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早慶定期戦4連敗…慶應大DF久保、後期リーグでのリベンジを誓う

2015.07.02

 自身最後の早慶サッカー定期戦を終えた、慶應義塾大DF久保飛翔の言葉が印象的だった。「早稲田に勝つって、ホントに忘れられないんですよね」

 これは昨年のリーグ最終節、慶應大が1-0で勝利した早稲田大学戦のことを指している。久保が在学中の4年間で、慶應大はその1戦しか早稲田大に勝っていない。その時の喜びを鮮明に記憶したまま、7月1日、久保は最後の定期戦を戦った。しかし、結果は0-1。序盤に許した1点の重みに苦しみ、慶應大に歓喜の瞬間は訪れなかった。

 試合後、久保はまだ心の整理がつかない状態ながらも、敗因を探った。「僕の勝手な考えだけど、最後は気持ちで決まると思っている。そういう意味で今日勝てなかったのも、相手のほうが勝ちたいっていう気持ちが強かったから、球際で負けたり、決定機を決めきれなかった。試合を終えた今、試合に臨む準備や試合中にもっとこうしておけば良かったって思うことがたくさんある」

 久保は前期リーグ最終節で鼻骨を骨折し、手術か早慶戦出場かの選択を迫られた。チームドクターから、今手術をしなければ将来のプレーに支障が出る可能性もあると言われたが、迷うことなく早慶戦への出場を決意。久保にとっての最後の早慶定期戦は、それほど重みのある一戦だったからだ。しかし、どんなに思いを募らせても結果が伴わなければ意味を成さない。久保は4度目の屈辱を味わい、早稲田大との直接対決で勝負強さの差、メンタル面の差を素直に受け止めた。

 ただ、久保が早稲田大にリベンジするチャンスはあと1回だけ残されている。9月から始まる後期リーグ戦だ。「負けた直後は下を向いてしまうけど、これをずっと引きずることはないと思っている。確かにこの早慶戦は本当に勝ちたかったけど、僕たちの目標は関東リーグ優勝、そして日本一。こういう経験もなかなかできるものではないので良い教訓にして、メンタル面も戦術的なこともまだまだ改善していきたい」

 味わったことのある人にしかわからない悔しさの続きには、それを経験した人にしかわからない喜びがある。あの「忘れられない」歓喜の瞬間をもう一度味わうため、久保はさらなる成長を誓った。

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