2013.12.04

岩政大樹、復興支援を語る「子供たちの未来につながる時間にしたい」

岩政大樹

――JPFA主催の『チャリティーサッカー』は、今回で3回目になるわけですが、改めて開催の意義を聞かせてください。
岩政 復興支援への取り組みを選手会のみんなで継続してやっているということの一つですし、選手会としてその取り組みを示す場ということです。シーズン中にも各選手や各チームがそれぞれでやっていますが、参加できる選手が東北に足を運び、年に1回ですけれどもみんなで復興支援につながることを続けていくのが一番大事ですね。

――あの震災を風化させないために続けて活動していくということですか?
岩政 東日本大震災から約3年が経過し、復興支援に対する一人ひとりの意識が薄れてしまっているのも事実としてあると思います。でも、ある程度そうなってしまうのは仕方がないですが、薄れている事実に対して、薄れさせてしまってはいけないという気持ちを持つことが大事で、そういったことを発信できる人がそれぞれの立場で発信し続けていくことが重要になってくると思っています。

――それが選手会としては『チャリティーマッチ』であり、『グリーティングDAY』ということですね。
岩政 そうですね。僕たち選手が『チャリティーサッカー』を続けていくことによって、震災時に抱いた気持ちを思い出すことにつながりますし、思い出すこと自体も大事なことなんです。まだ被災地では不自由な生活を強いられ、苦しんでいる人が大勢います。そういった人たちの力になることも大事ですし、皆さんがチケットを購入して観戦してくれたり、寄付Tシャツを買っていただくことで復興支援につながります。僕たちとしては、そういう場となる『チャリティーサッカー』を続けていくことが必要だろうと考えています。

――アントラーズのホームタウンも被災し、スタジアムも被害を受けたと思います。クラブとして何か動いていることはありますか?
岩政 アントラーズには小笠原選手がいますので、彼が発信源となって、いろいろな活動に取り組んでいます。小笠原選手以外にも東北出身の選手が多く在籍しています。僕たちももちろん被災者の一人と言えるかもしれないですが、被災した地域を見て何かしたいという思いと、被災した皆さんがやりたいことに僕たちが協力するのが一番大切だと思っています。幸いなことに、アントラーズには復興支援活動を引っ張ってくれる小笠原選手がいて、そういった活動にも協力的な選手がたくさんいるので、今後も続けていけると思います。

――これまでに岩政選手は被災地訪問をしたことはありますか?
岩政 数回ですが、小笠原選手の呼び掛けで訪問したことがあります。地元の友達で復興支援に取り組んでいる人などもいるので、そういう人に協力して、ボールを送ったり、メッセージを送るといったことをしたこともあります。少しずつですが、被災地の方々も動き出していると感じますので、僕たちは僕たちで続けられる“何か”に取り組んでいくことが大事だと思っています。

――岩政選手とっては初めての『チャリティーマッチ』になりますが、試合ではどんなことを伝えたいですか?
岩政 選手心理で言うと、こういうタイミングでいろいろなチームの選手と一緒にプレーできるのは一つの楽しみです。僕たちは被災地の方々に力を与えるという気持ちを持ってピッチに立ちますが、それぞれがそれぞれの立場で試合そのものを楽しまないと何も伝わっていかないと思います。僕としてはいろいろな選手と即興でサッカーをして楽しみたいですね。楽しむことでいいプレーが生まれて、それが多くの人を勇気づけるかもしれませんから。その先のことは観てくれる人それぞれが感じてくれればいいことですし、まず僕たちがやるべきことは、その場でスタジアムの雰囲気を楽しみつつ、一人ひとりがいいプレーをして、それぞれがやれることに集中するのが大事かなと思います。

――今回の『チャリティーサッカー』もファンやサポーターの協力なしには“大きな力”にはなりません。全国のサッカーファミリーに対して望んでいることを聞かせてください。
岩政 ぜひスタジアムに足を運んでほしいです。また、時間が経過して、今どういう形で復興支援に関わればいいのかが分からない方もいると思います。試合当日に仙台まで足を運んで、チケットを買って観戦する。それがチャリティーにつながり、そのお気持ちが復興のために使われます。また、仙台でおいしい食事をしてお金を使うことも支援の一つでしょうし、今はそれぞれがそれぞれでやることも少しづつ変わって、その一つひとつが復興支援につながっていると思います。復興支援に決まったやり方はありませんし、まずは支援したいと思う気持ちが大事なことですから。

――では最後に被災地で不自由な生活を余儀なくされている方々にメッセージをお願いします。
岩政 僕も小さい頃にJリーガーに会って、サッカーをしたことがありました。そこで何を教えてもらったのかはあまり覚えていませんが、僕の中では今も強い印象として残っていますし、Jリーグで活躍するプロ選手と一緒にサッカーをしたことそのものが大きな出来事でした。被災地の方たちはまだ苦しい思いがあるとは思いますが、僕たちと一緒にサッカーをする時間を作ってもらって、何かを感じ取ってもらいたい。僕としては、今回プロ選手いう逆の立場でそういう機会をもらえるので、子供たちにとって未来につながる時間にしたいと思います。

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