2012.06.07

【ユーロ2012開幕直前インタビュー】チャビが語るユーロ2012

EURO2012 完全ガイド 全16カ国選手名鑑 掲載]
ヨーロッパ選手権という大会を知るためには、前回大会のMVPに輝いた男に聞くのが一番だろう。スペイン代表で司令塔を務めるチャビが、この大会の魅力を余すことなく語ってくれた。
シャビ

インタビュー・文=アンディ・ミッテン

ようこそ、世界一厳しい大会へ

 ユーロで優勝するのがどれだけ大変なことかって? それはもう、「とてつもなく大変だ」としか言えないな。実際、ユーロはワールドカップよりもレベルが高い。近年、ヨーロッパのレベルは飛躍的に上がっているから、楽に勝てる試合なんて一つもない。強豪と呼ばれるチームだって、一つのミスからグループリーグで敗退することもある。ユーロは参加国すべてがハイレベルで、しかも万全の準備をして臨む大会なんだ。

 現時点で優勝候補に挙げられているのは7カ国。スペイン、ポルトガル、イタリア、イングランド、オランダ、フランス、そしてドイツだ。2008年に行われた前回大会では、俺たちスペイン代表がその強さを存分に発揮した。テクニックで他を圧倒したんだ。“ラ・ロハ”(スペイン代表の愛称)こそが勝者に相応しかったと自負しているよ。「強いチームが勝つ」というのは当たり前のように思えるけど、実際に優勝を達成してみて、ようやく自分たちの力を証明できたと感じた。

 優勝を決めた瞬間を思い出すと、あれから4年が経過した今でも、ほほが緩んでしまう。グループリーグを全勝で突破できたこと、イケル・カシージャスがイタリアとの準々決勝で素晴らしいセーブを見せたこと、フェルナンド・トーレスが優勝を決めたゴールのこと……。MVPを受賞できたことも本当に誇らしい気分だった。ユーロで得た自信が、2年後の南アフリカW杯の優勝につながったと思うよ。

 前回のユーロでも多くのファンがオーストリアまで応援に来てくれた。俺たちが宿舎にしていたホテルの前にいつも集まってくれていたんだ。ファンを身近に感じられる、素晴らしい機会だったよ。特に、準々決勝、準決勝、決勝を戦ったウィーンのホテルは最高だったよ。ゆっくり休んで大切な試合に備えることができた。

 今回の開催地、ポーランドとウクライナはスペインから少し遠いけど、今回も多くのファンがスタジアムに駆けつけてくれると信じてるよ。それに知り合いもかなりの数が来てくれるはずなんだ。俺の携帯電話には「チケットちょうだい」ってメールがたくさん届いているからね(笑)。

 ユーロの魅力は、ヨーロッパという限定された地域で開催されるところにあるかもしれない。だからこそ、盛り上がるんだ。今回も、できるだけ多くのファンがスタジアムに応援に来てくれたらうれしいね。ファンの期待がプレッシャーになることはない。満員のスタジアムのほうが気合が入るよ。

 一度優勝した大会でモチベーションを高める方法? ユーロとW杯のタイトルを3連続で獲得したチームは過去にない。それが俺たちのモチベーションになっている。新たな歴史を作るため、チームはやる気に満ち溢れているよ。きっとすべての参加国が、俺たちをマークしてくるだろう。死にもの狂いで戦ってくるはずだ。でも、俺たちには前回王者としての意地がある。トロフィーは誰にも渡さない。至ってシンプルな目標さ。

優勝したらどうするか? すぐにスペインに戻ってパレードをして、パーティーをして……みんなで喜びを分かち合いたい。ユーロ2008で優勝した時も、南アフリカW杯で優勝した時も、スペイン中が祝福してくれた。

 スペインという国は少々複雑だけど、バスクやカタルーニャといった、普段スペイン代表が試合をしない地域の人々も、心から喜んでくれた。至るところで祝勝会が開かれ、俺たちもできる限り友人たちの誘いに応じてパーティーをやったよ。オーストリアで、マドリードで、もちろん地元のバルセロナに帰ってもね。大きな目標を果たして、それをみんなで祝うのは最高の気分なんだ。今大会でも優勝して、スペイン中の人々と感動を共有したいね。

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