2018.03.02

ソサイチ選抜監督インタビュー。ソサイチとの出会い、2018年イタリア&スペイン遠征に向けて、様々な想いを語る。

ソサイチとは南米発祥の7人制サッカーで、ポルトガル語の「社会・社交的・共同体」を意味する「SOCIETY(ソサエティ)」が語源。ソサイチでより良い社会へ。

イタリア/スペイン遠征・特設サイト

 一般社団法人日本ソサイチ連盟は選抜チームを結成し、5月と6月にそれぞれ欧州遠征を実施することを発表した。遠征に向けた選抜チームを結成するにあたり、イタリア遠征の選抜セレクションを3/21(水祝)に関東で、スペイン遠征の選抜セレクションを4/21(土)に東海、4/22(日)に関西でそれぞれ開催する。

 一般社団法人日本ソサイチ連盟は、2011年より選抜チームを結成し、様々な国へ挑戦をしてきた。これまで約300名もの選手が参加してきたこの活動で、多くの選抜チームを指導してきた「松下イゴール」「渋澤大介」の両氏にこれまでの活動で感じたことについて、話を聞いた。

※渋澤氏が「イタリア遠征KANTO」を、イゴール氏が「スペイン遠征TOKAI」をそれぞれ指揮。なお、「スペイン遠征KANSAI」は元Fリーグ・シュライカー大阪でもプレーした鈴木磨人氏が指揮する予定となっている。

日本ソサイチ連盟スタッフ:まず、ソサイチとの出会い、ソサイチを知ったキッカケを教えてください。
渋澤大介氏(以下、渋澤氏):学生時代、自分は体育会サッカー部に所属していましたが、とあるオフの日にサッカーサークルで活動している友人に「試合があるから来て」と誘われて指定された場所へ行きました。するとフットサル場が3面ある会場で、サッカーの試合じゃないの?と思っていたら『ソサイチ』のワンデイ大会でした。そこで初めて7人制サッカー『ソサイチ』というものを知りました。その後、大学を辞めて海外でサッカー選手としてのキャリアを積むことになりますが、実はこのソサイチ大会で出会った方を通じて海外へ行きました。大袈裟な言い方になりますが、この日にソサイチ大会へ出場していなかったら、自分は海外へ行ったり、今のような仕事をしていたか分かりません。

日本ソサイチ連盟スタッフ:それは凄いストーリーですね…まさに「ソサイチ」ですね。イゴールさんはいかがでしょうか?
※「ソサイチ」とは“社会/社交場”などを意味するポルトガル語。
松下イゴール氏(以下、イゴール氏):以前、フットサル場に勤務していた時代があり、その施設がフットサル場3面を有していたのでソサイチの大会など自主的に運営していたことがあります。それ以外にも、仲間とソサイチのワンデイ大会にはよく出ていましたね。ある時はプレーヤーとして、ある時は運営スタッフとして、ソサイチとは関わっていました。めちゃくちゃ関わっていましたね(笑)

年間で開催されているソサイチの大会数は2000〜3000とも言われ、サッカー/フットサル経験者を中心に広く楽しまれている

日本ソサイチ連盟スタッフ:ソサイチの印象、お二人にはどのように映っていますか?
渋澤氏:ワンデイ大会に出たときは学生が非常に多く出場していました。学生がやるスポーツなのかな?という印象を受けたのを覚えています。同時に、その時に初めて「サークル」という文化に触れることが出来ました。みんな本当にサッカーが好きなんだなという印象を受けました。なかなか11人制をやる環境が身近に無くソサイチに出場しているのだと思いますが、サッカーが好きな若い層のニーズに非常にマッチしているなと思いました。
イゴール氏:自分の場合は社会人の仲間と楽しむ事が多かったですね。どちらかというとフットサル側の選手よりも、サッカー側から入ってきている選手が多い印象です。決してフットサルを否定する訳ではありませんが、フットサルよりももう少し大きなピッチでダイナミックに動きたい!というような選手が自分のまわりにはいたので、ソサイチはそれにはピッタリの競技でした。

