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11月1日、フットサルワールドカップが開幕! グループリーグ突破へ活躍が不可欠な2人のキーマン

2012.11.01

文=軍記ひろし 写真=futsalgraphic L.L.C
カズ
 8,236人と満員の観客を動員し行われたW杯へ向けての前哨戦。過去善戦すらした事のないの前回王者のブラジルに魂のこもった戦いで引き分けにまで持ち込み、そして旭川でのウクライナ戦では今や常に話題の中心となっているカズのゴールも決まるなど勢いが止まらない日本代表。

 かつてない注目を浴びながら、かつてない勢いに乗りながら挑むW杯が明日11月1日、タイで開幕する。

 今まで突破出来なかった予選リーグ突破が今大会の目標となる。前回大会の5チーム4グループの全20チーム参加から今大会は4チーム6グループの全24チーム参加へと大会規模も大きくなった。

 24チーム参加と中途半端な数字だけに少々予選突破の仕組みが複雑だ。そこで少しレギュレーションを紹介しよう。6グループ上位2チームは、自動的に決勝トーナメントに進出。合計12チーム。残り4チームは、各グループの3位の中から上位4チームがワイルドカードの出場権を獲得する。

 24チーム中3分の2は決勝トーナメントに進める。予選で消えるのは、8チームと予選リーグで消えるチームの方が少ない。と考えればそんなに難しい事ではない……はずなのだが、そうもいかない状況。なぜなら、今回も日本はくじ運が悪かった。

 前回大会同様、優勝候補の2チームと同グループになるという不運。前回大会はブラジル、ロシアと今大会もブラジル、ポルトガルと、格上との戦いが待っている。前回大会はブラジルには12-1、ロシアには9-1と大敗して予選敗退となった。その後、ブラジルは優勝、ロシアは3位で大会を終えている。

 今大会も、また初戦でブラジルと戦う。

 大会前の前哨戦で引き分けに持ち込んだが、優勝を狙うブラジルにとっては単なる調整試合。現に翌々日に行われたFリーグ選抜との試合には19時キックオフの試合に18時45分に会場に現れるなどのマイペースっぷりでまだまだ戦闘モードに入っていない。

 そして次戦で戦うポルトガルもFリーグでも活躍するスーパースター、リカルジーニョが率いる圧倒的な戦力を擁する。

 得失点差を考えれば、大敗は絶対に許されない。

 そしてグループリーグ最後にリビアと対戦する。ここは是が非でも勝ち点3が必要な試合になる。厳しい戦いだが、その分、予選突破が出来ればベスト8進出の可能性が見えてくる。それを現実にするには、この二人の選手の活躍が絶対に必要だ。

逸見勝利ラファエル
 今回のW杯は、今までの日本代表には無かった強力な個を持った選手が加わっている。W杯の出場権のかかったAFC選手権でMVPを獲得するなど活躍したチーム最年少プレーヤーの逸見勝利ラファエル。ブラジル戦でも見事な個人技から素晴しい先制ゴールを決め、「日本代表に逸見有り!」の強烈な印象を残した。

 童顔の可愛らしい顔からは想像出来ない強心臓の持ち主でこれまでも大一番でその輝きを放ってきた。『俺はこれで天下取ってやる』といわんばかりのプレーはエースとしての存在感を際立たしている。

 ポルトガルの至宝リカルジーニョに憧れ、同じチーム(名古屋オーシャンズ)で切磋琢磨しそのプレーを真似しそして習得して来た。リカルジーニョがヒールリフトをすれば逸見も『俺も!』とばかりに繰り出す。この負けん気の強さが大一番では大切になってくるだろう。

森岡薫
 そしてもう一人。Fリーグ最強の点取屋の森岡薫 33歳。昨シーズンのFリーグMVPであり得点王である。日本代表に一番求められていた決定力を期待されて待望の待望の代表入りだ。ギリギリでペルーからの帰化が認められた。他を圧倒する力で強引に敵を引きずってでも突き進むプレーと左右両足から繰り出される弾道の見えない強烈なシュートは脅威。ゴール後の虎の様な雄叫びは、とてもクールでFリーグ最高の選手だ。

 しかし、その森岡が大会前の2試合で本来の力を出せていない。そつなくこなしてはいるが脅威と感じるプレーはなかった。自信無さげな表情で入場してくる姿からは何かを起こすであろう可能性を感じとれない。なるべく早くこれぞ森岡薫というスイッチが入る事を切に願う。森岡の雄叫びが見られる時、待望の予選リーグ突破というものが現実となっている事であろう。

 そして目標の予選リーグ突破、さらにはベスト8と快進撃でフットサルの未来を切り開いてほしい。いざ『SAMURAI 5』躍進せよ!

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