2012.08.17

トッテナム、過度の期待は禁物!? だけど“挑戦なくして成功なし”

欧州サッカーファン&ブロガーが愛するクラブを大展望 2012-13シーズン

 まもなく欧州サッカーの新シーズンが開幕!ファンが待ちわびる瞬間を前に、サッカーキングでは『ファン&ブロガーによる愛するクラブ大展望』を行います!

 そのクラブを最も知ると言っても過言ではないファンという存在。彼らは最も愛するクラブをどのように見ているのでしょうか?今シーズンはどのクラブが栄冠を手にするのか。躍進を遂げるクラブは?強豪クラブが抱く不安とは?その答えが、ここに詰まっています!

 今回は、近年安定した強さを発揮しているトッテナム。スパーズ・ジャパンさんによる展望です!

 

文:スパーズ・ジャパン

若き指揮官とともに…“挑戦なくして成功なし”

 昨シーズン、プレミアリーグ4位ながらもチャンピオンズリーグ出場権を逃したトッテナム。それがクラブ経営に与えた経済的影響は甚大で、この夏の移籍マーケットでどのような舵を取るかが注目されたが、経営陣は再び夢舞台のチャンピオンズリーグに立つことを目標に据える思い切った策に出ている。

 過去3シーズン、4位、5位、4位とリーグ戦で好成績を残したハリー・レドナップを解任し、アンドレ・ビラス・ボアスを監督に招聘。ヤン・フェルトンゲン、ギルフィ・シグルズソンの獲得、ギャレス・ベイルの契約延長を早々に決め、ルカ・モドリッチ以外の主力の放出を食い止める。

 レアル・マドリーへの移籍が本命視される渦中のモドリッチについて、その代役を確保するまでは移籍を認めない断固たる姿勢をダニエル・レビィ会長が誇示。「クラブよりも一選手が優先されることはない」というクラブ経営の定石をトップが示し、昨シーズンからの戦力ダウンを極小化にとどめている。

 さぁ、経営陣のバックアップ態勢は十分。これで昨シーズンの大半をリーグ3位で快走したチーム戦力を託されることになる若将ビラス・ボアスの手腕に期待が膨らむところだが、そこは監督人事で数多くの失敗を経験してきたスパーズ・ファンのこと。その期待とは裏腹に、心の片隅に「過度の期待は禁物」と傷つかないための準備をしているはず。

 クラブのモットーである「To Dare Is To Do」(挑戦なくして成功なし)に倣い、その顛末がどうであろうと新たなチャレンジに挑むチームをファンはサポートする。たとえこのチャレンジが失敗しても、この若いイケメン指揮官が、クラブの伝統に背きファンが何よりも嫌う「守備的な戦い」をすることは無さそうだ。

目標

チャンピオンズリーグ出場権確保

期待の新戦力……ヤン・フェルトンゲン

獲得を目指すトッテナムの1年半にも及ぶラブ・コールが実り、アヤックスから加入を決めたベルギー代表ディフェンダーのヤン・フェルトンゲン。昨シーズンのエールディビジではキャプテンとしてリーグ制覇を成し遂げると共に、アヤックスの年間最優秀選手に輝いている。守備の選手であるが足先の器用さとシュート精度に才があり、最終ラインからの組立ての起点としての活躍だけでなく、機を見て自らゴールを決めることも期待される。

期待の若手……スティーブン・コールカー

 スパーズ・アカデミー出身の20歳センターバック。昨シーズンはローン先のスウォンジーでレギュラーとしてプレー。

 ロンドン・オリンピックではイギリス代表として4試合にフル出場。8月中旬のイタリア戦ではイングランド代表メンバーにも招集され、今シーズンはスパーズとイングランド代表でのレギュラー取りにチャレンジ。

2012−13シーズン予想フォーメーション

GK:フリーデル
DF:ウォーカー、ギャラス、フェルトンゲン、アス・エコト
MF:レノン、サンドロ、ファン・デル・ファールト、ハドルストン、ベイル
FW:デフォー

筆者プロフィール

スパーズ・ジャパン

HP:http://spurs.sc/