セレクションで選手選考を行う両氏

日本ソサイチ連盟スタッフ:もう少し競技的な視点から捉えたソサイチを聞かせてください。
イゴール氏:「サッカー」と「フットサル」の良いところ取りの競技とよく言われますが、自分が経験してきたサッカー的な感覚と大差はないかなと思う部分もあります。しかしながらボールタッチ数が単純に少ない。自分はFWでしたが、サッカーではボールを受けてから4~5回のタッチでシュートレンジへいくところをソサイチではその約半分の回数でシュートへ持っていける。それぞれの局面で様々な要素が凝縮されているなと感じます。フットサルの戦術面は、約束事をしっかりと遂行する事が大切になると思いますが、ソサイチではフットサルのピッチサイズより当然広くなり、ピッチコンディション含めうまくいかない事もある。そういう意味ではサッカー的な要素、アクシデントに対応する能力も必要になってきます。どの競技もそうですが、計算だけで勝てるものじゃない。ソサイチにはサッカーとフットサルの総合的な能力が必要。そこが難しいところであり、醍醐味であると思います。
渋澤氏:サッカーに近いのか、フットサルに近いのか、いつも考えます。どちらの要素もあり、どちらの良さもありますが、本当に中間の競技だなと感じます。局面局面で、これはサッカー的な要素が必要、こういった場面はフットサル的な要素が必要、と感じることがあります。
サッカーはコートサイズが広いので、言い方は悪いですが誰かが少しサボってもそんなに影響が出ない事もある。そんなに細かく気にしなくても自分たちのペースで試合を進めることが出来たりする。
フットサルは相手との駆け引きがよりサッカーよりも多く見られる。1対1で崩せなければ数的有利をつくるなど、常に計算しながら動かなければいけない。
ソサイチは、そこの面で言えばフットサルに近いのかなと思います。サッカーにももちろん駆け引きはありますが、ソサイチでのそれはフットサルに近いものがあると思います。サッカーではゴール前で細かく崩したりはそんなにしない、フットサルはいかにゴール前で崩すか。その戦術のひとつに「ファー詰め」があると思いますが、ソサイチのゴール前ではフットサル的な要素が必要になってくると思います。
今までの選手を見ていても、サッカー出身の選手はゴール前で焦ってシュートを打ってしまいがちですが、フットサル出身の選手はゴール前でも冷静でいられる。そんな場面はよく見かけてきました。
とは言えサッカー的な要素も多くあります。本当に双方の良さが凝縮された競技と思います。

国内トレーニングで指導する両氏

日本ソサイチ連盟スタッフ:昨年、2017年6月のスペイン遠征を振り返ってください。
渋澤氏:ペインで改めて感じたのは、スペイン人はプレー中に無理をしない。自分の能力の最大のプレーをする、出来ないことはしない。日本の選手は出来ないことを無理にチャレンジし過ぎているように感じました。そういう意味では、不用意なボールロストが多く、ゲームコントロールがうまく出来ませんでした。一方でスペイン人は役割分担が明確で、常に相手を見ながらプレーしていた。相手の嫌なところを常に探して徹底的に攻め込んでくるあたりは、フットボールを知っているなと感じましたね。
イゴール氏:判断力が違うなと感じます。日本チームは頑張っちゃう、頑張りすぎちゃう。スペイン人は無理をしない。出来ないことはしない。出来ないことは恥ずかしいことじゃない、と心得てますね。
※まずは1勝、と臨んだ2017年でしたが結果は全敗。過去3度目の挑戦で未だ勝ち星が無い。
渋澤氏:ひと言で言うと、本当に悔しかったです。過去13回の海外遠征に帯同してきましたが、優勝したり、決勝で負けたり、色々ありました。そんな中でもこの2017年のスペイン遠征に関しては、過去2年間共に惨敗だったので今回こそはという想いでした。サッカー大国で日本の選手達がどこまで出来るか、選手達にとってもなかなか無い機会なので、彼らの心に残るもの(結果)を残してあげたいと思っていました。だからこそ、スペイン選抜に勝利したときは嬉しかったですね。
※日本選抜vsスペイン選抜の親善試合では勝利を挙げた。
イゴール氏:もちろん悔しさがまずありますが、予選で勝たせてあげられたのでは無いか、と振り返っています。まず1勝を目標にやっていました。本気で勝てると思っていました。自分自身の準備が足りていなかった、とは思いたくないけども、勝たせてあげられることは出来たのではないか。力不足を反省しています。結果論ですが、もっと出来たのでは無いかとも思う部分もあります。ひとつの出来事で流れが変わってしまう、フットボールの奥深さ、ソサイチの深さを感じました。

