2012.06.10

【早稲田スポーツ】雨中の決戦制し決勝進出/アミノバイタルカップ準決勝

「アミノバイタル」カップ2012 6月9日 東京・味の素フィールド西が丘

早大2-0国士大
(得点):[早]=上形(24分)、榎本(47分)


貴重な先制点となる初ゴールを決めた上形

「アミノバイタル」カップ準決勝、国士大戦。決勝進出をかけ降りしきる雨の中行われた一戦は、前半開始早々にエースFW富山貴光(スポ4=栃木・矢板中央)が負傷退場するアクシデントが起きる。想定外の展開となったが代わって入ったFW上形洋介(スポ2=東京・早実)が先制点を決めると、後半にはFW榎本大希(スポ3=横浜F・マリノスユース)が3試合連続となるゴールを決め2点目。守備陣も終始安定した守りを見せ、結果2-0で国士大を破り関東制覇に王手をかけた。 

 相手が今大会3試合で17ゴールと圧倒的攻撃力を見せつけている国士大とあって、勢いに乗らせないためにも序盤から試合の主導権を握りたい早大。しかし、試合開始早々富山が相手選手と接触しピッチ脇に倒れこむ。数分間立ち上がれなかった富山はこのまま負傷交代。思わぬ形でエースを失い「難しい試合になると思った」(MF島田譲、スポ4=鹿島アントラーズユース)と語るように不穏な空気が漂い始めるが、代わりに入った上形がそれを断ち切った。24分、ゴール前で細かいパスをつなぎ相手守備陣を崩すとMF野村良平(スポ4=千葉・流通経済大付属柏)からフリーの上形へ。「GKが倒れたのが見えた」(上形)と落ち着いて決め早大が先制点をあげた。急遽出場となった上形だったが、見事チームの期待に応えて見せた。その後は一進一退の攻防で国士大が裏に抜けだす場面もあったが、DF山地翔(政経4=浦和レッズユース)の冷静な対応が光り相手に決定機を与えない。このまま両チーム共に得点が無く1-0で前半を折り返した。 


激しい守備をみせる山地。2戦連続の完封勝利に大きく貢献した

勝利を確実なものにするため追加点をあげたい早大は、後半開始と同時に高い位置からプレスをかける。すると47分、相手のミスから榎本がボールを奪いゴール前の上形へ。上形の突破は相手が辛うじて阻止したが、こぼれたボールは再び榎本の足元に。ミドルレンジから放ったシュートはゴール右隅へと吸い込まれ待望の追加点をあげた。ここまで2-0とスコア上では優位に立った早大だったが、徐々に国士大に流れが傾き始める。サイドを中心に攻めてくる相手に再三クロスをあげられたものの「中でしっかり対応出来ていたので怖くはなかった」(GK松澤香輝、スポ2=千葉・流通経済大付属柏)と語るように、3試合1失点と好調な守備陣が堅い守りを見せ、最後までゴールを割られることなく2-0で国士大を退け、決勝へとコマを進めた。 

 「自分たちの持ち味が出た試合」と選手たちが言うように、前線からの守備が上手く機能した試合だった。今大会4試合で1失点と好調な守備陣、富山を欠くも3試合連続ゴールの榎本を筆頭に得点を重ね調子上向きな攻撃陣と早大に死角はない。優勝すれば「アミノバイタルカップ初代王者」となるが、決勝の相手は関東大学リーグ戦で敗戦を喫した筑波大だ。「同じ相手に2度負けるわけにはいかない」(山地)との言葉通り、負けは許されない。早大が雪辱を果たすための舞台は整った。 

