セルジオ越後氏が名誉学長を務めるサッカージャーナリスト養成講座が、2月28日(火)に「サッカージャーナリズムの未来を問う」という1dayトークセミナーを東京都内で開催。ナビゲーターは『サッカーキング』編集人、サッカージャーナリスト養成講座アカデミー長の岩本義弘氏が務め、ゲストには『週刊サッカーマガジン』元編集長で、現在は朝日新聞社スポーツ事業部に所属する伊東武彦氏、『週刊サッカーダイジェスト』元編集長を務め、現在はフリーライター・エディターとして活躍する山内雄司氏が招かれた。
日本が初めてワールドカップに出場し、自国でワールドカップを開催するなど、日本サッカー激動の時代の中で、日本2大サッカー誌の編集長を務めていた伊東氏と山内氏は、当時の取材は紙面作成でのこぼれ話を披露。伊東氏は「お互いライバル意識はあった」と話し、山内氏は「マガジンは老舗。ライバルというよりも、いかにして追いついて追い越せるかを考えていた」と当時を振り返った。
また、ネットメディアが急成長した現在については、「正直、どうなっていくか自分もつかめていない」と山内氏。しかし、「だからこそ雑誌としての意見が重要になり、責任を明確にできる」と雑誌の存在意義を強調し、伊東氏は「対象が広がってきているので、『誰に伝えるのか』ということが大事になる」と話した。
最後にサッカーメディアで働くための資質についても言及。伊東氏は「選手やスタッフなど、現場の人間にリスペクトを持つこと」や、「ミスの本質を探ってほしい。ミスが起こるということは、ミスをさせた側がいるし、ミスをさせるような環境があるということ。サッカーはミスのさせ合いだから、そういった目を持ってほしい」とコメント。山内氏は、「サッカーだけ、編集だけの人間になってほしくない。他の人が目をつけないようなところに注目してほしい」と締めくくった。
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