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世界で戦い抜くためにプロの厳しさを知る……NIKE MOST WANTED“日本代表”の2人が鹿島の特別トレーニングに参加

2016.04.26

鹿島アントラーズでの特別トレーニングに参加し、昌子源(中央)らとともにプレーした高梨起生(左)と波田野海(右) [写真]=NIKE

 世界で勝ち、より大きなチャンスをつかむために――。「NIKE MOST WANTED 2016」の“日本代表”となった高梨起生(尚志高→流通経済大)、波田野海(聖和学園高→フリー)の2人が20日、世界で勝つための特別トレーニングを行った。

 「NIKE MOST WANTED」とは若き才能を発掘する、世界規模のスカウトプロジェクト。高梨と波田野は、3月に国内最終セレクションの「ジャパンファイナル」を勝ち抜き、4月29日から5月1日にかけてフランスのパリで行われる「グローバルファイナル」へ“日本代表”として参加する。フランスに出発する前の最終トレーニングの一環として、2人はこの日、鹿島アントラーズの練習に参加し、選手たちと汗を流した。

 ストレッチや対面パスなど、基本的なアップメニュー終えると、いよいよメインのメニューが始まる。まずは一瞬の爆発力を強化するためのトレーニングだ。1対1で前方のボールを追いかけ合い、先に奪ったほうがシュートを放つ。一見シンプルなトレーニングだが、そこには「瞬間的なパワーを養う」という石井監督の明確な意図があった。そして細かく区切ったスペースで行う6対6。攻守の切り替えが早くスペースがない中で、素早い判断が求められる。およそ90分間のメニューをこなし、2人はプロの厳しさを味わった一方で、たしかな手応えも感じていた。

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――プロのトレーニングに参加した感想を聞かせてください。
高梨 楽しんでプレーすることができました。普段は経験することのできない環境で練習ができて良かったです。
波田野 トップレベルのプロチームの中でプレーできてうれしいです。自分の得意なドリブルの部分は出すことができましたし、手応えを感じました。

――普段のトレーニングとの違いを感じた部分はどこですか?
高梨 特にオンとオフの切り替えの部分がしっかりしているなと思いました。プレスもすごく速くて、いつもだったら通るようなパスが相手の足に引っかかってしまいました。もうワンテンポ速くさばいていけるよう意識していきたいですね。
波田野 とにかく当たりの強さとスピードに驚きました。今日自分で感じた課題は、守備の距離感がつかめていないことです。6対6のトレーニングの時、前線の相手選手をチェックできていなかったり、守備の部分での臨機応変な対応を改善していく必要があると思っています。

――最後に、「グローバルファイナル」に向けて意気込みをお願いします。
高梨 今日の練習を通して守備の部分の対応とポジショニングを修正していく必要があると改めて感じました。その部分を調整しながら、世界で自分がどこまで通用するのか、試していきたいと思います。
波田野 球際でもっと強く当たりにいくことを意識して臨みたいと思います。あとは自分の武器であるドリブルで積極的に仕掛けていきたいですね。

 トップレベルのトレーニングを初めて体感し、改めて「グローバルファイナル」へ向けモチベーションを高めた2人。トレーニング終了後には石井正忠監督と、昌子源選手からアドバイスが送られた。

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石井正忠監督
「2人とも技術的にしっかりしている印象を受けました。世界基準で考えた場合、日本人選手は90分間動き続けることは得意ですが、一瞬のパワーの部分は比較的劣ると言われています。瞬間的な動きで相手を置き去りにするパワーを身につけること、そしてそれを90分間の中でより多く見せることが評価につながるのではないかと思います。あとは自ら声を出して何かを要求していくこと。自分をアピールするためには、とにかく多くボールに触らなければいけません。そのためにも声であったり、コミュニケーションの部分で積極的に行動していってほしいですね。『プロになりたい』という意志を貫いて、ぜひ頑張ってください」

昌子源選手
「2人とも足下が上手い印象を受けました。慣れない場だと思いますし、選手の名前も分からない中で、一生懸命やってくれたと思います。高梨君は、僕の指示をしっかり聞いてくれていましたし、ボールを持った時に遠慮がなくて、ゴールへの意識が強いプレーヤーだと感じました。プロ選手でも素直にゴールを目指す選手というのはなかなかいないと思うので、その姿勢は大事にしてほしいですね。波田野君はスピードがあって、足下もうまい。ドリブルの仕掛け方を見ていてもかなり肝が座っていると思うので、その部分を磨いていってほしいですね。世界に挑戦できる機会は本当に貴重だと思います。日本人として胸を張って自分をアピールしてきてください!」

 4月29日から行われる「グローバルファイナル」で、若き“日本代表”の2人はどこまで進めるのか。挑戦の時は、もう間もなくだ。

By サッカーキング編集部

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