2012.09.25

【インタビュー】オリヴィエ・ジルー(アーセナル)「ヴェンゲル監督の期待に100パーセント応えるつもりでいる」

ワールドサッカーキング 1004号掲載]
ロビン・ファン・ペルシーを失った今、アーセナルがオリヴィエ・ジルーに懸ける期待はとてつもなく大きい。フランス人ストライカーはどんなやり方でゴールを量産し、チームを高みへと押し上げようとしているのか。
オリヴィエ・ジルー
インタビュー・文=アンディ・ブラッセル 写真=フォトスポーツ

プレミアはヨーロッパでもベストと言えるリーグだと思う

アーセナル入団を決めたのは、チャンピオンズリーグに出場できるチームだったというのが最大の理由だと聞いたけど、実際はどうだったの?

ジルー 確かにアーセナルがCL出場を決めていたことは、移籍を決める上で重要な要素だった。アーセナルが2011―12シーズンを3位でフィニッシュしてくれてよかったよ。「モンペリエもCLの出場資格を手にしていたじゃないか」と言われるかもしれないけど、アーセナルのようなビッグクラブにステップアップを果たし、なおかつCLにも出場できるというのは、僕にとって大きなメリットだったんだ。

モンペリエのレジェンドであるルイ・ニコラン会長の下を離れるのはつらかったんじゃない? 2年前にセルティックへの移籍が迫った時、君を熱心にモンペリエへ誘ってくれたのがニコラン会長だったよね。

ジルー 確かに、僕はセルティックとの契約書にサインしかけていた。僕にはイングランドでプレーしたいという思いがあったし、セルティックへの移籍はその野望をかなえるための良いステップアップになると思ったんだ。そんな時、ニコランが僕に直接連絡をくれた。彼は僕を必要としていると言ってくれたんだ。本当に感動したよ。だから今回の移籍でニコランの下を離れることになったのはとてもつらい。でも、今はアーセナルでのプレーに集中して、(アーセン)ヴェンゲル監督の期待に100パーセント応えるつもりでいるよ。

ヴェンゲル監督はフランスではどう評価されているんだい?

ジルー 彼はとてもリスペクトされている。イングランドで大きな成功を収めた人物だからね。長い間監督をやっているし、フランスでも最高の監督だと認識されている。僕たちフランス人は、彼がアーセナルで成し遂げたすべての偉業をとても誇りに思っているんだ。

プレミアリーグにはヨーロッパ最高峰のDFがそろっている。君の実力を示すチャンスだね。

ジルー まさにその通りだ。プレミアはヨーロッパでもベストと言えるリーグだと思う。ここでゴールを量産することができれば、僕の実力を世界に示せるんじゃないかな。それにこの国ではフットボールに対するファンの見方も厳しい。この雰囲気の中でプレーすることで、大きくレベルアップできるはずだよ。

チームメートのクオリティーには驚いている

チェルシーが昨シーズンのCLで優勝したことについてどう感じている? 今シーズンのアーセナルはチェルシーのようにビッグイヤーを掲げられるかな?

ジルー チェルシーは国内リーグでベストの状態じゃなかったにもかかわらず、CLでは意地を見せた。サッカーの世界では結果がすべてだし、彼らのスピリットは王者にふさわしいものだったと思う。でもアーセナルだってプライドを持っている。僕らがCLを制する可能性だって十分あるはずさ。今、僕らに必要なのは継続性だ。この言葉を僕は毎日、何度となく繰り返して自分に言い聞かせている。監督もちょうど昨日、このことを強調していたよ。タイトルを取るためには自分たちの力を信じて、良いプレーを継続していくことが大切だってね。それができれば結果はついてくるはずさ。昨シーズンのチェルシーのようにね。

CLではリーグ・アンやプレミアリーグ、代表戦とは異なる戦い方が求められる。CLでも実力を示す自信はある?

ジルー 正直、リーグ・アンの試合よりは数段レベルが高いだろうね。でも、CLのレベルは代表での戦い方に近い部分があるんじゃないかな。だから僕はきっと適応できるはずさ。代表で初めてプレーした時に、うまく順応できたようにね。

アーセナルの選手たちが持つクオリティーについてはどう思っている? 今シーズンのCLで君たちは世界を驚かすことができると思う?

ジルー チームメートのクオリティーには驚いているよ。チームが求めているのは極めてハイレベルな技術だ。チーム全員が常にレベルアップし、高い技術を生かしながら連係する。これがアーセナルというチームの戦い方なんだ。できる限りボールを保持してとにかく多くのパスを回していくのが僕たちのスタイルだ。CLでもこのスタイルを貫くことができれば、きっと結果はついてくる。もちろん自信はあるよ。

アーセナルはプレミアリーグで独自のスタイルを貫いている。実際にプレーしてみて、適応には時間が掛かりそう?

ジルー そう簡単なことではないけど、近いうちにフィットする自信はある。しっかりと努力して、アーセナルがこれまで続けてきたサッカーに順応するつもりだ。いきなり、ロビン・ファン・ペルシーのようにはいかないけど、きっとすぐになじんで結果を出したいね。

かつて君は、リーグ・アンで最もルックスの良い選手に選ばれている。最近ではレズビアンとゲイの雑誌『Tetu』のカバーも務めた。これらについて、モンペリエのチームメートから冷やかされたことはない?

ジルー 特に何もなかったよ(笑)。でも、サッカー選手が世間の話題を集めるのはいいことだ。僕自身、できるだけ他の選手と異なる存在でありたいと思っているしね。でも今は、ピッチでのプレーに集中している。

ところで、君はちょっとしたワイン好きのようだね。家ではいつもワインを飲んでいると聞いたけど?

ジルー 僕は自分にご褒美をあげるのが好きでね。良いワインを開けるのはその一つなんだ。でも、実を言うと僕はめったにワインを飲まない。飲むとしたらゲストが訪れた時、それも小さなグラスでほんの少し飲む程度なんだ。だから自宅の貯蔵室は今、良いワインでいっぱいになっているよ(笑)。