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【慶應スポーツ】リードを奪うもその後大量失点、後期開幕戦を白星で飾れず 第11節/順大

2013.09.15

 

関東大学サッカー1部リーグ第11節(江戸川区陸上競技場)

 

慶應義塾大学26順天堂大学

 

(得点)=〔慶〕:端山(10分、25分) 〔順〕:和田(27分)、青木(49分)、原田(62分、87分)、天野(73分)、井村(90分)

 

 

筑波大の天皇杯2回戦進出により1週間開幕が遅れていたため、実質3ヶ月半もの間中断していた慶大のリーグ戦。前期を8位で折り返した慶大は、前期10位と低迷し巻き返しを狙う順大と対戦した。試合は端山豪(2年=東京ヴェルディユース)の2ゴールでリードを奪うも、その後ミスも目立ち大量⒍失点。悔しい逆転負けとなってしまった。

2ゴールを決めた端山

2ゴールを決めた端山

 

フォーメーションは442。豊川功治(1年=ジェフ千葉U18)と小坂慎太朗(1年=浦和レッズユース)はリーグ戦初出場を果たした。総理大臣杯からスタメンを⒍人入れ替え、フレッシュな布陣で試合に臨んだ。

 

立ち上がりは一進一退の攻防となる。開始早々順大・原田にDFラインの裏に抜け出され、さらにGK福本晋也(4年=暁星高)もかわされシュートを打たれるが、素早く戻った福本がなんとか掻き出した。対する慶大も山田融(2年=横浜Fマリノスユース)のスルーパスに武藤嘉紀(3年=FC東京U18)が抜け出しシュートを放つがゴール左に外れた。そんな試合をまず動かしたのは端山だった。10分、相手GKにプレスをかけてボールを奪うと、そのまま一人で持ち込みシュート。幸先よく先制点を挙げる。リードを奪ったものの、ボールを奪うとスピードある前線を走らせて慶大の高いDFラインの裏を狙う順大の攻撃に苦しめられ、慶大は度々ピンチを招く。それでも慶大は2トップの個人技を中心に反撃。25分には端山が再び魅せた。左サイドで山田のスルーパスを受けると、対面するDFを抜き切らずにシュート。これが綺麗な弧を描きゴール右隅に吸い込まれ、慶大がリードを広げる。しかし直後の27分、順大・和田にルーズボールのこぼれ球を拾われ、中に切れ込みシュート。これがゴール右隅に決まり一点差に詰め寄られる。その後は後ろからのポゼッションで打開を図る慶大に対し、奪ってからのカウンターで対抗する順大の構図となる。しかし互いにシュートまで持ち込む場面が少なく試合は膠着状態となる。前半放ったシュートは慶大が3本、順大が1本。静かな展開のまま、前半を21で折り返す。

 

迎えた後半立ち上がりの49分、小さくなったクリアを拾われ同点に追いつかれると、その後は順大の一方的な展開となる。前線からプレスをかける相手の術中にはまり、慶大はミスを連発。62分には福本から保田隆介(3年=横浜Fマリノスユース)へのパスを順大にカットされ、最後は原田がダイビングヘッド。逆転を許す。反撃を試みたい慶大だが、前線の端山と武藤はボールにすら触れず、さらに途中出場の長身FW平戸奨眞(3年=暁星高)にもボールが収まりきらない展開が続き、攻撃の糸口が見つからない。それでも69分、ゴール正面の絶好の位置でFKを獲得。しかし端山のキックは惜しくもゴール上に外れる。その2分後には溝渕雄志(1年=流通経済大学付属柏高)を下げ、総理大臣杯で結果を残した加瀬澤力(1年=清水東高)を投入し攻撃の活性化を図る。しかし、次にゴールを奪ったのは順大だった。慶大のバックパスを天野に拾われ痛すぎる追加点を許す。一矢報いたい慶大は、武藤のサイドチェンジを加瀬澤がマイナスに折り返し松下純土主将(4年=國学院久我山高)が狙い澄ましたシュート。しかしこれは僅かに左に外れる。逆に終了間際にはFKから2点を献上し万事休す。2-6という屈辱的な敗戦を喫した。

