トークショーを行った前田編集長(左)と土田氏(右)
4日、秋葉原のアキバシアターで、映画『ユナイテッド-ミュンヘンの悲劇-』(7月7日全国公開)の特別観賞会(主催:株式会社フロムワン、協力:株式会社ゴー・シネマ、サッカーキング、サッカージャーナリスト養成講座、フットボールプラザ)が行われ、スペシャルゲストとしてタレントの土田晃之氏を招き、『ワールドサッカーキング』前田拓編集長の司会でトークショーを行った。
映画は1958年2月、チャンピオンズカップ(現チャンピオンズリーグ)に参加したマンチェスター・Uの選手やスタッフ、報道陣を乗せたチャーター機が、敵地からの帰路中に給油のため立ち寄ったドイツ・ミュンヘンの空港で離陸に失敗し、チームの主力選手8名を含む23名が犠牲となった「ミュンヘンの悲劇」を題材としており、その悲劇を乗り越えてクラブの再生へ向けて尽力したコーチのジミー・マーフィーや、後にクラブ歴代1位の249ゴールという不滅の金字塔を打ち立てた英国フットボール界の至宝ボビー・チャールトンが事故のショックから立ち直る姿などが描かれている。
特別観賞会後には、前田編集長と土田氏によるトークショーが行われた。土田氏は事故からわずか2週間後に選手を集めて試合を行ったことについて、「あんな状態ならば、試合を休むのが普通」とコメント。前田編集長とともに印象に残ったシーンとして、クラブの再生に尽力したジミー・マーフィーが事故後、一時的なクラブ閉鎖を提案する理事の前で「あの惨事には負けない。何があってもチームを再建する」と語った場面を挙げ、「彼がいなければ、今のマンUはないでしょう」とクラブの将来を守ったジミー・マーフィーを称えた。
また、話はそんな歴史を持つクラブに加入することになった香川についてへ。土田氏は「あれだけうまい選手なので、いい感じで試合に出させてもらって、周りもいい感じで絡んでもらえれば。すごい若手芸人がいても、みんなの助けがないとダメですからね」と、まずは環境に慣れることが先決だとし、「パク・チソンがマンUに入ったときは羨ましかったですけど、やっと並びましたね。1トップに(ウェイン)ルーニーが入り、香川はトップ下でプレーしてほしい」と話した。
また、「ドルトムントで見せたパフォーマンスを見せれば、マンUでも王様になれる可能性がある。こんなに腰の低い王様はいないでしょうけどね」と笑いながら香川への期待を語り、「カズさんやヒデ(中田英寿)が海外で活躍していた時代と比べると、日本サッカーは成長しているんだなと感じますね。キャプテン翼の話は夢のようだったのに、すごい時代になりました。はやくツバサ君のような選手が出てきてほしいです。ユナイテッド対アーセナルで香川と宮市(亮)が対戦することになれば、すごいことですね」とさらなる日本人選手の活躍を願っている。
写真協力=石田達也(サッカージャーナリスト養成講座 受講生)