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アルゼンチンの守護神ロメロが、PK戦の直前に見ていた「紙切れ」の正体は?

2014.07.11

オランダとのPK戦でロメロが見ていたメモは“幸運のお守り”だった [写真]=Getty Images

 ワールドカップ準決勝、アルゼンチンはPK戦の末にオランダを下し、24年ぶりとなる決勝進出を果たした。その立役者となったのが、2本のPKをストップしたアルゼンチン代表GKセルヒオ・ロメロだった。

 オランダの1人目、ロン・フラールのキックをロメロがセーブする直前のこと。彼が小さな紙切れをジッと見つめ、それをショーツの中にソッと隠す姿がTVカメラに収められた。

 思い出されるのは、2006年ドイツ大会の準々決勝。ドイツ代表GKイェンス・レーマンがアルゼンチンとのPK戦の最中に、ソックスに隠していたメモを取り出したシーンだ。そこにはGKコーチが事前にリサーチした相手キッカーの癖が書いてあり、レーマンは見事2本のシュートを阻止。後にこの「伝説のメモ」が100万ユーロで落札されて話題になった。

 そのため、ロメロもオランダのキッカーの特徴をリサーチし、「レーマンのPKメモ」を再現したのではないか――。そんな噂が瞬く間に世界中へと広まった。

 しかし、真相は違った。

 ロメロの妻であるエリアナ・グエルシオさんが、アルゼンチンのTV局『Canal 13』に紙切れの正体をこう語ったのだ。

「あの紙は、彼と知り合った2008年の北京五輪直前に、優勝できますようにって私が書いた手紙なの。彼はその手紙を大事に持っていてくれて、大きな大会や試合では肌身離さず持っているのよ」

 2008年の北京五輪、ロメロはリオネル・メッシセルヒオ・アグエロパブロ・サバレタなど現代表の主力メンバーとともに金メダルを獲得している。彼はその大会の直前、後に妻となる恋人のエリアナさんから“幸運のお守り”を授かっていたのだ。

 そして6年後、五輪よりさらに大きな舞台でPKを止めたロメロは、グローブの上から左手の薬指にキスをした。それは幸運の女神である妻に送ったメッセージだった。

(記事/Footmedia)

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