FOLLOW US

【インタビュー】山口蛍「国民の期待を背負って戦う意味は分かっている」

2015.04.13

世界の大舞台を経験した後、半年以上に及ぶ長期離脱。栄光と失意の両方を味わい、彼は戦いのピッチに戻ってきた。再び日の丸を背負い、その先にある夢へ――。山口蛍が決意と覚悟を語る。

インタビュー=小島鉄平 Interview by Teppei KOJIMA
写真=ナイキ Photo by Nike

1-0でいいから試合に勝ち切る

――まずは今シーズンを迎えた心境を聞かせてください。昨シーズンは右ひざのケガで後半戦を欠場、開幕戦は実に7カ月ぶりの公式戦でした。
山口 蛍 あの雰囲気の中でプレーするのは、やっぱりいいものだなと感じました。特にホーム開幕戦は良かったです。ホームで勝ったのも久しぶりでしたから。

――コンディションはもう完全に回復していますか?
山口 蛍 8割くらいかな。ケガをする前に近い状態まで戻っていると思いますね。違和感がなくはないですが、試合中はあまり感じないです。

――今シーズンから指揮官がパウロ・アウトゥオリ監督に代わり、戦術も変わりました。まだチームを作っていく段階だと思いますが、手応えはいかがですか?
山口 蛍 やっぱり第1節よりも第2節のほうがプレーが合ってきたと感じます。今すごくいい感じで仕上がってきていると思いますね。

――その中で、山口選手の役割としてはどのあたりが変わったのでしょうか?
山口 蛍 ポジションがアンカー気味になって、今までやっていたボランチとはちょっと意識が変わりましたね。以前ほど前に上がらなくなったし、これまで以上に守備のバランスを考えてやっています。

――ホーム開幕戦ではミドルレンジのパスを積極的に狙っていたように見えました。
山口 蛍 そうですね。それは監督から求められている部分でもあるし、個人的にも、そういうパスをどんどん狙っていきたいと思っています。

――J2にはJ1と違った独特の難しさがあると言われますが、実際にプレーしてどう感じていますか?
山口 蛍 引いて守ってくるチームが多くなることは確実なので、そういう相手をいかに崩していくかだと思います。自分のポジションだと、攻めている時にボールを取られた場面のカウンター。これは今、一番意識して気をつけているところですね。

――相手チームには、格上のセレッソ大阪を「食ってやろう」というモチベーションもあるかと思います。
山口 蛍 当然あると思うし、守るだけ守って、引き分けたらOKという感覚もあると思うんです。僕らとしては、そこで焦らずにじっくり戦う、そして1-0でもいいから勝ち切る、勝ち点3を取るという、そういう強さが求められているのだと思います。

技術的な部分は劣っていない

山口蛍

――ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が就任して、改めて新しい代表チームへの注目度も高まっているタイミングですが、山口選手も意識しているのではないでしょうか(インタビュー収録後の3月19日、山口選手は代表に復帰)。
山口 蛍 僕はブラジル大会にも出場させてもらったので、国民の期待を背負って戦う意味は分かっているつもりです。日本にプロの選手は何人もいますが、代表でプレーできるのはごく一部だけ。その中に入りたいという思いは常に持っています。

――ハリルホジッチ新監督のイメージは?
山口 蛍 まだ具体的なイメージはわかないですけど、全員がハードワークするという特徴は聞いています。以前率いていたアルジェリアもそういうチームでしたよね。

――ブラジル大会から1年近く経ちましたが、改めて、あの経験はどういうものでしたか?
山口 蛍 世界のプレーヤーと直接戦って感じるものはすごくたくさんありました。通用しない部分もあったけど、もっと成長できるとも思いましたし。自分の得意としているところをもっと伸ばせば通用するんじゃないか。そういう手応えは感じました。

――山口選手は海外サッカーもよく見ているそうですが、海外を意識したのはいつ頃から?
山口 蛍 結構前から見ていましたよ。中学生ぐらいかな。

――「オファーがあれば行ってみたい」とも発言しています。
山口 蛍 その気持ちはあります。最終目標はやっぱりスペイン。最初は他の国でもいいので、段階を踏んで、最終的にスペインでプレーしてみたいと思っています。

――日本人選手が海外でプレーする意義は、どこにあると考えていますか?
山口 蛍 日本人は技術的な部分だけ見たら、海外の選手に全く劣っていないと思うんです。あとは、どれだけ日頃からレベルの高い環境でプレーしているか。普段の練習から海外の選手と戦っているだけで全然違ってくるはずです。個人的には、そういう経験が積み重なっていくことが大事だと思いますね。

――プレーよりも、意識や経験の問題ということでしょうか?
山口 蛍 そうですね。海外にいる(柿谷)曜一朗君に聞くと、「下手な選手もいっぱいいるけど、いざ試合になったら結果を残す選手が多い」と言ってましたから。やっぱりそういうところなんだな、というのはすごく感じます。

――プレーの参考にしている選手はいますか? 以前のインタビューではユヴェントスのアルトゥーロ・ビダルが好きだと言っていましたが。
山口 蛍 ビダルは好きですが、彼はアンカーではないですよね。今は自分がアンカーをやっているので、バルセロナの(ハビエル)マスチェラーノをよく見ています。守備のカバーリングやカウンターの潰し方はすごくうまいと思うし、参考にしています。アンカーのポジションだったら世界で一番じゃないかな。

とにかく1年を通して戦う

――最後にもう一度、今シーズンのお話を。チームのキャプテンとして2年目を迎えましたが、昨年と比べて意識の変化はありますか?
山口 蛍 昨年はいろんなことを考えすぎていたように思いますね。今年のほうが余裕を持ってキャプテンという役割をやれている気がします。

――昨年は少し気負いすぎていたのでしょうか?
山口 蛍 気負ってはいなかったですが、厳しい状況になることは分かっていました。でも、その中であえてキャプテンを務めることで、プレーヤーとしても人間としても成長できると思っていました。

――では最後に、今シーズンの目標として掲げていることを教えてください」
山口 蛍 チームとしてはもちろん昇格ですが、個人としては、昨年ケガでチームに迷惑を掛けた分、今シーズンはケガをしないことが目標です。

――大きなケガをしたことで意識が変わったと。
山口 蛍 僕はストレッチとか、マッサージを受けたりとか、そういったケアをしてこなかったんです。だけど、今は気を使うようになりました。とにかく1年を通して戦って、C大阪を絶対に昇格させたいと思っています。

SHARE

RANKING今、読まれている記事

  • Daily

  • Weekly

  • Monthly

SOCCERKING VIDEO