歴史を変える意気込みで臨んだ昨年のスペイン遠征では、結果的に勝利をあげることが出来なかった。

日本ソサイチ連盟スタッフ:お二人にはこれまでに数多くの海外遠征で指揮を執っていただいていますが、印象に残っているチーム/選手など、教えてください。
渋澤氏:自分が初めて行く土地、初めて向かう先の遠征は印象に残っています。その中でも印象的だったのは「2015年のタイ遠征」、個人的には2回目の優勝でした。筑波大学や玉川大学の体育会サッカー部の選手がいました、初めて体育会サッカー部の選手がソサイチ選抜の門戸を叩いて来てくれた遠征でした。単純に「強かったなぁ」という印象です。自分が色々と指示を出さずとも、選手間でコミュニケーションを取りながら解決してくれる選手達でした。
自分は過去14回の遠征に参加し、約160名の選手を見てきました。それぞれの遠征にそれぞれのストーリーがあって、どれも違った様々な想い出が蘇ってきます。
印象に残っている選手は「室岡 潤昭」(2017タイ・パタヤ遠征)、それから「黒沢 柊介」(2015オーストラリア遠征)、この2名です。
何が印象に残っているかというと、この2名とも、セレクションには一度や二度落ちています。けれども再チャレンジをしてきてくれて、積極的にコミュニケーションを取りに来て、選手シートもびっしりと記入して、セレクションでは目一杯取り組んでいるのが印象的でした。一度や二度ダメでも、またチャレンジしにきたその気持ち、熱い気持ちが印象に残っていますね。この二人よりも上手い選手はたくさんいました。あげればキリが無いほど(笑)だからこそ、敢えてこの2名を挙げさせていただきます。
イゴール氏:2017年6月のスペイン遠征が自分にとっては4回目の遠征なので、渋澤氏と選手を見てきた時間が比べ物になりませんが…。どの遠征も印象に残っていて、楽しい想い、悔しい思い、嬉しかった時間を今でも思い出します。そんな中でも結果を持ち帰れた2回のタイ遠征(2016バンコク/2017パタヤ)は印象に残っていますね。スペインとタイ、国も地域も違うので一概に比べることは出来ませんが、やっぱり結果が付いてきたときは単純に嬉しかったですね。
ピッチ上で印象に残っている選手、オフ・ザ・ピッチで印象に残っている選手(笑)、色々いますが、印象に残っている選手は数名いますね。
野崎 桂太」(2016タイ・バンコク遠征)は元々Jでプレーしていたり、違いを見せてくれた選手でした。もちろんプレー面も印象に残っていますが、それ以上に優勝した時の彼の嬉しそうな表情。元選手としてのプライドかな、と思いましたね。同じ遠征メンバーの「井改 伶」もすごく誠実な選手で、引き締まった遠征、チームになりましたね。
その次の遠征チームはすごくまとまっていた印象。「長澤 佑」(2017タイ・パタヤ遠征)はキャプテンとして良い働きをしてくれていたし、「寺本 怜生」「大熊 竜生」はサッカー脳が発達していて判断能力が高かった。「關 惟志」は怪我をしながらも遠征に参加してくれて、最高にチームをバックアップしてくれて。そういう存在はありがたかったですね。
部屋をノックしたら新品のスパイクを履いて鏡の前でイメトレをしていた「吉川 慶」(2016&2017バンコク遠征)という選手も印象に残っていますね(笑)

