新年に入り、1週間が経過した。今回は2014年のイタリアサッカー界の10大ニュースを独断で決めてみた。こんなことがあったか、という感じで思い出してもらえればうれしい。
それでは9位から。なぜ9位から始まるかは後ほど…。
【9位】マリオ・バロテッリがミランを離れ、リヴァプールに移籍
プレミアリーグに復帰したものの、ここまで結果は出せず。夏のブラジル・ワールドカップでも大きなインパクトは残せなかった。プライベートでのお騒がせぶりは相変わらず。
【8位】フィリッポ・インザーギがミランの監督に就任
2013-14シーズン途中から率いた前任のクラレンス・セードルフ氏はチーム立て直しに失敗し、ミランはユースを指導していたインザーギ監督を抜擢。トップチームの監督としてセリエAデビューした。厳しいプロ意識と情熱を持ち、選手たちとの関係も良好のようで、本田圭佑も高く評価している。現在7位につけており、目標としている欧州の舞台への返り咲きはなるか。
【7位】日本人のミラノダービーが実現
2013-14シーズンの5月にはミランの本田が出場しなかったために実現しなかった、インテルの長友佑都との日本人ダービーが11月23日のミラノダービーで現実となった。セリエAでは先輩の長友が先発し、本田は後半から途中出場。試合後、互いに選手としての能力の高さを認め合った。試合は1-1のドローだった。
【6位】アントニオ・コンテがユヴェントス指揮官を電撃辞任、イタリア代表監督へ
ユヴェントスを3年連続スクデット獲得に導いたコンテ監督が7月15日、新シーズンへ向けてのキャンプ2日目に電撃辞任。クラブ側との意見の相違からとみられている。その1カ月後、イタリア代表監督に就任。不振続きのアッズーリをどううまく世代交代させるか課題が与えられている。
【5位】インテル“鉄人”ハビエル・サネッティが現役引退
1995年からインテル一筋のサネッティが2013-14シーズンを最後に現役引退を決めた。公式戦857試合出場。ロベルト・マンチーニ、ジョゼ・モウリーニョに率いられた近年の黄金期以前、つらく苦しい時代を知っている貴重な選手で、カピターノ(キャプテン)そしてバンディエラだった。40歳の鉄人は、2013年4月のアキレス腱断裂をも乗り越えて復帰したが、とうとうユニフォームを脱いだ。その後インテル副会長に就任している。
【4位】マンチーニが再びインテル監督に
結果が出せないヴァルテル・マッツァーリ前監督に終始、渋い表情だったエリック・トヒル会長の決断は早かった。ミラノダービーが迫った11月14日、前監督の解任とマンチーニ監督の就任を発表した。2005-06シーズンからスクデット3回の成功を収めたマンチョ(マンチーニの愛称)にインテリスタは歓喜。現在11位と苦戦しているがミラクルは起こせるか。
【3位】本田がついにミランに移籍、2シーズン目は開幕ゴールラッシュも
2013年夏にまとまらなかったミランへの移籍が、CSKAモスクワとの契約期限切れでついに決まった。セリエA一年目は苦しんだが、W杯後に満を持して臨んだ今季は開幕から6ゴールとスタートダッシュ。“カルチョ”にも慣れ、インザーギ監督から与えられた右ウイングのポジションもしっかりこなしている。得点はストップしたままだが、何とか二桁数のゴールに期待したい。
【2位】インテル、マッシモ・モラッティ名誉会長がクラブを離れる
20年近くネッロアズッロと共に歩み寄り添い、辛苦をなめてきたモラッティ名誉会長がクラブを離れた。11月6日、ヨーロッパリーグのサンテティエンヌ戦当日のこと。クラブのオーナーがトヒル会長に代わってからもチームを見守っていた。しかし、マッツァーリ前監督の「名誉会長の質問に答えている暇はない」というリスペクトを欠いた発言に失望したものと思われる。イタリアサッカー界を支えた一人の人物が去っていった。
【1位】代表がW杯でグループリーグ敗退…ルイス・スアレスの肩噛みが話題に
2014年ブラジル・ワールドカップでグループDに入ったイタリアは、予選敗退という結果に終わった。2010年に続く2大会連続の失態。チェーザレ・プランデッリ監督は辞任した。ウルグアイとの一戦では相手FWスアレスがジョルジョ・キエッリーニの肩に噛みつくという信じられない場面が話題となった。
【(番外編)10位】ジャンルイジ・ブッフォン、アンドレア・ピルロがW不倫、W離婚
W杯直前、ユヴェントスとイタリア代表の主力によるW不倫が発覚した。特にブッフォンの場合、お相手がスポーツ番組の有名女性司会者、イラリア・ダミーコであったことから週刊誌などで大きく取り上げられ、注目を浴びた。
2015年はもっと明るい出来事がイタリアサッカー界に起こるよう願うばかりだ。