2012.05.30

「シュヴァインシュタイガーがPK戦で5番目になった時点で、バイエルンの敗戦はほぼ確定した」

 27日、株式会社フロムワンで「サッカー観戦力レベルアップ講座」が開催された。サッカージャーナリスト養成講座の主催による短期集中セミナーで、サッカーライターとして活躍する細江克弥氏が講師を務めた。

 この日行われたのは第1回目の「ターニングポイントを見極める」。チャンピオンズリーグ決勝のバイエルンvsチェルシーをサンプルに講義は進められた。講師を務めた細江氏は「ターニングポイントはサッカーライターにとっては原稿を書く際のメーンの素材です」と語り、試合の流れを変えるポイントを把握する重要性を強調した。

 細江氏によると、バイエルンvsチェルシーのターニングポイントの一つは、1-1で迎えた延長3分、バイエルンが得たPKをアルイェン・ロッベンが外し、その直後に訪れたシーンでロッベンがシュートを大きく外した場面だという。「PKを外した後のあの状況では、実はペナルティーエリア内でバイエルンの選手が3対1の数的優位だったんです。つまり決定的な局面が生まれていた。でも、ロッベンはPKを外して動揺してたんでしょうね。普段の彼ならパスという選択肢を選んでいた気がします」と述べている。

 試合はチェルシーがPK戦を4-3で制し欧州王者に輝いたが、PK戦にまつわる心理状況にも言及。「バイエルンは3人もPKキッカーを拒否しましたよね。バスティアン・シュヴァインシュタイガーが5人目に蹴りましたが、彼は試合中のロッベンのPKを見れないほどだった。心身ともに疲弊していた彼がPK戦では重要な5番目になった時点で、バイエルンの敗戦はほぼ確定したと言えるのかもしれません」。続けて、プレー中以外にも勝負の明暗を分ける場面や勝負のあやを象徴するシーンがあって、それらをすくい上げるとサッカーをもっと楽しめると語った。

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「サッカー観戦力レベルアップ講座」の今後の講座
バルセロナの攻略法を考える(6月3日)
U-23日本代表の特徴を知る(6月10日)
サッカーの魅力を伝える方法を学ぶ(6月17日)

取材・文=向井 豊(サッカージャーナリスト養成講座

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