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【インタビュー】カーヒル「自分にできることをやってチェルシーの勝利に貢献したい」

2012.02.23

ワールドサッカーキング 2012.03.01(No.208)掲載]
5シーズンにわたって、ボルトンの守備の要を担ったガリー・カーヒルが今年1月、チェルシーに加入した。熾烈なポジション争いが予想されるビッグクラブで、自らを磨き抜くためである。常に進化を求めて走り続けたこれまでのキャリアを、カーヒル自らが熱く語る。
カーヒル

インタビュー・文=ジェリー・コックス 翻訳=田島 大 写真=フォトスポーツ

 年明けから間もなくチェルシーへの移籍を果たしたガリー・カーヒルは、入団会見の席でこう語った。

「こんなチャンスを与えられて断るわけにはいかない」

 ボルトンでは既に守備の要として定着し、正確な前線へのフィードやゴール前での決定力を存分に見せつけていた。昨年9月にはイングランド代表での初ゴールも記録。その実力がワールドクラスであることは既に誰もが認めていた。

 憧れの選手として真っ先にジョン・テリーの名前を挙げるカーヒルが、チェルシーからのオファーを断れるはずもない。彼はボルトンでの5年間で身につけたタフなプレースタイルに一層の磨きを掛けるため、そして世界最高のセンターバックへと上り詰めるため、新たな道を歩む決意をした。

 チェルシーでのデビュー戦となった2月5日のマンチェスター・ユナイテッド戦では強力アタッカー陣を相手にそつなくプレー。チームは勝ち点3を取り損ねてしまったものの、カーヒルの獲得が間違いでなかったことを多くのファンが確認できたはずだ。ケーヒル自身は、このビッグクラブへの移籍をどう捉えているのか。今後強いられるであろうチーム内での激しいポジション争いさえ、存分に楽しむつもりのようだ。

僕にできることと言えば、奪ったボールを有効利用することだ。

君はアーセナル、トッテナム、マンチェスター・Uなど、複数のビッグクラブからオファーを受けていた。その中でチェルシーを選んだ理由は何だろう?

カーヒル 別にアンドレ・ヴィラス・ボアス監督に説得されたわけじゃない。選手として成長するため、自分よりレベルの高い選手が多いクラブを選ぶ必要があったんだ。もちろん、彼らから多くのことを学ぶためにね。選手なら誰だって頂点を目指すものだけど、チェルシーは僕にそのチャンスを与えてくれるクラブだと思った。すべての大会でタイトルを目指しているクラブだからこそ、移籍を決めたんだ。

イングランド代表のテリーと一緒にプレーできるということも、チェルシーを選んだ理由の一つなのでは?

カーヒル ジョンと一緒にプレーできると思うとワクワクするよ。彼の隣でプレーすることは、僕からすればプラス材料しかないからね。僕らはイングランド代表でもいいパートナーシップを築いている。ここでもうまくやっていけるはずさ。

代表で一緒にプレーして、既にテリーから何かを学んだ?

カーヒル 主に試合の“読み方”かな。彼は何よりもそれが得意だからね。試合の流れを読み、ボールが来る前に適切なポジションに動いておくこと。ジョンから学んだのはそういう部分だと思う。

でも、チェルシーでテリーと一緒にプレーするためには、ダヴィド・ルイスやブラニスラフ・イヴァノヴィッチからポジションを奪わなければならない。

カーヒル チェルシーの選手の質の高さは十分に承知しているし、すぐにポジションが用意されるという甘い考えは最初から持っていない。このクラブでは全選手がポジション争いの中に身を置いているから、試合に出るだけでも大変だと思う。だから、まずはトレーニングでしっかりとアピールして、与えられたチャンスをモノにしたいね。

ボルトンでは毎試合プレーできたけど、状況が変わることになるよね。

カーヒル 変に聞こえるかもしれないけど、それこそ僕が望んでいたことなんだ。僕は目指すべきゴールが欲しかった。慢心せず、常に目標を持ち続けるためにもね。ビッグクラブではそういう状況が待っていることも知っていた。あのジョンだって厳しい競争に勝って今の地位を築いてきたんだからね。チャンスをもらい、一流のプレーで期待に応える。今の僕の目標はまさにそれさ。まあ、一筋縄ではいかないだろうけどね。

君は自分のプレーでチェルシーに何をもたらせると思う?

カーヒル ここには既に優秀なDFがいる。そんな中で僕にできることと言えば、奪ったボールを有効利用することだ。もちろん、体を張ったイングランドの伝統的な守り方だってできる。泥にまみれる必要があるのなら喜んでそうするよ。とにかく、自分にできることをやってチームの勝利に貢献したいね。

<続きは ワールドサッカーキング 2012.03.01(No.208)でお楽しみください>

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