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【大分vs鳥栖プレビュー】ともに守備が堅いチーム同士の対決は攻撃力が勝敗を分ける

2020.07.03

当該対戦成績では大分が優位。堅い守備を崩せるのはどっちだ? [写真]=J.LEAGUE

大分トリニータ 盤石の守備と徹底された戦術から得点力に結び付ける

【プラス材料】
 4カ月余りの中断で明らかになったのは、戦術が徹底され、新たなオプションが増えたこと。丁寧なビルドアップでボールと相手を動かし、隙を狙うスタイルは変わらないが、交代人数5枠を使った選手の入れ替え、システム変更などが考えられる。

 対戦相手や戦況によって、選手だけでなく戦い方も変化できることは、チームを率いて5年目となる片野坂知宏監督が就任当初から描いてきたプランが実現することを意味する。


 GK高木駿を含めた最終ラインは盤石。それぞれの持ち味である一対一の対応に加え、カバーリングでも周囲との好連係を見せており、守備の安定は際立っている。最終ラインから相手ゴール前までボールを運ぶスタイルが確立されているため、陣深くラインを下げることに躊躇がない。急いで攻めてボールを失うことは少なく、ポゼッションは高まるばかり。大崩れすることはない。

【マイナス材料】
 リーグ戦、カップ戦の開幕節はいずれも無得点で黒星スタート。どちらの試合も相手よりシュート数も決定機の数でも上回ったが、詰めの甘さを露呈した。得点源と期待される新加入のFW知念慶が孤立しないようにシャドーの動きがポイントとなる。このポジションにはFW渡大生、FW三平和司、MF町田也真人らが試されているものの、固定できずにいる。昨季からの懸念材料であった得点力不足は解消されていない。

 初めての無観客での試合となる。新型コロナウイルス感染拡大防止のためのピッチ内外での制約が多く、戸惑うことが多いだろう。条件は相手も同じだが、集中力が欠けるよなことがあれば、組織として戦う大分としては統制が取れなくなる。

文=totoONE編集部
 

サガン鳥栖 前線からの激しい追い込みで大分の攻撃を防ぐ

【プラス材料】
 新型コロナウイルス感染拡大防止のために休止していたトレーニングを、いち早く再開。リーグ戦再開日が決まらない中での練習再開に、金明輝監督を始めとするスタッフ、選手一同の不安は容易に想像できる。しかし、金監督は「選手たちもおのずとモチベーションが高くなっている」と大分戦に向けての意気込みを語った。調子は良いと見ているのだろう。

 5カ月ぶりの公式戦となるが、やれるだけのことはやってきたようだ。今季はキャンプから指揮を執り、意図するチーム作りも順調に来ているのだろう。

 開幕戦の川崎フロンターレ戦と同様に、4-3-3の攻撃的な布陣で臨むものと予想される。川崎F戦では試合を支配される時間が長かったものの、無失点で終えることができた。今節も前線から激しくボールを追うことで、大分の攻撃スイッチを分断することができるだろう。

【マイナス材料】
 5カ月ぶりの公式戦を迎えるにあたり、不安材料といえば攻撃力に尽きる。川崎F戦では3本しかシュートを放てず、一方的に押し込まれた。どれだけ相手ゴール前にボールを運べるかがポイントとなりそうだ。

 大分は開幕戦に敗れたとはいえ、相手の倍以上のシュートを打っている。大分の攻撃時間が長くなれば苦戦は必至。守備の時間をできるだけ短くし、多くはない好機にシュートまで持ち込みたい。

 休止期間中にFW金崎夢生が名古屋へと去った。若い選手や補強で数は補えているが、実態は蓋を開けてみなければ分からない。チーム内の競争が激化したことは間違いないので、その成果が今節に出せれば不安は一気に解決するだろう。

文=totoONE編集部
    

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