FOLLOW US

【J1開幕直前】札幌の中山&河合が語るJ1挑戦「一瞬でも気を緩めたらダメ」

2012.03.10

Jリーグサッカーキング 2012.4月号掲載]

コンサドーレ札幌の中心にはいつも2人がいる。圧倒的な存在感でチームを支える中山雅史と抜群の統率力でけん引するキャプテン河合竜二。J1の舞台へ挑む2012シーズンを前に、2人のリーダーがお互いの印象からJ1を勝ち抜くキーポイントまで大いに語り合った。

[インタビュー・文]=斉藤宏則 [写真]=上野公人 

J1では一瞬でも気を緩めたらダメ
 
中山選手も河合選手も、J1での豊富なプレー経験をお持ちです。改めて、今シーズン挑むJ1と、昨年までのJ2との違いをお聞きしたいのですが。
 
中山 俺が思うのは、J1では得たチャンスをしっかりモノにしておかなければ、後で取り返そうとしても相当に難しいということ。
河合 あ、俺もそれはすごく思いますね。
中山 でしょ? J2だと比較的どっちが勝つか分からなかったり、番狂わせみたいなことがちょくちょく起きたりするけど、J1ではなかなか起きにくい。
河合 いかにわずかなチャンスを拾って、可能性を広げていけるか、ですよね。
中山 そう。
河合 プレーの質は当然、J2とは全然違うし、「このくらいでいいだろう」という気持ちを少しでも出してしまったら間違いなくやられてしまう。そして、気の緩みを出さないためには毎日のトレーニングから全力を出し切る必要がある。今のままだと、札幌が苦戦するのは目に見えていると思います。一人ひとりがもっと危機感を強く持つことが大切になりますね。
中山 めちゃめちゃ厳しい戦いになるだろうね。だから昨シーズン最終節のFC東京戦に向けて準備をしたあの1週間を思い出す必要があると思う。あの1週間は最後の戦いに向けて、勝利というものを得るためにチーム全員が必死になっていたじゃない? そこには危機感もあったし、情熱もあった。強烈な向上心もあった。あのテンションを1シーズン絶えず持ち続けること。それをやり切って初めて、何とか他チームと渡り合える。J1はそのくらいのリーグだと思う。
河合 一瞬でも気を緩めたら、もうダメですよね。
中山 アウトだね。後から何とかなる、なんて都合のいい話は絶対にない。
河合 J1では先のことを考えている余裕なんて一切ありませんからね。
中山 まだ開幕もしていないのに、何をネガティブなことを言ってるんだと思う人がいるかもしれないけど、本当にそういうレベルの戦いになると思うよ。
河合 前回は昇格して1年で降格しているわけですから、本当に危機感を持ち続けなければいけないと思っています。
 
そうなると、河合選手はキャプテンとして昨シーズン以上に厳しい空気を作り続けなければなりませんね。
 
河合 そうなりますね。でも、昨年からいるメンバーは一人ひとりが間違いなく成長してきているので、その力をうまく引き出すことができれば、十分にやれるとも考えています。
中山 それとプラスして、戦い方のところだよね。もちろん戦術や戦略は石崎(信弘)監督が決めることだけど、昇格チームにとっては引き分けという結果をどう捉えるかという部分が非常に大事になると思う。例えば、0-0で引き分けてしまった。得点は取れなかったけど、失点もしなかった。それをポジティブに考えるか、ネガティブに考えるかは自分
たち次第なわけだから。
河合 勝ち点1を取ることも、J1ではそう簡単なことではないですからね。
中山 それに引き分けを狙って戦って、実際に引き分けられるチームというのは相当に実力があるチーム。狙って勝ち点1を拾うというのは、周囲の人が思っているほど簡単なことではない。むしろ非常に難しい。それができた時は、本当に自信にしていいと思う。
 
常に100パーセントでチャレンジしていく

今シーズンのチームとして、並びに個人としての目標を教えてください。
 
中山 チームとしては、やはり一つでも多くの勝利を得ることだよね。それを重ねることで初めて、その先のことを考えることができるはず。我々は昇格チームではあるけど、戦うからには上を目指さなければいけない。だから、もちろん現実的な部分も考えながら戦う必要はあるけど、正直「残留」という言葉はあんまり使いたくないかな。
河合 そうですよね。順位というのは上を目指した結果、ついてくるものだと思いますし。
中山 現実的な目標はもちろん大事だよ。でも、そこばかりを見つめていてはいけないと思う。その一方で、高い目標を漠然と描いてばかりでもいけない。何て言うのかな、小学生が「将来の夢」に「宇宙飛行士」と掲げることは素晴らしいことではありつつも、それにたどり着くためには日々の授業や宿題など、ハードルを一つひとつ全力で乗り越えて行かなければならないわけで。目の前のハードルが最大目標であってはいけないし、かといって大それた目標ばかりを見ていてもいけない。両方をバランスよく考えていくことが大事だよね。
河合 延長戦上には大きな野望を抱きながらも、目の前の勝ち点をしっかりと積み上げていくということですね。
中山 そういうこと。
 
