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慶應大、“4年生の意地”で6位浮上…3年連続のインカレ出場権獲得

2016.11.16

慶應大は最終節を1-0の勝利で飾った [写真]=慶應スポーツ

JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦第22節 慶應義塾大学 1-0 桐蔭横浜大学

文=森本凜太郎(慶應スポーツ)

 インカレ出場権を獲得するため、是が非でも勝利が必要な慶應義塾大学。けがで戦列を離れていた溝渕雄志が右サイドバックに復帰した。GKにも負傷明けの上田朝都を起用した。そして大きく変わったのは、ベンチ入りメンバーだ。多くの4年生がベンチ入りし、チームをサポートした。

 慶應大は前半開始直後の4分、桐蔭横浜大GK田中雄大のロングキックに反応した浅川隼人に裏を取られ、際どいシュートを放たれいきなり肝を冷やす。だが、6分に中央を華麗なパス交換で崩し、最後は山本哲平がシュートを狙うと、続く11分にもカウンターからチャンスを作る。山本が裏に抜け出すと松木駿之介、渡辺夏彦とつないで最後は片岡立綺がミドルシュートで積極的に先制点を奪いにいく。慶應大が徐々にペースを握り始めると23分、ついに均衡を破る。豊川功治のロングボールに抜け出した山本が右サイドへサイドチェンジ。それまで仕掛ける機会をうかがっていた手塚朋克が右サイドでマーカーを見事に振り切り、ファーサイドへクロスボールを送る。そこで待っていたのは山本だった。得意のボレーシュートを叩き込み、慶應大が待望の先制点を挙げる。「いい流れでアシストできたことはすごく心の余裕にもつながった」と直後の24分にも手塚がドリブルで切れ込んでシュートを放ち、ゴールへの積極性を見せる。42分、左サイドから桐蔭横浜大にゴール左隅を突くシュートを放たれたが、上田のファインセーブで難を逃れると、リードして前半を終える。

 後半、追加点が欲しい慶應大はセットプレーから好機を創出。47分、51分と立て続けに井上大の精度の高いキックを豊川がヘッドで合わせるが、どちらも枠をとらえることができない。すると63分、右サイドからのクロスボールの折り返しを浅川に詰められ、ゴールネットを揺らされる。しかし、これはオフサイドの判定。勝てばインカレ出場の可能性が出てくる桐蔭横浜大にゴール前まで攻め込まれる場面が増えたが、主将の宮地元貴を中心に集中した守りを見せる。アディショナルタイムには李元、齋藤勇太ら4年生を投入。チームの想いを背負った2人の4年生が関東リーグデビューを果たした。そしてついに試合終了のホイッスルが響き渡った。この結果、第21節時点で6位の流通経済大学と7位の駒澤大学がともに敗れたため、慶應大は6位に浮上。見事、インカレへの出場権を獲得した。

「関東リーグ制覇」を目標にスタートした今シーズン。蓋を開けてみれば、リーグ2位の得点数とは裏腹にリーグワースト2位の失点を重ね、勝ち点も思うように伸ばせなかった。それでも、苦しい戦いの末に土壇場でつかんだ3年連続の「インカレ出場」。過去2年は2回戦敗退、初戦敗退と思うような成績を残すことはできていない。だが、「出続ける中でチャンスが来る。いよいよ上位を目指していいんじゃないか」(須田芳正監督)、「日本一を最後に取って卒業できればいい」(宮地)とチームの野望を語る。3度目の正直。さらなる高みへ、慶應大の「本気」を見せて欲しい。

選手のコメントは慶應スポーツのホームページ(http://keispo.org/wordpress/?p=40337)で閲覧できます。またTwitter(@keispo2016)にて毎節試合速報をしておりますので、そちらもご利用ください!

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