(記事 山本利樹、写真 久保沙織、松田拓也)
◆コメント
DF畑尾大翔主将(スポ4=FC東京U-18)
――今季攻撃陣が好調な国士大相手に無失点勝利でした
咋季からの国士大の戦いぶりを見ていてもやはり「今季は強いな」という印象でした。お互いに「真面目に戦う」という良さを持つチ-ムとして絶対に負けられないですし、そういう部分で勝ることができたからこそ、この結果があると思います。
――FW富山選手(貴光、スポ4=栃木・矢板中央)の負傷退場についてはいかがですか
あいつはみんなからの信頼も厚いですし、負傷交代しなければいけなくなったときに、みんな「マジかよ」という雰囲気になったことは事実です。それでも、その後上形(FW上形洋介、スポ2=東京・早実)が出てきたことに対して心配に思ったやつは一人もいなかったです。それは、本人の日頃の積み重ねをみんなが見ているからでもあり、自分が出られなかったときも含めて、ここ数試合メンバーが入れ替わっても同じようにチ-ムの強みを出せている自信があったからでもあります。
――明日はいよいよ決勝戦ですね
今大会が始まったときからチ-ムの目標は本大会出場ではなくて、1位での突破、すなわち優勝でした。まずはタイトルを賭けた試合ができることに自信と誇りを持って臨みたいです。もちろん2位では何も意味がないですし、筑波大にはリーグ戦での敗戦の借りもあるので、それを返せるようにチ-ム一丸で戦っていきます!

MF島田譲(スポ4=鹿島アントラーズユース) 
――きょうの試合を終えての率直な感想は
FW富山(貴光、スポ4=栃木・矢板中央)が前半立ち上がりでケガをするアクシデントがあったので難しい試合になると思いましたが、FW上形(洋介、スポ2=東京・早実)もよくやってくれました。チームとしても常に自分たちのやりたいことができましたし、強みを発揮する時間が長かったので、このような結果になったと思います。
――試合前の気持ちはいかがでしたか
自分たちはこの大会で優勝するんだという強い気持ちを持って試合に臨みました。あとは自分たちの強みを生かしたサッカーができればと思っていました。
――無失点で試合を終えましたが、その要因は
前線から11人全員が守備意識を高く持っていました。きょうに関しては、先週の課題になっていた部分を改善しながら、うまく守ることができたので、そこが要因になっていると思います。
――ご自身のプレーを振り返って
普通です(笑)。守備の面で、最後の15分間で粘り強くいけなかったり、良いポジションをとることができなかったことがありました。あしたの相手の筑波大はそういったところを突いてくると思います。攻撃に移った時ももっと質の高い関わりをして、前線にもっといいパスを供給したり、攻撃にも絡んでいきたいですね。
――あしたの決勝に向けての意気込みをお願いします
筑波大には前期のリーグ戦で負けているので、同じ相手には2度負けられないですね。優勝を目指してやっているので、時間は少ないですが、何が何でも勝てるようにこれからいい準備をして勝ちたいですね

MF野村良平(スポ4=千葉・流通経済大学付属柏) 
――試合を振り返って
相手は本当に良いチームで強いって思っていたんですけど、自分たちの真面目さだったりひたむきさが出た試合になったと思います。
――終始リードする展開となりましたが守備を振り返って
全体的には良かったと思いますが、時間帯によって相手に押し込まれて主導権を握られる場面もあったので、その時間をもっと短くしてできるだけ自分たちのリズムでやっていかないと、これからもっと上に行ったらきつくなると思いました。
――過密スケジュールですが疲れは溜まっていませんか
疲れは多分あると思いますね。でもまあ試合は自分たちのためだけではなくて、OBだったり観に来てくれる仲間もいるのでみんな走れています。
――決勝の相手は以前負けている筑波大ですが気をつけたいことは
前回筑波とやったときは下がり気味になってしまったので、あしたは前から行って、相手に主導権を握らせないで戦うっていうのが鍵になってくると思います。