 

慶大の失点の殆どがミスからの失点であり、点差ほどの実力差はなく、敗因は自分たちのサッカーを「徹底」(須田監督)できなかったことによる「自滅」(松下主将)である。しかし課題もはっきりしており、慶大にはJリーグのチームを相手に通用した基盤がある。慶大は、一試合少ないものの暫定で降格圏の11位に転落。さらに次節は暫定3位と上位につける桐蔭横浜大が相手だ。厳しい状況で、後半崩壊してしまった守備を立て直せるか。慶大の真価が問われる。

 

 

【選手コメント】

 

松下純土主将(4年=國学院久我山高)

 

―今日の試合を振り返って

「前半いい形で2点取って少し油断してしまった部分があって、1点取られた後も前半、勝ってはいたもののどちらかというと相手のペースで、ハーフタイムにもそれを修正できずに後半ズルズルいって、早い時間に同点に追いつかれてチームの集中の糸が切れてしまって、立て直すことができずにその後もう23点、しかも失点の場面も後ろからのパスミスであったり、崩されたというよりは自滅で自分たちのミスからの失点でもあったので、ものすごいスコアですけど勿体ない試合でした。」

 

―この試合でチームがやろうとしたことは

「総理大臣杯が終わってから夏は、まず攻撃面は前からの継続で、サイドを使って攻撃を組み立てていくというのと、次に守備面は基本的に、相手のフォーメーションにもよるんですけどマンツーマンのディフェンスで対面の相手についていって、その選手に負けないことを意識してやろうとしていました。この開幕前まではすごくそれがハマって上手くいっていた部分ですけど、今日は攻撃面もそうですし、守備面も自分たちがこの夏やってきたことが上手くできなかったのも敗因の一つではないかと思います。」

 

―中断明けで試合勘の問題はあったか

「二日前もゲームをやって、連戦で試合をこなしていたのでそこの部分で心配は無くて、むしろその練習試合でもJのチームを相手に対等に戦えた部分はあって、ある程度の自信もあった中でこういう結果になってしまったので、すごい残念です。」

 

―相手チームの印象は

「基本的にいつも順大はまじめでひたむきで、特に突出したプレイヤーはいませんが、組織的に頑張ってくるチームだというのは前々から知っていました。また8番の天野選手が、最初のポジションは外でも試合中に中に入ってくるシーンもあって、それも事前に知っていたのでそこをどう捕まえるかがテーマでした。最初はセンターバックを当てていましたが、天野選手も自由に動くのでセンターバックが捕まえ切れないときに、僕らボランチとうまく声を掛け合ってマークの受け渡しをしないといけなかったんですけど、そこが90分間あまり上手くいきませんでした。そこで崩された場面はあまりなかったですけど、そういうところの綻びから失点につながってしまうと思います。マンツーマンだとしても、例えば左サイドバックの選手が右サイドまでマークでついていくことは基本ありえないことなので、そういうところは監督の指示もそうですけど、試合に出ているのは僕たちなので、僕らが主導権を持って一人ひとりがそういうところをしっかり理解して臨機応変に対応しなければいけないのを今日は感じました。」

 

―失点を重ねたときに特別にピッチ内で話し合ったりはしたか

「主将なのでチームを立て直さなければいけないという思いはありましたが、そこがまだまだ僕の力量不足で、全員に浸透しない部分も多くありました。23点取られたときに立て直せないと今日みたいに6失点だったり、大量失点してしまうのでそういうところは僕が声を出すのもそうですし、プレーで引っ張って悪い流れをいかに良い流れに持っていけるか、また悪い流れでもうまく耐える力を個人的にもそうですし、チームとしてももっとつけていかなければいけないと思います。」

 

―次節までの修正点と今後に向けて

「まずは自分たちのこの夏やってきたサッカーをもう一度見つめ直して、そこを徹底することには始まらないと思っています。次も一週間ないですけど、今日の反省を生かして、修正するところはして次の試合では自分たちのサッカーを一試合通してできればいいと思います。」

 

提供:慶應スポーツ

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