2014.05.16

アカデミー出身の秋野、中谷が語る柏レイソルU-18


写真●KASHIWA REYSOL

――まずはプレーヤーとしてのお互いの印象を聞かせてください。

中谷進之介 秋野君は一つ上の先輩で、U-18時代は自分の一列前に秋野君がいてくれることで安心感がありました。ボールを渡したら相手に取られず効果的なパスを出したり、特に左足のフィードはすごいですね。

秋野央樹 口だけはうまいですね(笑)。中谷君は去年1年間で相当強くなりましたね。後ろから積極的にコーチングしたり、ヘディングも強くなりましたし。レイソルのセンターバックはみんなビルドアップがうまいんですけど、その中でもくさびのパス、右に出すふりをして左にとか、短いパスを出すふりをして長いパスとか、そういうところもうまいなと思います。プロ1年目なのに自信を持ってプレーしてますよね。固くなる選手も結構いるんですけど、そういうものが全く感じられません。

中谷進之介 遠慮しないでやろう、とは思っていますけど、他の選手からそう見えるならいいことだと思います。

――U-18の先輩後輩ということで、プライベートで一緒に過ごすこともあったのでしょうか?

秋野央樹 同じ高校に通っていて、いつも同じ電車に乗って高校まで行っていましたし、結構一緒にいる時間は多かったです。

中谷進之介 どこかに行ったりというのはあまりなかったですけど、自転車で一緒に柏駅の跨線橋を一生懸命、登ってました(笑)。

――柏レイソルのアカデミーはトップチームと同じ場所で練習しています。環境的にいかがでしたか?

秋野央樹 すぐ隣でトップチームが練習していて、トップチームのスタッフがいつでもユースを見られる環境だったので気が抜けなかったですし、本当に中身の濃いトレーニングができたと思います。

中谷進之介 自分は小学4年生の時からレイソルに在籍していてトップチームを見て育ったというのもありますけど、例えばU-15時代にはU-18のサッカーを見て刺激を受けましたし、アカデミー全体が同じところで練習できるというのは、すごくいいことだと思います。施設も充実していますね。

秋野央樹 U-18からU-12まですべてのカテゴリーで、練習が終わってからすぐに栄養士さんが作った食事を食べられるのはすごくうれしいですね。それと一人ひとりにロッカーが与えられて、シャワーを浴びることができるところも恵まれていると思います。

中谷進之介 柏駅から近くて、自転車で来られるというのもいいところですよね。あと隣接する体育館で筋トレができるところもありますし。今はアカデミーの選手がトップチームのジムを使わせてもらえることもあるので、そういうところは大きいなと感じます。

――U-18では下平隆宏監督の下で指導を受けてきました。監督からはどのようなことを学んできたのでしょうか?

秋野央樹 特に気持ちの部分ですね。

中谷進之介 自分も人間性の部分でいろいろ教えていただきました。サッカーの面で言うと球際。「一つひとつの競り合いで負けるな」とよく言われました。

秋野央樹 そうそう、ボールを取られた後のプレッシャーの掛け方とか。取られたらなるべく早く奪い返して、二次攻撃、三次攻撃につなげるようにと言われましたね。

――下平監督は「ボールを大事にする」というのをよく口にされますが、パスワークや攻撃に関しては?

秋野央樹 4─1─4─1のシステムで固まっている部分があって、ずっと同じメンバーでプレーしていたのでお互いにパスの感覚は分かるというか……次はこう来る、ここに出すという瞬時の予測がチーム全体としてできていました。習慣になっていたので、あえて何かをするということはなかったですね。

中谷進之介 チームとしてのベースができあがっているんですよね。ポゼッションをベースにして、下さん(下平監督)がプラスアルファのことを指導してくれるんです。守備のことだったり、攻守の切り替えだったり。

――ではアカデミー時代を振り返って、お2人が得られた一番大きな経験は?

秋野央樹 やっぱり日常の行動です。あいさつをしっかりする、食事中に携帯電話を使わないといった基本的なところなんですけど、レイソルに入っていなかったら疎かになっていたと思います。厳しく言われるわけではないんですけど、みんながちゃんとやっているので、自然とやるようになる。逆にやらないと輪を乱しますし、そういう選手はピッチでもやっぱり活躍できないので。

中谷進之介 自分はレイソルのトップチームに上がれたことですね。アカデミーでやってきたことが間違っていなかったという証明になったと思います。

――秋野選手はプロになって1年が経ちました。アカデミーでの経験はどんな形で生かされていますか? またプロ1年目の中谷選手にアドバイスするとしたら?

秋野央樹 チームメートはみんな技術があるんですけど、アカデミー出身の選手はさらに技術レベルが高かったり、ポジショニングをより意識していたり、という印象があります。そういう部分はU-18でやってきたことが生かされているのかなと感じますね。アドバイスを送るなら「浮かれちゃダメだ」ということですね。浮かれそうな性格なので(笑)。

――「浮かれる」とは?

秋野央樹 私生活ですね。先輩のファッションを真似して服を買ったりしそうなので。

中谷進之介 買わないです(笑)。ただ、秋野君の言うことは正しいですし、プロとしてやっていく以上はサッカーを中心に生きていかなければいけないので、私生活が乱れないように注意していきたいと思います。

――レイソルのアカデミー出身のプロサッカー選手は数多くいます。お2人が憧れている選手は?

中谷進之介 同じポジションの近藤(直也)選手ですね。速くて強くてうまい、という3つがそろっていて、とにかく全部がすごい。一緒にプレーしながらたくさんのことを吸収したいと思っています。
秋野央樹 自分は茨田(陽生)君。そこに出すのか! というパスを出すんですけど、それが結構通るんですよね。パススピードも速くてボールの回転もキレイで。いずれは追い付かないといけない存在です。

――レイソルが2011年にユニフォームサプライヤー契約を結んでいる『ヨネックス』にはどんな印象がありますか?

中谷進之介 アカデミーの選手は以前、トップチームの選手の“おさがり”を着ていて、サイズが合うものがなかったり、最新モデルじゃなかったりしたんですけど、それが『ヨネックス』さんになってアカデミーの選手にもウェアを一式そろえていただけるようになってすごくありがたかったですね。

秋野央樹 数年前はサッカーにまだなじみがなくて違った意味で注目されていたと思うんですけど、今は『ヨネックス』さんあってのレイソルだと思いますし、本当に感謝しています。

――最後にプロサッカー選手を目指す高校生プレーヤーにメッセージをお願いします。

秋野央樹 プロのサッカー選手になるには今自分が何をすべきかというのを考えて、一日一日を無駄にしないでがんばってほしいです。自分は毎日のように23時に家に帰って来て、その後にストレッチをしながらヨーロッパのサッカーを見たり、ほとんどサッカーに時間を費やしていました。それぐらいしないと難しい世界だと思います。

中谷進之介 自分はアカデミーのサッカーを信じてやり続けてプロになることができました。その経験から、自分が信じる道、自分がしっかり考えて導き出した答えに向かってひたすら努力を続けることが一番大事だと思います。