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エース不在が大きかった長崎総科大附 “名将”対決は流通経済大柏に軍配

2018.01.06

先制点を決めた流経大柏の関川 [写真]=兼子愼一郎

取材・文=安藤隆人(提供:ストライカーデラックス編集部)

 高校選手権の準々決勝で長崎総科大附・小嶺忠敏監督、流通経済大柏・本田裕一郎監督の名将対決が実現した。

 3回戦後、流通経済大柏の本田監督は、「できれば次は小嶺さん率いる長崎総科大附とやりたいですね。心情的はやっぱり長崎総科大附がいいですね」と名将対決を待ちわびていた。そして実現したこの一戦は、結果的には3-0というスコアで本田監督率いる流通経済大柏に軍配が上がった。

 長崎総科大附は絶対的エースストライカーの安藤瑞季が出場停止。安藤の代わりにFW西原先毅を1トップに置くが、個人で運んで決め切れる安藤の不在は長崎総科大附にとってとてつもなく大きな痛手だった。

 先手必勝と言わんばかりに攻め立てる流通経済大柏に対し、3回戦で青森山田をゼロに抑えた守備陣が強固なブロックを形成。安定感抜群のGK湊大昂、CB田中純平を軸に前半は相手の攻撃を食い止めることができた。

 しかし、後半は流通経済大柏に一気に押し切られた。後半4分、DF近藤立都の右ロングスローから最後はCB関川郁万が豪快に蹴り込んだ。これで勢いに乗った流通経済大柏は、ピンチをしのいだ後の後半10分、GK薄井覇斗のロングキックをFW安城和哉がヘッドでつなぎ、それを受けたFW加藤蓮がゴール前にダイアゴナルランしていくMF菊地泰智に絶妙な浮き球のパス。菊地はGKの位置を良く見て、頭上を越えるループシュートを沈め、2-0と突き放した。

 このゴールで試合は決した。長崎総科大附はカウンターを仕掛けようにも、ロングボールは流通経済大柏CB関川にことごとく跳ね返され、FW荒木駿太が個人技を見せるも、ゴールは遠かった。逆に後半40分、流通経済大柏は交代出場のMF熊澤和希がダメ押しの3点目を決めて、試合を締めくくった。

「小嶺先生の背中を追いかけて指導者としてやってきたので、本当にうれしい」。試合後、本田監督は感慨深そうにこう語った。スコアこそ3-0と大きな差がついてしまったが、長崎総科大附は安藤不在でも果敢な戦いを見せた。「ウチは他のチームじゃ補欠にもなれない選手が多い。その中でよくやってくれた」と小嶺監督が選手をたたえたように、ベスト8の成績は胸を張っていい結果だった。

「さすがは小嶺先生のチーム。本当に手強かったし、次だね。気を緩めてはいけない」。名将対決こそ制したが、本田監督に安堵の気持ちは一切ない。次なる戦いはすでに始まっている。そう言わんばかりの勝負師の目は、名将たる所以を感じさせるものであった。

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