DF山地翔(政経4=浦和レッズユース) 
――無失点での決勝進出となりました。感想はいかがですか
まずは、チーム全員の力で決勝に進出できたことは素直に嬉しいですし、チームの強みを出しながら試合を進められたので、全体としては良かったかなと思います。
――2戦連続での完封でしたが、守備面での手応えは大きいですか
前回は簡単に背後をとられてしまうなどのシーンが多くて、自分としてもチームとしても納得した無失点ではなかったです。今回は途中悪い時間帯もありましたけど、その中でも粘り強く全員で守ることができたので、後ろだけでなく前の選手含めてきょうは良い守備が出来たんじゃないかなと思います。
――守備がうまくいっている要因としては、全員で守備ができているという面が大きいですか
そうですね、相手が嫌がるような前からのプレッシャーを掛けられていると思います。それがうちのベースだと思いますし、自分たちから能動的にとりにいく姿勢を出し続けられているなと感じています。
――連戦となっていますが、疲れの面ではいかがですか
多分みんな、一戦一戦一生懸命戦っているので疲れてはいると思うんですけど、そんなことは相手も同じで言い訳にはならないと思います。そのためにオフシーズンから厳しい練習を積んできているので、あしたは相手より走りきれるようにやっていきたいなと思います。
――FWでは榎本大希(スポ3=横浜F・マリノスユース)選手が好調ですが、そのあたり心強いですか
きょうなんかは、トミ(FW富山貴光、スポ4=栃木・矢板中央)がケガしてすぐ交代してしまったんですけど、大希(榎本)と代わって入ったFW上形(洋介、スポ2=東京・早実)が結果を残してくれました。誰が出ても良い感じになっているので、そのへんは心強いですね。
――次は筑波大との決勝戦ですが、意気込みをお願いします
前期のリーグ戦で0-2で負けていて、同じ相手に2度負けるわけにはいかないと思うので、立ち上がりから圧倒できるように、また全員の力で勝ちきれるようにやっていきたいなと思います。

FW榎本大希(スポ3=横浜F・マリノスユース)
――決勝進出の感想をお願いします
やっぱり決勝で戦えるか戦えないかの差は大きいので、勝てて本当に良かったです。
――国士大の印象は
7番(佐藤優平)が同じマリノスユース出身なんですが、7番が起点となって良い攻撃をしてくる印象でした。良い時間帯に先制点を取れて試合を進められたので良かったです。
――FW富山貴光選手(スポ4=栃木・矢板中央)が負傷退場となりましたが、攻撃面はいかがでしたか
心配でしたが、FW上形(洋介、スポ2=東京・早実)もとみくん(FW富山貴光)と同じように体を張って起点になってくれるタイプで、頑張ってくれていました。
――上形選手の公式戦初ゴールについて
相手のゴール前でうまくボールをつなげました。うちのチームはああいう点の取り方はあまりないかもしれませんが、良い形で取れたと思います。
――ご自身のゴールを振り返って
運が良かったです。下が濡れていたので、低めにシュートを打てばああいう感じ当たったりして入ると思っていました。前半から狙っていました。
――守備面もしっかり守れていたように感じましたが
前半はあまり良くなかったです。後半に入り早い時間に追加点を決められたので相手も慌てたのか良く守れたと思います。
――明日の決勝戦にむけて
この大会第一回優勝するのを目標にしているので、絶対に優勝したいです。

DF三竿雄斗(スポ3=東京ヴェルディユース)
――見事な完封勝利でした。完封できた要因は
きょうは自分たちが守備を持ち味としているチームであることを、しっかり示すことができました。カバーリーングだったりディフェンスの意識がいつも以上に高かったので、無失点に抑えられたと思います。
――ここ3試合で17得点と、攻撃力を存分に発揮してきた国士大の印象は
数字だけ見れば攻撃力のある相手だと思ってましたが、実際やってみると少し単調というか、両サイドに人数をかけてきてシンプルに裏を狙ってくる相手でしたね。チームとして上手く噛み合って組織でしっかり守ることができました。
――ディフェンスにおいて、特に良かった部分は
裏への対応だったり、前線に配給してくる、くさびのパスへのアプローチが特に良かったと思います。後半の終盤にかけて悪い時間帯もありましたが、試合を通して集中力を切らすことなく守りきれましたね。
――関東王者をかけた、決勝に向けての意気込みをお願いします
ここまで来たら勝つしかないですね。優勝を目指してやってきたので、しっかりと良い準備をしてタイトルを取りにいきたいです。