ザスパ草津などでも活躍した野崎桂太。引退後にソサイチ選抜に参加。

日本ソサイチ連盟スタッフ:様々なバックグラウンドを持った選手達が、熱い気持ちで参加してくれていましたね。どの遠征も昨日の事のように思い出されます…。お二人とも、長い時間多くのお話を聞かせていただきありがとうございました。これからも、ソサイチ連盟、ソサイチ選抜をどうぞ宜しくお願いいたします。ありがとうございました!
渋澤氏&イゴール氏:ありがとうございました!

―――
【イタリア遠征セレクション概要】
[関東セレクション]
日時:3/21(水祝)
ガイダンス 15:30~16:30
セレクション17:00~19:00
場所:ZOZOPARK
―――
【スペイン遠征セレクション概要】
[東海セレクション]
日時:4/21(土)
ガイダンス 15:30~16:30
セレクション17:00~19:00
場所:フガールエスタディオ石巻
[関西セレクション]
日時:4/22(日)
ガイダンス 10:30~11:30
セレクション12:00~14:00
場所:J-GREEN堺
―――
特設サイトのエントリーフォームより必要事項を入力の上、お申込みください。

過去の海外遠征レポート記事


渋澤 大介(DAISUKE SHIBUSAWA)
市立船橋高時代には総体で全国優勝を経験。自身も得点ランキング2位となる。イタリア下部リーグで3年間プレーし、ポーランドリーグではプロとしてプレー。帰国後は、株式会社ユーロプラスインターナショナルのエージェントとして次世代を担う若い選手のサポートを行う。ソサイチ選抜ではこれまで14回の遠征、約160名の選手を指導/サポートしている。


松下 イゴール(IGOR MATSUSHITA)
フランスにて本格的なサッカーキャリアをスタート。横浜フリューゲルスユース出身。アメリカ、ドイツなど海外にて選手キャリアを積む。現在は指導者として多方面で活躍。株式会社ユーロプラスインターナショナルのエージェントとして次世代を担う若い選手のサポートを行う。ソサイチ選抜には2016年から指導者として関わっている。

南米発祥と言われるソサイチは、ポルトガル語の『society(=社交、社会の意)』が語源で、主にコミュニティの交流や社交を目的として楽しまれてきたスポーツだ。国内では一般社団法人日本ソサイチ連盟が2006年から競技の普及活動を行っており、2017年には関東/関西/東海/北海道の4地域で公式リーグが開幕するなど、ここ数年で飛躍的に認知度が高まっている。年間で開催されているソサイチの大会数は2000〜3000とも言われ、サッカー/フットサル経験者を中心に広く楽しまれている。
国内では関東/関西/東海/北海道において「FOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUE」として長期のリーグ戦がスタート。順次地域を拡大していく構想があり、全国へその輪が広がっている。
日本ソサイチ連盟はソサイチ公式リーグの開始に伴い、リーグ参加選手のみから招集される「ソサイチ日本代表」(太字リンクhttp://j-society.com/brazil2017/)も組織をしている。

エンジョイプレーヤーから競技志向のプレーヤー、年齢、性別、国籍など関係なく、「誰もがいつでも気軽に楽しめるフットボール」として、日本ソサイチ連盟は益々の普及・発展を今後も推し進めてく。

日本ソサイチ連盟公式twitter
日本ソサイチ連盟公式instagram
日本ソサイチ連盟公式facebook
日本ソサイチ連盟ホームぺージ

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