お2人ももちろんですが、若い選手たちにとっては、J1で戦うことであらゆる可能性が生まれてきますよね。
 
中山 もちろん、そうですよ。ただ、それを本人たちがしっかり自覚できるかどうかが最も重要。当たり前の話だけど、可能性だけを言えばすべての選手にすべての可能性があるわけだから、それを本人がいかに自覚するか。ヒロキ(宮澤裕樹)や古田(寛幸)がロンドン・オリンピックに出たいと言うのであれば、それを口にするだけじゃなく、いかに全身全霊を懸けて挑めるかが大事。
河合 うらやましいことですよね。
中山 ホントだよ。まあ俺たちも一応、オーバーエイジを狙っていくことになるわけだけど(笑)。
河合 狙いましょう!(笑)
中山 アイツらはね、もっと欲張りになっていいと思うよ。目標があるんだったら頑張るしかないんだから。
河合 簡単な話で、活躍すれば目標は叶うわけですからね。
中山 そうだよ。俺たちも、そうやって生きてきたんだしね。叶ったかどうかは別として(笑)。
河合 ゴンさんはかなり叶えているじゃないですか。
中山 何言ってんの、まだまだ俺は満足してないよ。もっともっと高いレベルでサッカーがしたいからね。


[写真]=上野公人
 

いろいろな意味で、今シーズンのJ1は楽しみですね
 
河合 めちゃくちゃ楽しみですよ。
中山 でも、せっかく昇格したんだから、簡単に降格するわけにはいかない。昨年もシーズン中に竜二としょっちゅう話してたよな。「昇格して、うまい酒が飲みたいよなー」って(笑)。
河合 いっつも話してましたね(笑)。
中山 それが叶って、実際にうまい酒を飲めたわけだから、今度はここからまた危機感を持ってJ1を戦い抜かなきゃいけないよな。
河合 そうですね。シーズンが終わったら、またうまい酒を飲めるようにしないといけませんね。
中山 そうだな。
 
では、改めて2012シーズンはどのように戦っていきますか?
 
中山 まずは自分たちの立ち位置をしっかりと認識することだね。俺たちはJ2の3位で昇格したんだから、J1の最下位からスタートするということ。それをしっかりと認めた上で、常に100パーセントの力でチャレンジしていく必要があると思う。上のチームを食っていかなきゃいけない。
河合 札幌ドームをまた沸かせたいですよね。
中山 本当だよな。昨年の最終戦なんてすごかったもんなー。あれだけの声援があったら、そりゃ選手も力が出るよね。
河合 あれはチームと地域が一緒になってつかんだ勝利でしたね。
中山 でも今年は、ああいう戦いを全試合でやっていかなきゃいけないってことだよな。
河合 そうですね。
中山 いろいろな人の協力が必要になると思う。サポーターや地域はもちろんだし、メディアとの一体感も必要。
河合 みんなが一つにならなきゃ、勝てないですよね。
中山 そのためにもキャプテン、今年もガッチリまとめてくれよ!
河合 ゴンさんの協力があってこそ、ですから。
中山 とにかく年末にはまたうまい酒を飲もうぜ!
河合 そうですね!

【関連記事・リンク】
北嶋と大谷が語る「ザ・監督」ネルシーニョの存在
北嶋と大谷が語る柏の強さの秘密「チームに流れる澄んだ空気」
初優勝に王手をかけた柏を導く、ネルシーニョ監督のチームマネジメント
宮本恒靖インタビュー「今はすべてを学びたい」

 Jリーグサッカーキング 4月号
▼[巻頭スペシャル対談]中山雅史×河合竜二 
▼[赤黒が誇る至宝]宮澤裕樹×古田寛幸 
▼[戸塚啓の取材ノートの記憶]石崎信弘(札幌監督)
▼[クエスチョン50]山本真希&髙柳一誠
▼[激動の15年]“プロヴィンチャ”としての新たな挑戦
▼選手コラム最終回特別インタビュー
岩政大樹(鹿島)、石川直宏(FC東京)、播戸竜二(C大阪)
 
定価:570円(税込)   >>誌面の詳しい内容はこちら

SHARE

RANKING今、読まれている記事

  • Daily

  • Weekly

  • Monthly

SOCCERKING VIDEO