“2014-15 WOWOWリーガール”久慈暁子の『Bien! Bien! Liga!』第7回「私のターニングポイント」

構成＝米谷真人　写真＝兼子愼一郎

メッシ選手に親近感がわきました

リーガ・エスパニョーラをお楽しみの皆さん、こんにちは！　2014－15シーズンの“WOWOWリーガール”を務めさせていただいている久慈暁子です。私の連載コラム『Bien! Bien! Liga!』も今回で7回目を迎えました。うーん、早い！（笑）

さて、今回のテーマは「私のターニングポイント」です。ターニングポイントって、サッカーにもありますよね。先日行われた「クラシコ」も、リーガ・エスパニョーラの優勝争いに大きく影響するターニングポイントとなるかもしれません。きっと、クラブだけじゃなく、選手たちにとってもプロになるきっかけや成長するきっかけがあったんじゃないかなあと、試合を見ながらぼんやりと考えてしまいました。

思い出したのは、以前に見たリオネル・メッシ選手の人生を振り返ったDVDのことです。クラブがメッシ選手の深刻な病気の治療費を負担してまで、バルセロナに加入させようとしたんですよね。幼くしてスペインに渡ったのは、メッシ選手にとってきっと大きなターニングポイントだったんだろうなと思います。

私にとって、メッシ選手のエピソードは本当に衝撃的でした。大変なことを乗り越えて今に至ってるんだなあと思いましたし、一部だけを見るとすべてが成功しているように見えるけど、決してそうじゃないんだなって。やっぱり同じ人間なんだって、少しだけ親近感がわきました。図々しいですか？（笑）

いよいよ終盤戦。ターニングポイントに注目！

私にも、いくつかのターニングポイントがあります。一番大きかったのは、やっぱり東京の大学に入学したことです。18年間、生まれ育った岩手県で普通の生活を送っていた私がこの業界に入ることができたのも、大学からの帰り道でスカウトされたことがきっかけ。たぶん、東京以外の大学に進んでいたら、今のようなお仕事はできていなかったんじゃないかと思います。

反対に「あの時に別の選択をしていれば……」と後悔したターニングポイントは……うーん、今がすごく楽しいので後悔しているわけではありませんが、大学のチアリーディングサークルを続けていればと思うことはあります。ありがたいことに、だんだんとお仕事が忙しくなったきたので、サークルを半年で辞めてしまったんですよ。そのまま続けていれば、他学部の子も含めてもっと友だちの幅が広がったのかなって。友だちから“サークル合宿”の話を聞いたりすると、すごく楽しそうで……なんだか、ちょっぴりうらやましく感じちゃいます。

人との出会いも重要なターニングポイントですよね。大学の友だちで本当にすごい子がいるんですよ。なんというか……そう、神様！（笑）　どんなにネガティブに考えそうなことでも、全部ポジティブに返してくれる。その人と話すと元気になれるので、落ち込んだ時はすぐにLINEをします。出会えて本当に良かったと、心からそう思える友だちです。

そうやって振り返ると、私、ひょっとしたらすごくポジティブなターニングポイントに恵まれているかもしれません。実は、昔から運がいいんですよね。スカウトされたのもたまたまだし、あ、くじ引きも結構当たるんですよ（笑）。

偉そうなことは言えませんが、私は「明るい気持ち」が幸運を引き寄せるんじゃないかと思っています。生きていると辛いこともありますし、ネガティブに考えることもあります。でも、やっぱり何事もポジティブに考えなきゃいけない。私がポジティブなターニングポイントに遭遇する時は、いつも精神的に明るい気持ちのタイミングだった気がします。逆に、落ち込んでいる時って幸運を引き寄せられないですよね。改めて、ポジティブってホントに大事！

さて、というわけで今回も私の個人的な話ばかりになってしまいました（笑）。でも、「ターニングポイント」を意識することで、もっと楽しく、もっと面白くサッカーを見れる気がします。今シーズンもいよいよ終盤。これからどんなターニングポイントが待っているのか、私も楽しみにしています。

それでは、また次回の『Bien! Bien! Liga!』でお会いしましょう。チャオ！

久慈暁子(くじ・あきこ)さんプロフィール