2012.06.07

【早稲田スポーツ】110分間の熱戦を制し、全国へ!/大臣杯関東予選2回戦

 「アミノバイタル」カップ2012 第1回関東大学サッカートーナメント大会 
 6月4日 静岡・時之栖スポーツセンター裾野グラウンド

早大2-1明大
(0-0、1-1)(延長1-0、0-0)
※公式記録はこちらから


先制点と決めた榎本(左)と喜び合う三竿

総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント(総理大臣杯)出場権の懸かった「アミノバイタル」カップ2回戦で、早大と相見えるは明大。延長戦までもつれ込んだ110分間の熱戦を制した早大は、2季連続17回目となる総理大臣杯出場権を獲得した。全国への切符を勝ちとった選手たちは、試合終了のホイッスルとともに歓喜を爆発させた。 

 試合は序盤、明大ペースで進行する。明大のサイドを広く使った攻撃により自陣に押し込まれた早大は、なかなか反撃の糸口がつかめない。その中でも、DF山地翔(政経4=浦和レッズユース)がかつて浦和レッズユースでチームメイトだったFW阪野豊史(明大)との激しい空中戦を繰り広げ、FW富山貴光(スポ4=栃木・矢板中央)は前線で体を張ってタメを作るなど、各選手が気持ちのこもったプレーをみせる。しかし前半は両チームともに絶好機を作るまでには至らず、スコアレスで折り返す。 

 早大はシュート0本、明大は2本という拮抗した内容だった前半とは打って変わって、後半は早々に試合が動く。均衡を破ったのは早大のFW榎本大希(スポ3=横浜F・マリノスユース)だ。52分、中央でボールを受けた榎本はドリブルでバイタルエリアまで持ち込むと、思い切り右足を振りぬく。明大DFに当たりコースが変わったボールは、明大GKの逆をつきゴール左へ。待望の先制点が決まった。その後、明大も積極的な反撃をみせ、一進一退の攻防が続くと72分、直接FKからの流れで失点してしまう。しかしそこで早大の気持ちは切れることはなかった。MF島田譲(スポ4=鹿島アントラーズユース)が「やるんだ!ここで!」とチームを鼓舞すると、それに呼応するかのようにチーム全員で声を張り上げる。残った時間で得点は奪えなかったが、明大にも得点を許さず、試合は前後半10分の延長戦へと突入する。 


決勝弾を決めた近藤貴

 迎えた延長戦前半、始まったばかりの91分に早大は明大ゴールに襲いかかる。富山がヘディングで榎本へとボールを繋ぐ。ペナルティエリア手前でボールを受けた榎本は、猛然とペナルティエリア内に走りこんだMF近藤貴司(教2=三菱養和SCユース)へとパス。近藤貴は落ち着いて明大GKの位置を見極め、ゴールへと叩き込んだ。「自分が試合を決めてやる」(近藤貴)と強い気持ちで臨んだ延長戦、力強い一撃で明大を突き放した。 

 残された延長戦、早大は得点機会を窺いつつも、「ここからは自分達DFがしっかり守り切るだけだ」(DF畑尾大翔主将=FC東京U―18)という言葉通り、攻撃陣の奮闘に応えるべく守備陣も懸命のディフェンスをみせる。延長後半8分には、あわや同点という明大のシュートを、畑尾主将がゴール直前で身体を投げ出しブロックする場面も。結果、そのままのスコアで試合は終了。早大が総理大臣杯出場権を獲得し、ピッチでは選手たちの笑顔がはじけた。 

 まさにチーム一丸となって勝ちとった勝利。7月に大阪の地で行われる総理大臣杯出場権を前にして、難敵・明大を絶え間ないハードワークで蹴散らした。ただ、出場権を獲得したとはいえまだトーナメントの2回戦。大きな峠を越えたことは確かだが、関東制覇まではあと3試合の勝利が必要となる。畑尾主将は試合後、「あと3つ勝って本大会に乗り込みたい」と語った。関東王者として全国での戦いへと挑むべく、早大はひとつずつ上を目指していく。

(記事 松田拓也、写真 池田朋美)

