2013.01.14

シャビ「バルサでピボーテを目指す選手は、誰でも3つの能力をたたき込まれるんだ」

チャビ

『ワールドサッカーキング』2007年0215号(No.049)より一部再掲
「インタビュー・ライブラリー」では、過去にワールドサッカーキングやカルチョ2002などで掲載した選手や監督のインタビューを改めて紹介。懐かしい写真とともに、お楽しみ下さい。
シャビ
■“4番”は続々と育っている。たぶん、クラブが持つ哲学と関係があるんだろうね

君がプレーするピボーテというポジションについて聞きたい。ピボーテとしてプレーするためには、どんな資質が必要になると思う?

シャビ まず全体を把握する広い視野、そして考えるスピードとプレーのスピードだね。ピボーテでプレーする時には、どこでボールに触ればいいか、どのタイミングでどこにパスを出せばいいのかを完璧にイメージする必要がある。しかもそのイメージどおりに実践しなければならないんだ。

では、特にバルサのピボーテとしてプレーするために意識していることは?

シャビ 歴史的にバルサは特にピボーテとしてプレーを重視する。攻撃的なスタイルを貫く伝統があるから、攻撃の起点となるピボーテが勝負のキーパーソンになるんだ。でも、だからと言って特別何かを意識しているわけじゃないよ。僕は幼い頃から教わってきたことを実践しているだけさ。バルサでピボーテを目指す選手は、誰でも3つの能力をたたき込まれるんだ。

3つの能力?

シャビ 正確なテクニックと状況判断力、そしてポジショニングの3つだよ。特にポジショニングはミスが許されないから、ポジション取りについてはしっかりと指導される。もちろん、たくさんのパスコースから一瞬でベストの選択肢を選ぶ状況判断力も、絶対に必要な能力だけどね。これらの能力を身に付けるために、バルサでは徹底的に練習を繰り返すんだ。

だから、バルサからはたくさんの優秀なピボーテが輩出されるんだね。

シャビ 君も気付いていると思うけど、バルサから優秀なセンターフォワードが輩出されることはほとんどない。でも、“4番”は続々と育っている。たぶん、クラブが持つ哲学と関係があるんだろうね。

バルサに限らず、シャビ・アロンソやルベン・バラーハなど、近年のスペインからは優秀なピボーテ続々と生まれているよね。その理由はどこにあると思う。

シャビ 僕にもよく分からないんだ。たぶん、時代背景が理由じゃないかな。10年ぐらい前は守備面の重要性も注目されて優秀なDFが次々に現れたけど、その後は中盤からパスを展開するプレーが重要だと考えられるようになった。それでサッカースクールや地方のクラブでもそういったプレーを教えるようになったんだ。結果として、優れたピボーテがが現れるようになったんだろうね。あくまで個人な意見だよ。具体的な理由はわからない。

■何をどうすべきか、ペップから忠告をもらったことは一度もないんだ

バルサにおいて歴代最高のピボーテと言われるのはジョゼップ・グアルディオラだと思うけど、君は彼についてどんな印象を持っているんだい?

シャビ 僕にとってのペップ(グアルディオラの愛称)は唯一のお手本なんだ。彼は僕がトップチームに上がった時のカピタンだったから、僕は彼の言うことすべてに耳を傾けていた。あの頃のことは今でもはっきりと覚えているよ。当時の僕には話し相手もいなかったし、チームメイトを何て呼べばいいのかも分からなかった。正直言って、すごく孤独な気分だったんだ。だけど、ペップのおかげでチームになじむことが出来た。彼のおかげで、居心地が良くなったんだよ。

バルサでピボーテとして育った選手は、誰もがグアルディオラの影響受けたと思うけど、君が彼に学んだことはある?

シャビ ペップの選手としての姿勢に影響を受けたよ。彼はピッチの上だけでなくロッカールームでも影響力を持っていたけど、自分の意見を無理に他人に押し付けることはしなかった。彼の行動を見て、周囲に気を配ることを忘れなければチームをまとめることが出来るって学んだよ。それに彼がいつもチームやクラブを第一に考えていたことも印象的だったな。

プレーヤーとしての印象は?

シャビ 僕にとってはプレーヤーとしても最高のお手本だった。ポジションはピボーテだったけど、プレースタイルは“10番”の選手に近かったね。数え切れないほど多くの決定的なパスを出していた。

ポジションが重なるから、君とグアルディオラがライバル関係にあると報じられたんだ時があったよね。

シャビ ばかげた話だね。一部の報道陣が僕をペップのライバルに仕立て上げただけさ。あの報道のおかげでチーム内にすごく変な空気が流れたけど、彼は常に紳士的に振る舞い、悪い雰囲気を取り払てくれた。あまり一対一でそのことについて話すことはなかったけど、その必要もなかったってことだろうね。

グアルディオラからアドバイスを受けたことはある?

シャビ 実はないんだ。元々、彼は誰かにアドバイスをするようなタイプじゃない。だから、何をどうすべきか、彼から忠告をもらったことは一度もないんだ。それでも、彼からは様々なことを学んだよ。プレーを見るだけでも参考になることは多かった。

例えば?

シャビ どのコースにどのタイミングでパスを出せばいいかとか、パスを出すかボールをキープするかの判断とかね。でも、彼が教えてくれた最も大切なことは、もっと違うところ……もっと深いとこにあったんだ。さっきも言ったけど、ロッカールームや日常生活でのことさ。彼の言動からは、サッカー選手という自分の職業、そしてバルサというクラブ自体やバルサのファンをいかに敬い、愛するべきかを学んだと思っている。

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