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【駒大スポーツ】 2度のリードも、シーソーゲームの前期最終戦/第11節 青山学院大戦

2012.06.27

関東大学サッカー2部リーグ第11節  (青山学院大学緑ヶ丘グラウンド)

駒澤大学 3-3 青山学院大学
(得点):〔駒〕=山本(23分)、碓井(45+1分)、若山(52分) 〔青〕=中村(16分)、荒木(50分、73分)
※公式記録はこちらから

「積極的にシュートを放ち1得点を挙げた山本」

 

 JR東日本カップ2012第86回関東大学サッカーリーグ2部・第11節は24日、青山学院大学緑が丘グラウンドで駒澤大vs青山学院大が行われた。半期の集大成とも言えるリーグ前期最終戦。昨季ともに降格の悔しさを味わった青学大を相手に守備がかみ合わず。3得点も勝ち点を分け合う結果となった。
 
  「結果には不満足」―。試合後に秋田浩一監督がこのように語った一戦は、先制点を許すも前半のうちに逆転に成功する。後半に入り一度は追い付かれるもその直後に突き放し、2度目のリードを奪った。それでもこの日はDF陣が粘れず、なかなか安定感が保てないまま迎えた73分だった。右サイドを崩されるとシンプルなサイド攻撃から失点し、三度振り出しへ。GK大石健太(3年=磐田北高)のPKストップに救われる場面もあったが、昨季の最終戦・対青学大と同様に打ち合いとなった結果、”勝ち試合”を逃すこととなった。
 
 最初に仕掛けたのは駒大だった。立ち上がりから徹底したプレスでボールを奪うと得意の縦に早いサッカーをみせる。支配するもののシュートまで結び付けられないでいると、ゆっくりと主導権は青学大の手に。度重なる被シュートに耐え続けるも、16分にCKから失点。焦らずにチームを引っ張る主将DF三澤祥馬(4年=三菱養和SC・Y)が、「裏へ裏へ」と自分たちのサッカーを徹底させると流れは一転する。集中力を取り戻した駒大が本来の形を取り戻すと、23分にサイド攻撃からCKのチャンスを迎える。DF田中雄一(3年=前橋育英高)の5アシスト目となる絶妙な球に、FWとして出場した山本大貴(3年=ルーテル学院高)が頭で合わせ同点に追いついた。
 
 スコアが対に戻ると、ここから両者一歩も譲らないシーソーゲームが始まる。ともに決定機を迎えるも決め切れない展開が続き、どちらがリードを奪ってもおかしくない時間帯が続いた。縦にシンプルな駒大と、確実なパス回しから隙を窺う青学大の攻防戦は、互いにフィニッシュが決まらず一目も離せない緊迫した空気を漂わせる。43分には素早いカウンター攻撃を受けピンチに。これはMF湯澤洋介(4年=矢板中央高)が抜群のスピードで戻ると、警告覚悟の守りで危機からチームを救う。そんななか時計が半分の45分を回ったときPA内でのプレーにホイッスルが鳴り響き、駒大がPKを獲得。前節2度のPKを成功させているMF碓井鉄平(3年=山梨学院大学附属高)がこれをしっかり決め、試合をひっくり返し前半を終了した。
 
 昨季も同リーグで熱戦を繰り広げた今回の対戦カードが、後半開始直後からも激しいぶつかり合いをみせる。先に試合を動かしたのは青学大だった。50分に粘り強い攻撃で、引いた形で守っていた駒大DFを打破すると最後は荒木大吾(1年=柏U-18)に得点を許す。同点へと戻された直後の52分、今度は駒大が得点機を迎える。田中からのCKを一度は相手GKに阻まれるも、これをMF若山瞭太(3年=加藤学園暁秀高)が押し込み2度目となるリードを奪った。
 
 普段のように徹底したサッカーを続けていけば逃げ切れたはずだが、この日の駒大はやはり何かがおかしかった。前線では前からのプレスがおろそかになると、これに絶えかねたのか、チームの軸となっていた若山と碓井の動きがかみ合わなくなっていく。ばたついたまま時間だけが過ぎていくと73分、ついにネットを揺らされ3-3へとスコアを変えられた。嫌な流れはそのまま続き75分には、途中出場のMF小牧成亘(2年=ルーテル学院高)がハンドの判定を受けPKを献上。しかしこれを「最初から飛ぶほうは決めていた」と、大石のビッグセーブで逆転は許さず。
 