総理大臣杯出場決定に歓喜する選手たち
◆コメント
DF畑尾大翔主将(スポ4=FC東京U-18)
――総理大臣杯出場権獲得おめでとうございます
何がなんでも勝ちたかったので、出場した選手だけではなく、ベンチも応援もここに来れていない選手も、みんなが一丸になって勝つことができて良かったです
――前半立ち上がりは押し込まれる我慢の時間が続きました
確かに自分たちの入り方も良くなかったですが、90分やっていればそういう時間帯もありますし、グラウンドの状況もありましたし、そのなかで0で乗り切れたことは大きかったと思います。
――後半に入って欲しかった先制点が生まれました
前半を0-0で折り返した時点で、「これはうちのゲームだ」という気持ちをみんなが共有していました。オフシ-ズンから走り込みなどのきついトレーニングをしてきた自信もありましたし、「自分達はできるんだ」という気持ちがあのゴ-ルをもたらしたのだと思います。
――FKから同点に追いつかれた場面について。壁の枚数とマ-クの対応をする枚数のバランスはいかがでしたか
確かにあそこの判断は反省点かもしれないですね。みんなボックス内が危ないということに対しては準備はできていたのですが…。ボールがこぼれた場所がアンラッキーでしたが、それでも防ぐことができたと思うので、ビデオを見ながら修正したいですね。
――延長戦で決勝点が入った瞬間はどんな気持ちでしたか
いや、もう最高でした!あとは走り切るだけだ、前が仕事をしてくれた分、ここからは自分たちDFがしっかり守り切るだけだ、と気が引き締まりましたし、やらなきゃいけない責任感も一層強くなりました。
――終了間際には体を張った必死のシュ-トブロックもありました
シュ-トを打った岩淵(良太、明大)は同じユ-ス出身で「絶対にやられたくない」という思いがありました(笑)。あれは4年目の意地ですね(笑)。
――次戦に向けて意気込みをお願いします
出場権獲得は決まりましたが、この予選を1位で通過するという目標がある自分たちにとっては決して消化試合ではないですし、あと3つ勝って本大会に乗り込みたいです。「きょうは馬鹿騒ぎしてもいいから、明日から切り替えて頑張っていこう」ということをみんなにも伝えました(笑)。

FW榎本大希(スポ3=横浜F・マリノスユース)
――総理大臣杯出場が決まった感想をお願いします
今までで1番重要な試合だと思っていて、そういう気持ちで臨みました。出場が決まって良かったです。
――総理大臣杯出場のかかった試合の相手が明大ということで、試合前はどういう気持ちでしたか
くじで決まり、ここで明大とあたるというのはやっぱり怖かったです。嫌な気持ちはありました。でもここで倒せたので、本戦では明大と当たることはないので良かったです(笑)。
――ゲームプランはどうでしたか
いつも通りやろうと話していました。厳しい試合になるのは分かっていたので、最後までしぶとくやろうとしました。
――前半は押し込まれるシーンが目立ちましたが、振り返って
相手の前の選手が能力が高かったので、こういう展開になるのは仕方ないと思っていました。全員で献身的に守って耐えられたのが良かったと思います。
――ご自身の先制ゴールを振り返って
うまく股を狙って打ったのが、股に当たって決められたので良かったです。
――追いつかれてしまった場面はいかがでしたか
危険な位置でファールを与えてしまってからのクロスのこぼれだったので、難しいですがああいう位置でファールをしてはいけないというのを身にしみました。教訓になったと思います。
――延長戦に臨むにあたり、チームの雰囲気はいかがでしたか
いけるとは思っていましたが少し暗くなってしまっていた中、大翔くん(DF畑尾大翔主将、スポ4=FC東京U-18)が笑わせてくれたと言うか、気持ちをほぐしてくれた気がしたので、キャプテンの力量のすごさを感じました。
――中1日で行われる3回戦に向けて
総理大臣杯出場が決まったことは大事ですが、この大会で優勝すると決めているので、優勝に向けて頑張りたいと思います。

MF近藤貴司(教2=三菱養和SCユース) 
――総理大臣杯出場権獲得となりました。感想はいかがですか
本当に素直に嬉しいです。
――90分の戦いを終えた時点で、どのようなことを考えていましたか
自分が後半に決めていれば、勝ちきれていたかなと思っていたので、延長に入った時は自分が試合を決めてやるという気持ちで臨みました。
――その気持ちが決勝点に結びつきましたか
運が良かったです。良い感じで大希くん(FW榎本大希、スポ3=横浜F・マリノスユース)が出してくれたのでラッキーでした。
――その後の時間帯はどのようなことを考えてプレーしていましたか
守備に入るっていうよりは、自分たちの強みを発揮して、どんどん相手の嫌がることをやろうと促していました。
――きょうの試合でも、近藤選手が他の選手に話しかけたり、指示をしたりする場面が多くみられました。チームとしてコミュニケーションが上手くいっている印象ですか
そうですね。ボランチだったり、サイドバックの人とはなるべくコミュニケーションとってやろうとは思っています。
――次は中一日での3回戦となりますが、どのように臨んでいきたいですか
とりあえず、中一日ということで、疲労をなるべくとって試合に臨みたいです。自分たちは(総理大臣杯本選に)出場するのが目標ではなくて、優勝することが目標なので、関東のタイトルも獲れるように次の試合にむけて頑張っていきたいと思います。