FW上形洋介(スポ2=東京・早実)
――冷静に決めた得点の感想は
トラップしてGKを見て右に打とうとしたんですが、GKが倒れたのが見えたので落ち着いて決めることができました。
――終始FWらしい攻めの姿勢でした。古賀聡監督(平4教卒=東京・早実)に何を指示されましたか
開始早々で、準備はしていたんですけどまさかのタイミングでの出場でした。監督には思いっ切り自信を持ってやってこいと言われたので、思いっ切りやろうと思いました。
――きょうの個人の評価は
1点取れたんですけど、後半チャンスがあるなかで決めきれなかったのでもっと点が取れたら良かったなと思います。
――国士大の印象は
個々が上手くて相手の当たりも強くて、最初は結構慣れなかったです。でも時間が進むにつれて慣れてきたので大丈夫でした。
――今後の課題があれば教えて下さい
きょうは早い時間から出れたので点が取れましたが、普段は最後の残り10分とか5分での出場になるので、そういう短い時間の中でもこれからも頑張っていきたいと思います。
――初タイトルがかかった明日の筑波大戦にむけて
全員の力で必ず優勝を勝ち取りたいと思います。

MF近藤貴司(教2=三菱養和SCユース)
――きょうの試合を振り返って
個人的にはなにもしていないので、チーム勝利に貢献できた感じでは無いですが、チームとして強みを最後まで出しきれて無失点で終われたのは良かったと思います。
――攻撃に関して、2得点という結果はチームとしてどのように捉えていますか
あんまりチャンスが無いなかで点をとれたのは良かったですが、もっとチャンスを自分のところからでも作れればもっと楽な試合になったと思います。
――攻撃陣が好調だった国士大を完封で抑えましたが、その要因はなんですか
あんまり国士大の最後のところの質が高くなかったのでそんなにやられる感じがしなかったです。次は筑波大なのでもっと最後のところでアラートにやっていかないとやらてしまうので修正したいです。
――きょうはフル出場でしたがケガの状態はいかがですか
もう大丈夫です。
――明日は筑波大との決勝ですが、それに向けて
中日が無いのは大学入ってから初めてなので疲労がとれるか分からないですが、そのなかでワセダらしく逞しく戦って、結構色んな大学の人が見に来るので、ワセダ強いなとアピール出来たら良いと思います。

GK松澤香輝(スポ2=千葉・流通経済大付属柏)
――きょうの試合を振り返って
ピッチが雨で濡れている中でどうすればいいのかと考えた時に僕自身はっきりプレーしようと心掛けていました。無失点で勝てたというのは大きかったです。
――実際プレーに影響はありましたか
やっぱりキャッチの所で普段よりも滑りやすくなっていたのでミスが多くなってしまったんですけど、DF陣が自分のミスをカバーしてくれる部分があったので助かりました。
――後半にサイドからクロスをあげられる場面が多くありましたが
ボールを奪われた後にスキができた時は対応するのが難しいですけど、中でやられなければ大丈夫だと思っていたしディフェンスもしっかり対応出来ていたので上手く守れました。
――特に不安はなかったと
立ち上がりに一回DFとGKの間に通された時は怖かったですけど、アーリークロスに関してはそんなに怖さはなかったのでどちらかと言えばFKからのボールの方が危なかったですね。
――後ろから見ていて攻撃はどうでしたか
ワセダの強みである能動的にボールを奪うという守備は毎試合出来ていて、きょうに関しては富山君(FW富山貴光、スポ4=栃木・矢板中央)入ったFW上形(洋介、スポ2=東京・早実)が結果を残してくれたので攻撃の選手には感謝しています。
――今大会通して失点は明大戦のみということでDF陣は好調ですね
トーナメントというプレッシャーがかかった中でも無失点に抑えることができているので調子は良いと思います。前半0に抑えるという形が浸透してきて試合を通しても無失点で抑えられているので、守備の面では皆が失点をしないという意識で出来ているのかなと思います。
――明日の決勝戦に向けて意気込みをお願いします
リーグ戦でも筑波大に負けているのでリベンジの機会だと思いますし、アミノバイタルカップの第一回優勝チームになりたいと思うので明日はとにかく勝って優勝したいと思います。

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