2011.10.31

【第3回】W杯に臨む電動車椅子サッカー日本代表「選ばれなかった選手の分まで」

 11月2日より、フランス・パリで電動車椅子サッカーのワールドカップが開催されます。第1回目のコラムでは、電動車椅子サッカーという競技について、そして日本代表が出場する11月に開催されるワールドカップについて説明し、第2回では選手たちの電動車椅子サッカーにかける想いを伝えてきました。
 
 今回は、日本代表選手が語るワールドカップへの意気込みを紹介します。日本はアメリカや開催国フランスと並び優勝候補に挙げられており、日本代表と対戦経験のある永岡真理選手(横浜市:Yokohama Crackers所属、第2回のコラムを参照)が、「本当に強い。全ての技術において敵わないし、高いレベルでチームの連携が取れている」と日本代表の強さを語っています。
 
 日本代表でプレーする北沢洋平選手、吉沢祐輔選手(ともに東京都:レインボー・ソルジャー所属)は、ワールドカップに向けてどのような想いを抱いているのでしょうか。

 
アウェーの環境にうまく対応できるかどうかがポイント
 
前回は日本開催でしたが、今回はフランス開催となります。海外での試合ですが、やりにくさはないですか?
 
北沢――やっぱり気候がぜんぜん違いますし、とくに今回は寒い地域なので、そこでうまくコンディション調整ができるのか心配な面があります。自分の障害は寒さに弱いので、そこは頑張って調節しなくてはいけないなと思っています。向こうに行って体育館の状態とか気候の状態をチェックしないと不安ですね。本当に何が起こるかわからないので、いろんな準備をしていかなくてはいけないなと思います。また今回の遠征は12時間ものフライトがあるので、それが一番心配です。ただ、自分は海外は結構慣れていて、アメリカに3回遠征して試合を経験しているので、場数を踏んだ経験はあるほうだと思います。
 
吉沢――この4年間、海外のチームと練習試合をやっていないし、非常に情報も少ないので、たぶん向こうでわかることが大半だと思うんです。また、レセプションとか海外の人たちとの交流の場もあるので、そういう意味でもとにかくビビらずにやっていかないといけないのかなと。向こうでの生活でもホテルの環境だったり介護の面でも問題が出てきます。応援も陸続きの国はほとんどあると思うのですが、そういった外部からのプレッシャーみたいなものもうまくモチベーションとかプラスに変えてやっていきたいです。僕はアウェーは初めてなのですが、うまくみんなでチーム一丸となってやっていかないと、アウェーでは戦えないのかなと思っています。
 
日本代表にとって、ライバルになる国は?
 
吉沢――やっぱりアメリカ、フランスですね。それと、ベルギーは4年前のワールドカップの3位決定戦で敗れた相手なので、雪辱したいです。他の国は情報がなくわからない面があるんですが、ひょっとしたら他にも強敵がいるかもしれないですね。
 
北沢――グループBではオーストラリアも侮れないです。YouTubeで試合を見ると、パスがかなり早かったです。
 
吉沢――セミファイナルまで進出すると1日3試合をこなさないといけないので厳しいです。そんなことは言っていられないのですが。
 
日本代表の試合で注目して観てほしいところは?
 
北沢――僕はやはり前回大会の悔しい思いがかなり強いんです。今回の初戦は(前回王者の)アメリカなので、そのアメリカとの対戦を注目して見てほしいです。この試合が日本代表にとって一番大きな壁だし、これを乗り越えていかないと世界一には届かないので、そこがポイントじゃないですかね。
 
吉沢――前回は日本開催だったのですが、今回は海外で行われるので、文化も気候も違いますし、おそらく予想もしないようなことが起こると思うんです。生活面とか試合以外の部分は試合を観る方にはわからない部分かもしれないんですけど、そういった環境の中で試合をするので、うまく対応できるかどうかというところがポイントになる。アウェーでの戦いですし、そういったことも加味して試合を見て頂いて、僕らは良い試合を見せたいなと思います。


W杯への意気込みを語る吉沢選手(左)と北沢選手(右)

 
代表に選ばれなかった選手の分まで。目指すは世界の頂点
 
日の丸を背負ってみて、何か感じることはありますか?
 
北沢――かなり何か大きな使命を与えられたような感じです。代表に入りたくても入れなくて亡くなられた選手もいるので、その人たちの気持ちも汲んで、本当に結果を出さないといけないなと思っています。これをプレッシャーと感じず、強い気持ちをもって試合に臨めれば自分としてはいいのかなと。その人たちに恥じないプレーをしなくてはいけないし、本当に気合を入れて1試合目から全力でいかないと勝てないと思うので。日の丸を背負うということは使命を達成しなくてはいけないという使命感みたいなことでしょうか。
 
吉沢――今回、日本代表には8人しか選ばれていないのですが、日本全国で電動車椅子サッカーをプレーしている選手の中で日の丸を背負うということは、その人たちの分も頑張らなくてはいけないと思うので、日本代表は今回の8人だけのものではないと思っています。向こうでは当然国歌や日の丸も見て戦うので、日本にいるみんなのことも思い出して、それをワールドカップが終わるまで意識してプレーしたいなと思います。
 
最後にワールドカップでの目標をお願いします。

北沢――チーム一丸となって世界一を取れればすごくうれしいです。それにはチームの団結力が必要だと思います。一人ではできないので、団結力でカバーして全員が活躍して優勝できればいいかなと思います。
 
吉沢――僕も同じですけど、日本代表の目標は世界のテッペンなので。それに向けて今までも準備をしてきているので、それしかないのかなと。どういう試合内容になるか分からないですが、ギリギリでも最後に勝てばいいので、どういう形でも勝ちに結びつける試合をやっていきたいです。それで優勝できれば夢がかなったということなので。そして、いろんな人に感謝しながらプレーしないといけないなと強く思っています。

 次回はワールドカップの様子や総括をお伝えする予定です。開幕は11月2日。みんなで日本代表を応援しましょう!

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