2015.07.12

カシージャスの“レアル・マドリードでの16年間”を振り返る

文=小田紘也

スペイン代表がW杯優勝の栄冠を掴んでからちょうど5年が経過した、2015年7月11日。クラブ在籍25年、トップチーム在籍16年の“レジェンド”、イケル・カシージャスのレアル・マドリード退団が発表された。今回はカシージャスのトップチームでの歩みを振り返る。

1999年⇒2000年:唐突のデビューから初のCL制覇

1990年に9歳でレアル・マドリードの下部組織に入ったカシージャス。彼のトップデビューは唐突に訪れた。その日は1999年9月12日。プリメーラ1999‐2000シーズン第3節のアスレティック・ビルバオ戦だった。

トップチームのGK2人が負傷離脱という緊急事態の中で、19歳の彼はこの試合のスタメンGKに抜擢され、90分間プレー。2失点はしたものの(試合結果は引き分け)、それから約半月の間、トップチームのスタメンGKの座を守り続けることになる。

その後復帰したGKアルバノ・ビサーリにスタメンの座を譲ったカシージャスだったが、新たなチャンスが彼のもとに訪れる。5失点を喫するなど、ビサーリが不安定なパフォーマンスを見せたため、同年12月に監督のビセンテ・デル・ボスケが正GKの交代を決断。約半月のBチームでのプレー、そしてマドリード・ダービーでの緊急出場を経ていたカシージャスが、チャンピオンズリーグのローゼンボリ戦から再びスタメンGKとして名を連ねることになったのだった。

このチャンスをものにし、スタメンに完全に定着したカシージャスは、翌年5月のバレンシアとのCL決勝の舞台にもスタメンで出場し、クリーンシートを達成。デビュー初年度からCL制覇を成し遂げ、トップチームでの初タイトルを手にしてみせた。

2000年⇒2003年:レギュラー剥奪も再びチャンスをものに

フロレンティーノ・ペレス氏への会長交代を経て迎えた2000‐01シーズンは、バジャドリードGKセサル・サンチェスの加入があったものの、レギュラーの座は譲らず。プリメーラでは34試合に出場し、初のリーガ制覇も経験する。

ここまで順風満帆なトップチーム生活を送っていたカシージャスだったが、翌シーズンに壁にぶち当たることに。シーズン中盤まではレギュラーとしてプレーしていたものの、2月終盤からセサルに正GKの座を奪われたのだ。以降、カシージャスは消化試合となっていた3月のCL2次グループリーグの2試合以外の出場が無いまま、シーズン最後の試合のレヴァークーゼンとのCL決勝を迎える。

ベンチから試合を追っていた彼だったが、再びチャンスが突然到来する。1点リードの状況で迎えた後半に、スタメンGKだったセサルが負傷。68分からピッチに立つことになったのだった。

ハムデン・パークのピッチに立ったカシージャスは、約2か月ぶりの実戦となったものの、チームを救う好セーブも披露し、2‐1での勝利に貢献。自身2度目のCLのタイトルを手にしたのだった。

その後に行われた日韓W杯での活躍を経て、2002‐03シーズンを迎えた彼は、クラブのレギュラーGKに復帰。リーグ戦全試合出場を果たし、チームの2シーズンぶりのプリメーラ制覇に貢献してみせた。

小田紘也
1989年鹿児島生まれ横浜育ちのライター兼スペイン語翻訳家。ブログ(http://football0423.blog.fc2.com/)でスペインサッカー情報を提供中。
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