2015.10.14

【インタビュー】湘南ベルマーレ 伊藤剛 “逆輸入”Jリーガーの誕生

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 大学在学中にモンテネグロに渡った伊藤剛。欧州で埋もれていた才能が開花し、“逆輸入”選手として湘南ベルマーレの契約を勝ち取ったGKが海外挑戦を通じて得たものとは――。

前向きな気持ちを持ち続けてほしい

――海外挑戦を本気で考え始めたのはいつ頃ですか?
伊藤 僕は帝京高校で3年間プレーした後、日本大学に入学したのですが、環境の変化が大きく、いまいちサッカーに集中できていませんでした。「このままじゃいけない」という葛藤が自分の中にあって、大学1年の12月くらいに真剣に海外へ渡ることを考え始めました。友人に相談してみたところ、ユーロプラスを介してドイツに留学をしたという話を聞き、紹介してもらうことにしたんです。そこで自分の思いを伝え、モンテネグロのトライアウトを勧められました。2月に1カ月間トライアウトを受けて合格が決まりました。とにかく「今の環境を変えたい」というのが一番大きな理由でしたね。

――海外での初めてのトライアウトでは苦労も多かったかと思います。
伊藤 もちろん、個人で受けることもできましたが、ユーロプラスに仲介をしていただき、現地のコーディネーターの方がいたからこそチームも決まったと思います。渡欧当初、監督とコミュニケーションがうまく取れなかった時も、通訳としてコーディネーターの方に手助けしてもらい、本当に助かりました。自分一人の力では実現しなかったと思います。

――渡欧後は4クラブを渡り歩いていますよね?
伊藤 初めの2年間はモンテネグロの3クラブを渡り歩きました。FKゾラとFKコム(ともにモンテネグロ2部)で約1年半プレーしていたのですが、不慣れで厳しい環境に苦戦し、出場機会をなかなか得られませんでした。それでもなんとかがんばっていると最後のほうで試合に出られるようになってきて、そこで「もう半年残ってやろう」と決心しました。その後、FKイスクラ(モンテネグロ2部)を経由し、NKズビエズダ(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ1部)と契約。待遇もだいぶ良くなり、最後の半年は住居や食事に加え、ある程度の給料ももらえるようになりました。

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――現地語は話せるようになりましたか?
伊藤 海外に渡ってから約1年半である程度は現地の言葉を話せるようになりました。チームメートとしっかりコミュニケーションを取れるようにもなりましたね。

――湘南ベルマーレに加入することになった経緯を教えてください。
伊藤 NKズビエズダでトルコキャンプに行った時、ベルマーレもトルコに来ていて、練習試合をしたんです。そこでベルマーレのほうから「夏に練習に来てほしい」とオファーをいただいて、練習参加や移籍の手配など、ユーロプラスにサポートいただきながら契約することになりました。ここで努力を重ね、いつかまた海外でプレーしたいと思っています。

――海外挑戦から得たことは?
伊藤 球際で怖れることなく当たりにいけるようになりましたね。ユーロプラスで紹介してもらった名門クラブ出身のGKコーチに朝からつきっきりで練習を見てもらっていて、それが今の自分の糧になっています。あとはユーロプラス出身で、欧州で活躍している選手も見てきて、それが自分のモチベーションにもなりましたし、今後のビジョンがより明確になったと思います。

――最後に、海外挑戦に興味を持つ若いプレーヤーに向けてメッセージをお願いします。
伊藤 大きな夢を持ってみんな海外へ渡ると思いますが、その前向きな気持ちを持ち続けながらがんばってほしいですね。あとは遠回りでもいいので、目標とする場所にたどり着くまでの道のりを逆算し、少しずつ確実にステップしていくことも大事だと思います。

■伊藤 剛[いとう・ごう]|1994年3月23日生まれ|191cm/84kg|帝京高校-日本大学-FKゾラ(モンテネグロ2部)-FKコム(モンテネグロ2部)-FKイスクラ(モンテネグロ2部)-NKズビエズダ(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ1部)-湘南ベルマーレ(J1)

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