 どちらにも勝機が感じられる流れのなか、ロスタイム表記”2”が提示され最後のチャンスを迎えたのは駒大だった。左サイド深い位置でFKを獲得。碓井からの絶妙なパスに山本が頭に当てると、ボールの行方はゴールのわずかに上へ。両チームのボルテージが最高潮に上がったまま試合は終了し、勝ち点1を分け合うドローで幕を閉じた。


 以下、試合後の駒澤大監督・各選手コメント
 
◆秋田浩一監督
「DF力が弱いのが問題。回されるのは良いが、狙ったところで挟むことが出来ない。粘れないというところや動けないというところもあった。攻めはらしかったと思う。今日に関してDF力が弱かった。前半ひっくり返してからのっていけるかなと思ったが。前線の選手が守備をさぼっていた。もっと粘れて当たりが強いセンターバックや、サイドだともっと忠実に出来る選手の方がよかった。得点のコーナーキックは狙い通り。ああいう球を常に入れ続ければもっと良いのだが。(結果には)不満足。リードを2回もしたので。DFのところでもっと組織できなければだめ。(大臣杯は)とにかくDF力と運動量。これが今の生命線」
 
◆三澤祥馬主将(4年=三菱養和SC・Y)
「立ち上がり全然良くなくて攻め込まれる時間が続いてやっぱり前回と同じように最初にやられてしまったので。そこを修正できない限りは自分達は上に行けないと思う。(一失点目の声かけは)相手の裏へ行くのが自分達の特徴なので、特に立ち上がりはもっと徹底しえてやっていかないと自分達の流れはできないと思うので。(PK前に話し合ったことは)裏を一個やられたところがあったので前に行くならそういうところをしっかりやろうという事を話した。(前期を振り返り)全部もったいない試合ばっかりだった。そこを取れないと今みたいに苦しくなってしまう。しっかり修正してもっと良いチームにしていきたい」
 
◆大石健太(3年=磐田北高)
「(三失点した原因)立ち上がりが集中出来ていなかった。立ち上がり守っていればチームも流れに乗れたが失点してしまった。あと基本的に、自分が声をかけていれば防げた失点が多かったのでもっとコーチングを意識していきたい。(今日の自分の手応え)前の試合で3点取られていたので、それが悔しかったのがあって、奮起しようと思ったが今日も3点取られてしまって、止めても3点取られたら意味ないのでまだまだなと思います。(PKは読んでいたか)キッカー見てなんとなくあっちだなと思ったので最初から跳ぶほうは決めていた。(前期を振り返って)とりあえず失点が多かったので、この夏で修正していきたい」
 
◆田中雄一(3年=前橋育英高)
「自分達のやることを徹底出来なかった。押されている時に個人、個人が守りきれなかった。(CKは)得点のところはよかったが、よかった時間帯のがわるかった。自分の技術がまだまだです。(前期は)まだまだ。もっと上にいる予定だった。自分達はあまり技術がないので他のチーム以上に走らないといけない。後期はむけてもっと走りたい。(前期の)中盤あたりからよくなったが、東洋戦と今日はよくなかった。一人一人がやらなきゃいけない事ができた時はいい。(個人としては)運動量を多くしていいクロスを上げたい。今日はクロスがよくなかった。一つ一つ全力を出して今よりもいいプレーをして勝っていきたい」
 
◆山本大貴(3年=ルーテル学院高)
「失点が多い。点も取れるところで取れてないし。結構課題が残るゲームだったのではないかと思う。(勝ちきれなかった原因)一番は前からのプレスが全然行けなかったこと。駒大サッカーが徹底できていなかった。そういう面が大事になってくると思う。(得点は)前で被ってくれて、自分がどフリーになったので、押し込むだけだった。(競り勝ってたように見えたが)たまたまです。(宮城選手が入ってからは)自分がもっとセカンドを拾えるようにしていかないと、全然攻撃のチャンスにはならない。それを次は正確につながないと、前半とかはやっぱりミスが多かったので、そういう部分をしっかりしていきたい」
 
 

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(文 駒大スポーツ 佐藤亮)
(写真 同 河田奈津子)

 

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