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U-18フットサル日本代表、フットサルへの適応開始/茨城合宿2日目

2015.09.23

文・写真=河合拓

 U-18フットサル日本代表は9月22日、茨城合宿2日目を迎え、午前と午後の2部練習を行った。午前中の練習はフットサルに特化したフィジカルトレーニングが行われ、午後は初日に行った攻撃戦術の反復練習をメインに、実戦的なメニューも組みこまれた。

 選手たちが練習場に現れた9時30分の時点で、ピッチ上にはコーン、ラダー、ポールなど、フィジカルトレーニングを行うための用具が、所狭しと並べられていた。ストレッチ後、練習の冒頭では村岡誠フィジカルコーチが、フットサルに求められるフィジカルについて説明。外国人選手に比べて横の動きが遅いことなどの強化ポイントや、どのようなトレーニングが必要なのかが選手たちに伝えられた。さらに筋力トレーニングをする際の注意点、正しい姿勢などが細かく指導され、FP金城宏樹(聖和学園FC)は、「聖和では、フィジカルトレーニングをやらないので、結構きつかったです。聖和でもやってみようと思います」と、プレーの向上につながるヒントを得たようだった。

 村岡フィジカルコーチの指導後、選手たちはそれぞれ7種目のサーキットトレーニングを3セットずつ行った。1セット目が各種目30秒ずつ、2セット目が各種目20秒ずつ、3セット目が各種目35秒ずつと負荷を変えながら、それぞれのトレーニング後には心拍数を測り、選手たちの回復具合が数値化されていった。

 フィジカルトレーニング後、FPの15選手がレクリエーション的に浮き球の鳥かごをやっていたのに対し、3人のGKは別メニューのトレーニングが行われた。膨らませた風船を2つ左右それぞれの手で宙に浮かせながら、テニスボールをブロックするという変わったメニューのトレーニングもこなしていた。

 午後の練習は16時30分から開始され、ボールを使ったトレーニングが行われた。ウォーミングアップ後、合宿初日に行ったパラレラ、スクリーン、アラコルタ、ピサーダ、ダイアゴナルの5つの動きを確認。続いて4人が横一列になり、相手の守備を引き付けてスペースを作り出す『クワトロ』と呼ばれる戦術の基本的な動き方を確認した。この際に手本を見せていたのが、FP清水和也(フウガドールすみだ)、FP植松晃都(湘南ベルマーレ)、小幡貴一(エスポラーダ北海道サテライト)、FP生駒瑠唯(FC聖和学園)で、名古屋オーシャンズU-15でのプレー経験がある生駒を含めた4選手への指揮官の信頼感がうかがえた。

 この日、最後のトレーニングメニューとなったのは、15人のFPを3選手ずつ5つのグループに分けて行った3対3+GKのゲームだった。5つのグループ分けは以下のとおり。

黄色 米田圭孝、脇山蓮、宮里侑希
青1 伊藤圭汰、内田洸介、二井岡嵩登
青2 生駒瑠唯、今川朋睦、菅谷知寿
灰色 清水和也、小幡貴一、植松晃都
赤  市川宙、眞中佑斗、金城宏樹

 流れの中で、それまでのトレーニングで行った形が出て、小森監督が「ブロック、ピサーダが出てきたよ!」と声を掛ける場面もあるなど、教えられた戦術を選手たちが体現しようとする姿勢が見られた。また、FP米田圭孝(多摩大体育会フットサル部)やFP脇山蓮(名古屋オーシャンズサテライト)といったフットサルを専門にプレーしている選手が高い戦術理解度を示せば、FP内田洸介(札幌大谷高)が積極的にシュートを放ちゴールを挙げるなど、選手の個性も見られる内容となった。

 練習を終えて小森監督は「選手たちは教えた内容をギリギリ理解できているけれど、プレーでは体現しきれない。そういう、ちょうど良い負荷がかかった状態になっているのかなと思います」と、サッカーからフットサルへ適応し始めたことに好印象を持っていた。

 23日の午前中にU-18フットサル日本代表候補は、紅白戦がメインの練習を行い、3日間のトレーニングキャンプを終了する。

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