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五輪代表がFW久保の招集を断念…バックアップメンバーからFW鈴木武蔵を登録

2016.08.03

リオ五輪日本代表に追加招集されることとなった鈴木武蔵 [写真]=Getty Images

 再延期されていた結論は、“招集断念”という苦渋の決断だった。

 日本サッカー協会(JFA)の霜田正浩ナショナルチームダイレクター(ND)が2日(日本時間3日)の練習前にメディア対応を行い、調整を続けていたFW久保裕也(ヤングボーイズ)の五輪招集を断念したことを明らかにした。本大会には久保に代わってFW鈴木武蔵(アルビレックス新潟)が選手登録され、バックアップメンバーとしてFWオナイウ阿道(ジェフユナイテッド千葉)がブラジルへ渡る。

 タイムリミットだった。決断を再延期していた久保の招集問題。手倉森ジャパンは4日(日本時間5日)にナイジェリアとのリオデジャネイロ・オリンピック初戦を迎えようとしている中、ヤングボーイズ側から届いた返答は「3日の試合(UEFAチャンピオンズリーグ=CL予選3回戦第2戦)に久保を使いたい。(派遣は)試合が終わるまで分からない」というもの。ナイジェリア戦が差し迫る中、JFA側としてはクラブ側に「3日のCLが終わったら絶対に出す」という確約を求めていたが、選手登録の変更期限は初戦の24時間前。本大会に向けた準備や17人で戦わなければならないリスクを考え、「非常に残念な結果になってしまったが、僕らは(4日に)初戦を戦わなければならない。この回答を受けて決断した」(霜田ND)という。

 バックアップメンバーから鈴木を選択した理由については、手倉森誠監督が「FWを興梠慎三(浦和レッズ)と浅野拓磨(アーセナル)と3人で回すプランが崩れてしまったので、そのプランを立て直す時に、シンプルにFWを補充したほうがいい」と判断したもの。攻撃的な中盤をすべてこなす野津田も検討されたが、戦術的な部分もあって鈴木が選ばれた。

 選手たちには2日の昼食に行われたミーティングで監督の口から直接伝えられた。オナイウは渡航準備中だが、現地では指揮官の説明で鈴木、オナイウを加えた18選手+バックアップ4名でリオ五輪開幕に向けて一致団結した模様だ。

 霜田NDは今回の選手入れ替えに際して「武蔵は最終予選もケガをしながらでも活躍してくれた選手」と話し、「このチームに縁があるんだな」という指揮官のコメントを紹介した。そして「そういう縁で集まった選手が最後の最後で一致団結して、いい結果を出してくれるように。武蔵も頑張ってくれると思いますし、バックアップの選手も自分が戦うつもりで来てくれている。ここからはナイジェリアとの初戦に向けて集中して、22人の選手とスタッフ全員で頑張りたい」と続け、改めて4日に開幕を迎える本大会を見据えた。

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