2015.10.07

[PR]「足を速くする技術はたくさんある」…サッカー界で注目を集めるプロスプリントコーチとは?/第1回

サッカー総合情報サイト

 サッカー選手を指導するのは監督、フィジカルコーチ、テクニカルコーチ、トレーナーだけではない。今、一人の「プロスプリントコーチ」に注目が集まっている。

 それが男子200メートルハードルのアジア最高記録を持つ元プロ陸上競技選手の秋本真吾氏だ。今季開幕前に、浦和レッズの日本代表DF槙野智章をはじめ、DF加賀健一、MF梅崎司、MF宇賀神友弥、MF関根貴大、MF小島秀仁(現・愛媛FC)を個人指導。浦和は無敗で明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ優勝を決めたが、その影には“走りのプロ”の功績があったと言っても過言ではない。

 どのスポーツにおいても走ることは基本。戦術や個のテクニックばかりを重視するサッカー界に、「走りが変わればもっとチームは強くなる」と一石を投じたのが秋本氏だった。

 秋本氏は、2012年まで400メートルハードルのプロ陸上選手として活躍し、アテネやロンドン五輪の選考会をはじめ、ヘルシンキ、大阪、ベルリン、韓国世界陸上の選考会に出場した。一度は引退するも、2013年に現役復帰。ハードル選手でありながら100メートルで10秒44のベストタイムを持つ。

 そんな“走りのプロ”がなぜサッカー選手に走りを指導するに至ったのか。そして実際にサッカー選手の足は速くなるのか。それはどのような指導法なのか――。

 秋本氏は「足を速くする技術はたくさんある」と断言する。

 そのヒントは『10秒台を出すレシピ』に隠されており、今回、サッカーキング・アカデミーでは「スプリント力向上セミナー」の実施を予定。秋本氏自らそのレシピを伝授する。講座開催に先立ち、秋本氏がプロスプリントコーチになったきっかけやサッカー選手のコーチングについて語った。

陸上選手からプロスプリントコーチへ…サッカーと出会ったきっかけは?

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――第一線を退いた陸上選手は、教員あるいは陸上競技専門の指導者になる方が多いと思います。プロスプリントコーチをやろうと思ったきっかけは何だったのでしょう?

秋本真吾(以下、秋本) 僕も教員になるか、大学のコーチになるんだろうなってぼんやり思っていました。でも、2011年にオリックス・バファローズの選手たちに走り方を教える機会があって。当時、オリックスは盗塁成功率が12球団の中で一番低く、走りを教えてくれる人を探していたんです。同じ時期に僕がスポンサー契約した会社(株式会社Pepto One Nutrition)のサプリメントをオリックスが使用していたこともあり、その縁で僕に声がかかりました。

実際に関西に行って指導したのですが、反応の良さにびっくりしました。一番驚いたのは、僕たち陸上選手が日頃当たり前にやっている走るトレーニングを全く知らなかったこと。たった1時間の練習で一気にタイムが縮まったので、選手たち自身もその効果に驚いていました。そのリアクションが新鮮でした。

――最初は野球選手の指導をされたんですね。

秋本 そうです。走りに関する技術的なことが全く知られていない点に面白さを感じましたし、元々ポテンシャルが高いトップアスリートにその技術を伝授したら効果は抜群。そこで陸上経験者で他のスポーツ選手に走りを教えている人がいないことに気付いたんです。岡崎慎司選手(レスター/イングランド)を指導している杉本龍勇さんくらいでしょうか。だったら、こっちの世界でやったほうが可能性もあって楽しいだろうと思い、舵を切りました。

――サッカー選手の指導を始めたのはいつ頃ですか?

秋本 現役引退後で、DF加賀健一選手(現・浦和レッズ)を指導したのが最初です。ミスターコンサドーレと呼ばれる曽田雄志さんに出会い、加賀選手を紹介してもらいました。いざ指導してみると、やっぱり野球選手と同じリアクションだったんですよね。「こんなの教わったことがない。楽しい」と言ってくれて、今では槙野選手や宇賀神選手など浦和レッズのメンバーに広がりました。

――野球やサッカー以外にも様々な競技の選手を指導されているようですね。

秋本 ラクビーやアメリカンフットボール、アルティメットの選手も見ましたね。その他にも小さい子ども向けのかけっこ教室を開いています。走ることは、将来どのスポーツにも活きると思っています。だからこそ大事にしたい。

――確かに走ることはスポーツにおいても基本ですが、秋本さんが感じた陸上選手とサッカー選手の大きな違いはありましたか?

秋本 そもそも、走るということを教わってきていない。それが一番の違いだと感じました。元々足が速い選手はそれを長所としていて、足が遅い選手はサッカーの技術を磨く傾向にある。すごく両極端だと思いましたね。僕らは足を速くする方法だけを毎日追求し続けていたので、そのレシピを知っています。だからそれを教えると、みんなが急に速く走れるようになるんですけど(笑)。

具体的な違いを挙げるとしたら着地です。地面に足がドンって着いた時にどこに着地するかが重要で、陸上選手は最も地面に力が加わる場所で一歩目を踏みつけています。その力で身体がスムーズに前へ進んでいくんですけど、サッカー選手の場合は全く力が入らない場所に足を着いているんですよ。筋力だけで無理矢理にグッと身体を前に出している。その動作を繰り返して走っている選手が圧倒的に多いです。高い身体能力と筋力があるから出来てしまうんですけど、その反面、けがのリスクが非常に高い。走りが効率か非効率かの違いですね。効率的な走りをすれば足が速くなるのはもちろん、余分な力を使わずに90分間プレーができます。効率良く無駄な力を使わずにスピードを出せているのが陸上選手、持っている筋力で頑張って走るけれど疲れを溜めてしまってスピードが出せない他種目の選手に分かれます。

――最初は無駄だらけに見えてしまうのでは?

秋本 直すところがいっぱい目につきますね(笑)。

――まさに課題山積みの状態からのスタートですが、そこにやりがいを感じているように思えます。

秋本 楽しいですね。多くの可能性に気付いたからだと思います。僕は100メートルを9秒台で走っていないので、9秒台の選手の作り方は分からない。為末大さんを超えるようなメダリストやハードラーを誕生させる方法も分からない。でも、100メートルを10秒台では走っていたので、そのレシピは熟知しています。サッカー選手で100メートルを10秒台で走れる選手はそういないと思うんですよ。GK以外のフィールドプレーヤー10人が全員10秒台で走ったらワールドカップで優勝出来るんじゃないかとか、野球選手だったら絶対に刺されない盗塁選手を生むとか……面白そうだと思いません? スポーツ全体が盛り上がるだろうし、夢がある仕事だと考えるようになったんですよね。

<第2回>『プロスプリントコーチの秋本氏が明かす、サッカー選手のコーチングとは?』に続く
※10/8(木)更新予定

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