2015.11.29

4年生の花道を飾る劇的勝利、同志社大は来季1部に参戦/関西学生リーグ2部Aリーグ

文=西村健汰(同志社スポーツアトム)

 独特の緊張感が張り詰めた関西学生リーグ2部Aリーグ最終節を制した。ここ数試合、先制点を献上する試合が続いたが、MF西村洋亮のPKで幸先よく先制。しかし直後の15分に同点弾をたたきこまれ、試合は振りだしに戻された。早い時間帯からゲームは動いたが、その後は一進一退の攻防が続き、同点のまま終盤までもつれ込んだ。そして87分、途中出場のMF西村拓馬が待望の決勝ゴール。4年生の花道を飾る劇的勝利で最終節を締めくくった。

 歓喜と感動、そして切なさに包まれた勝利だった。2節前に1部昇格、そして前節には2部優勝も果たした同志社大学。対する龍谷大学は、今節の結果次第では自動昇格圏内に入る可能性があるとあって、高いモチベーションで臨んできた。メンタル面での差はあるものの、同志社にとってはこの試合が今季の公式戦ラストゲーム。4年生を勝利で送りだすためにも、負けは許されなかった。そして、その想いが数試合続いた立ちあがりの悪さという課題を打ち破る。

 8分、ルーズボールを拾おうとしたGKの処理ミスを西村洋が見逃さず奪うと、GKがPA内でたまらずファール。これを自ら落ち着いて決め、実に4試合ぶりとなる先制に成功。しかし喜びもつかの間、15分に相手FWに裏を取られ、GK白岡ティモシィとの一対一を決められてしまう。追いつかれるといういつもとは逆の立場となった同志社だが、慌てることなく落ち着いて対応。決定的なチャンスこそ作れなかったものの、相手に隙を見せず、同点のまま前半を終えた。

 勝ちこしを目指して迎えた後半だったが、龍谷大の固い守備を崩しきれない。58分にはFW岡村悠矢に代えて主将のMF生部麦を投入。すると同志社大は右からのクロスにMF横山正太がドンピシャのタイミングで合わせるも、ボールは無情にもGKの正面へ。さらなる攻撃の活性化を図り、71分には西村拓を投入。この交代で、今年1年Aチームで戦ってきた4年生5人全員がピッチ上に姿を現した。プレー面でも精神面でもチームを支え続けた4年生。役者はそろった。試合も終盤に差し掛かった87分、右サイドのDF免田朋己がクロスを上げるとボールは中でフリーだった西村拓のもとへ。これを落ち着いてトラップすると、右足を一閃。これが貴重な決勝点となり、同志社大が2-1で最終戦を白星で終えた。

 これが最上級生の意地だ。先制点を決めたのは西村洋。「貪欲に狙っていくという今まで自分がやってきたことでPKを取ることができた」と、これまで培ってきたものを最終戦で発揮する形となった。決勝ゴールを奪ったのは途中出場の西村拓。後期リーグは終盤の切り札的存在として活躍し、今節でも大仕事をやってのけた。「最初に思い描いていたのは、選抜に入ったり、インカレや総理大臣杯に出てバリバリ活躍するという大学生活だった」と、DF平田雄己の大学サッカーは思い描いていたものとは違っていたようだ。それでも、鋼のメンタリティと芸術的な左足、そして誰にも負けないチーム愛は後輩たちの心に刻まれたはずだ。免田は正確なキックを武器にDFながらアシスト王を獲得した。今節でも決勝アシストで勝利に貢献。今後の去就にも期待がかかる選手だ。出場こそ叶わなかったものの、GK藤川雄大はひたむきな姿勢で最終節の控えGKの座を勝ち取った。そして、主将の生部。この1年チームをまとめ上げ、関西学生サッカーリーグ1部昇格へと導いた。主将という重い肩書きを背負いながらのプレーは簡単なことではなかったはずだ。しかし、先発、途中出場、応援とどの立場にいても絶大な存在感でチームを鼓舞し続けた。リーグ終盤に見せた“同志社劇場”の立役者は彼だったのかもしれない。5人以外にも、多くの4年生がそれぞれ“何か”を残してピッチを去った。その“何か”は後輩たちの胸に深く刻まれたことだろう。

 14勝3分1敗。終わってみれば圧倒的な数字を残してのリーグ優勝。これで今季の戦いは終わった。だが、4ヵ月後にはすでに新たな戦いが始まる。1年前、最下位での降格という屈辱を味わった1部リーグ。捲土重来を期する男たちは、同じ過ちを二度は起こさない。来春、1部の舞台でも“同志社マジック”を見せてくれ。

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