2ピリオドに出場できず、総入れ替えとなる。今大会では第1ピリオドにいわゆるレギュラー組を起用するチームが大半を占めたが、選手をどう振り分けるのかといった駆け引きも存在するのだ。また、ピリオド間に設けられる時間も第1ピリオドから第2ピリオドにかけては1分だけで、選手起用に制限がなくなる第3ピリオドの前には5分間が設けられる。勝負を決める最後の12分間に向けて、この5分間でどんなコミュニケーションをとるのかもスタッフの腕の見せ所といえる。

 大会当日は朝からあいにくの雨。天候に加えて、感染予防の観点から開会式は行われなかったが、ピッチ上では熱い試合が繰り広げられた。

 準々決勝はFCRe:star U-12(岐阜県第1代表)がPK戦の末、キューズFC(静岡県第2代表)に勝利。2年前の東海大会・準優勝チームである大山田SSS(三重県第1代表)は、FCアロンザ(愛知県第2代表)に0-2で敗れて大会から姿を消した。またVOICE(愛知県第1代表)は那加一SSS(岐阜県第2代表)を3-1で、清水エスパルス三島(静岡県第1代表)は松ヶ崎FC(三重県第2代表)を4-1で下して、ベスト4進出を決めている。

 準決勝はFCアロンザが開始4分で2ゴールを決めて、FC Re:starに勝利。もう1試合は1-1でPK戦までもつれる接戦の末、VOICEが清水エスパルス三島を下した。

 この結果、全国大会への出場権を獲得したのは、ともに愛知県勢のVOICEとFCアロンザとなった。2年前の東海大会を制した名古屋グランパスU-12が県予選で敗退するなど、県としてのレベルの高さを感じさせる。その2チームが激突した決勝戦も、見応えのある好ゲームとなった。

 雨脚が強まる中で迎えた決勝戦は互いにチャンスを作り出すが、VOICEのGK櫨瑞貴とFCアロンザのGK中村勇翔の好守が光り、第1ピリオドはスコアレスで終わる。選手が入れ替わった第2ピリオドの開始早々の13分に試合が動いた。FCアロンザの小川泰知が相手選手のバックパスが弱くなったのを見逃さずにボールを奪い、そのままGKとの1対1を冷静に流し込んで先制点を奪う。勢いに乗るFCアロンザは攻撃の手を緩めず、対するVOICEもサイドから好機を作るが、ここも両GKの活躍により追加点は生まれない。

5分間のインターバルを経て、最後の第3ピリオドへ。拮抗した戦いが続く中、次にゴールネットを揺らしたのは、またしてもFCアロンザだった。30分に深江龍明がドリブルによる見事な中央突破から、最後は前に出たGKの頭上を越すループシュートを決めてリードを2点に広げる。窮地に立たされたVOICEは、身体の強さを生かしたキープ力のある菅井良泰を最終ラインから前線へ上げて勝負に出る。攻撃の人数を増やすリスク覚悟の采配によりチャンスを生み出す場面があったが、逆にFCアロンザは手薄となった相手守備を突いてチャンスを作るなど、ゲームの流れを最後まで渡さなかった。試合はそのまま2-0で終了し、FCアロンザが東海大会の王者に輝いた。

[写真]=日刊スポーツ

 キャプテンの深江龍明は「このチームは共通理解がいいので、特徴であるポゼッションやゴールへ向かって前進するプレーができる」と強さの理由を説明し、10番を背負って攻撃を牽引した安藤拓斗も「攻撃で主導権を持つところ、守備からいくところが、チームとしてやれている」と自信をのぞかせる。鈴木淳也総監督は「3ピリオドで選手を入れ替える総力戦の大会で、これまでの積み上げが出せました。練習や試合での取り組みは嘘をつかない」と話した。FCアロンザは設立4年目と歴史の浅いクラブだ。ボールを扱う技術面はもちろん、メンタルや体の動かし方など選手の将来につながる様々な要素も取り入れている。「技術は徹底しつつ、面白さや探究心を持って欲しいです。言われたことだけをやるのがサッカーじゃない。うちのチームを全国の方々に見てもらえる機会をつかめて嬉しいです」(鈴木総監督)と喜びを語っている。

 準優勝に終わったVOICEのキャプテン野村由翔は「チャンスはあった。そこを決めるかどうかで結果が変わる。全国大会出場はつかめたけれど、決勝で負けたのは悔しいです。ただ、みんなで信じあって、励ましあって、声を掛けあって戦えました」と振り返る。磯部友也監督は「止める、蹴る、運ぶ、外すといった基礎を徹底して、そこに頭を使って相手の嫌なことをチームとしてやっています。全国大会出場が目標だったので、準優勝は悔しいけれど、大会の結果としては満足しています」と話している。印象的だったのはベスト4のゲームだ。先制されながら、粘り強く戦って同点に追いつき、PK戦の末に全国大会への切符を勝ち取った。VOICEは愛知県南部の知多半島が活動エリアだ。名古屋などと比べて競技人口や環境の違いはあるが「こういう地域からでも全国へ行けるんだ、という育成の力を示せたんじゃないか」(磯部監督)と胸を張る。今年が設立15周年という記念の年に、全国での活躍を目指す。

 なお、大会優秀選手には12名が選出された。

中村 勇翔/FCアロンザ
青山 陽/FCアロンザ
安藤 拓斗/FCアロンザ
小川 泰知/FCアロンザ
深江 龍明/FCアロンザ
吉澤 拓将/VOICE
野村 由翔/VOICE
山口 雅貴/VOICE
片山 蒼真/FC Re:star
佐田 理玖斗/FC Re:star
杉山 拓海/清水エスパルス三島
林 勘太/清水エスパルス三島

 VOICEとFCアロンザの両チームは東海代表として、5月3日から5日にかけて日産スタジアムで行われれる『JA全農チビリンピック2021 JA全農杯 全国小学生選抜サッカー決勝大会』に挑む。全国から16チームが集まる大会で、どんなゲームが繰り広げられるのか楽しみだ。

文=雨堤俊祐

 全国9地区で開催される『JA全農杯全国小学生選抜サッカー』の模様は@zennoh_sportsにてTwitter速報を実施。

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