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【慶應スポーツ】第8節 得意の「勝ちパターン」で連敗ストップ!/順大戦

2014.05.14

関東大学サッカー1部リーグ第8節(フクダ電子アリーナ)

 

慶應義塾大学10順天堂大学

 

(得点)=〔慶〕:山田(82分)

 

「先行逃げ切り」。今季の慶大の理想的な形で、勝ち点3を獲得した。前節は、早大との因縁の対決で敗北。そして今節は、中3日という過密日程の状況で、首位の順大との一戦に臨んだ。試合は互いにチャンスをなかなか作れない、こう着した状態が長く続く。しかし、スコアレスでの引き分けも見えてきた82分、山田融(3年=横浜F.マリノスユース)が値千金の先制点。その後は安定した試合運びで見事に締め、連敗を2で止めた。

 

今季初先発で値千金の決勝ゴールを決めた山田

今季初先発で値千金の決勝ゴールを決めた山田

 

須田芳正監督は連戦の疲労を考慮して、前節から大幅にメンバーを入れ替える大胆な采配を敢行。井上大(2年=國學院久我山高)、山田融(3年=横浜F.マリノスユース)、川田悠介(4年=桐蔭学園高)、黄将健(3年=近畿大学付属高)と、今季初出場の選手が多くスタメンに名を連ねた。

 

両チームを通じて、最初にチャンスが訪れたのは慶大だった。11分にCKを獲得。川田の蹴ったボールがファーサイドに送られると、ヘディングシュートがクロスバーを叩く。また、その後はゴール前で混戦になるも、ゴールならず。以後は、前節で課題に挙げていた「セカンドボール」(須田監督)を拾える時間帯とそうでない時間帯がほぼ半々で、まさに五分の展開が続いた。次なる慶大の好機は29分。溝渕雄志(2年=流通経済大学付属柏高)がクロスを供給し、こぼれ球に反応した山浦新(4年=東京ヴェルディユース)がシュートを放つ。だが、これは力がなくGKに防がれてしまう。逆に前半、順大に許した唯一とも言える決定機は34分だった。ペナルティエリア左角から狙い澄ましたシュートを打たれるも、枠をわずかに外れて難を逃れる。その後は、両チーム共にチャンスを創出できず。アディショナルタイムがなかったことが、互角ではあるものの、前半の単調だった試合展開を物語っていた。

 

後半も、依然として一進一退の攻防が続く。48分に、ペナルティエリア左脇でFKを献上すると、直接ゴールを狙われる。しかし、峯達也(4年=桐光学園高)がパンチングでしのいだ。慶大も、51分にすぐさま反撃。溝渕のフィードに川田が抜け出し、黄にパス。黄は反転してシュートを放つも、ゴールを奪えない。すると、その後はセカンドボールの争いで後手を踏む。53分に弾丸ミドルを浴びるなど、慶大がやや押し込まれる展開に。また、ボールを奪った後のサポートが遅く、カウンターアタックが機能しない。しかし69分、ペナルティエリア内で増田湧介(4年=清水東高)が強烈なボレー。これは惜しくもGKに阻まれるも、これを契機に慶大が目を覚ます。その1分後には、山田がペナルティエリア手前から強烈なミドル。これもクロスバーに嫌われてしまったが、徐々に得点の匂いが漂う。畳みかけたい慶大は、73分に加瀬澤力(2年=清水東高)、80分に山本哲平(2年=國學院久我山高)と攻撃的な選手を連続で投入し、勝負に出る。そして、均衡が破れたのは82分だった。右からのCKを獲得すると、ファーサイドで望月大知(2年=静岡学園高)が競る。そのこぼれ球に反応したのは山田。コントロールから左足を振り抜くと、鮮やかにネットに吸い込まれた。90分には、献身的な動きとセットプレーで存在感を見せた川田が、平戸奨眞(4年=暁星高)と交代。先制した後は相手に決定的なチャンスを作らせず、タイムアップを迎えた。

 

「ディフェンスのポジションを上げる」(須田監督)。連敗の教訓を生かし、工夫を施したことが奏功した。今季の勝利パターンはすべてが「先行逃げ切り」の形であり、戦い方が既に確立されている。そして何より、出場機会に恵まれなかった選手が結果を残したことこそ、一番の収穫だ。もはや、誰もスタメンの座は約束されていないと言っていいだろう。ただ、出場するメンバーが変わっても、チームのスタイルは変わらない。慶大は今後も、「チャレンジャー」(須田監督、山田)として堅実に、そしてひたむきに突き進む。

 

【選手コメント】

 

山田融(3年=横浜F.マリノスユース)

 

―今日の試合を振り返っていかがでしたか

 

前半はほとんどゲームに参加できなかったんですけど、チームとしてゼロで抑えられたことは良かったです。

 

―得点の場面を振り返ってください

 

練習であのシュートはやっていたので、自分の得意な形に持ち込めて、最後はコースを狙って決められたので良かったと思います。

 

―久しぶりの先発でしたが

 

緊張はしなかったんですけど、体が思うように動かなくて。後半は前から行けたし、頭が整理できた感じでした。

 

―試合前はどんなことを意識しましたか

 

相手のメンバーが前と違っていたんですけど、自分たちは守備から入ろうということでやっているので、右サイドの溝渕と協力して無失点で終われたのは良かったです。

 

―次節への意気込みを教えてください

 

11戦チャレンジャーとしてやろうということで、次の流経大は鹿児島遠征の時に苦しめられた相手でもあるので、チャレンジャーの気持ちを持って戦っていきたいです。

提供:慶應スポーツ

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