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貪欲に勝利を目指すのが上田西の流儀 大量得点で長野県勢41年ぶり8強

2018.01.04

試合後、スタンドの応援団と喜びを分かち合う上田西の選手たち [写真]=瀬藤尚美

取材・文=森田将義(提供:ストライカーデラックス編集部)

 中学時代に名が知れた選手はほとんどおらず、個の力でも見劣りするかもしれない。ただ、上田西の勝利にかける想いはどのチームよりも強い。どん欲に白星を狙いにいくのがチームの流儀だ。

 ヴァンフォーレ甲府などでプレーした元Jリーガーの白尾秀人監督がとった采配からも、勝利にこだわる姿勢は見て取れる。県予選から選手権2回戦の京都橘戦までは3バックがベースだったが、この日は「3人では相手の攻撃は止められない」(白尾監督)と躊躇なく、4バックに変更した。選手交代も積極的で、会場に吹き荒れた強風を生かそうと、前半12分には早々にロングスローが武器の田嶌遼介を投入。追い風に乗った鋭いロングスローを敵陣ゴール前に何度も放り込むことで、相手を押し込んだ。

 前半終了間際に丸山圭太が追い風を利用した直接FKをたたき込むと、後半は指揮官の積極的な交代策が見事にハマる。後半1分には、田嶌の右クロスから根本凌がヘディングで2点目をマーク。17分と24分には後半途中から入った田中悟が2点を追加し、試合の行方を決定づけた。

 27分に根本が5点目を奪ってからは帝京大可児の連動した崩しに押し込まれる場面が続いたが、最後まで勝利へのどん欲な姿勢は落ちなかった。週1回のフィジカルトレーニングでは、3年間一度も規定のタイムに入れない選手がいるほどの過酷さ。そんな中で磨いた気持ちの強さは、田嶌が「どこにも負けない」と胸を張るほどで、気迫のシュートブロックにその成果が表れていた。また、「県外の相手に勝つため、守備から入ることを徹底してきた。一人でボールが取れないなら、二人で取ろうなどとずっと伝えてきた」(白尾監督)ことも奏功し、2試合連続での完封勝利をつかんだ。

 試合前に白尾監督からかけられた「今日勝てば歴史が変わるし、自分たちの環境も変わる」との言葉通り、どん欲に勝利を目指した結果が長野県勢では41年ぶりとなるベスト8入りとなった。これより先に進んだ長野のチームはいないが、目指すのはただ目の前の試合に勝つことだけ。「1日でも長く、選手たちとサッカーがしたい」という指揮官の想いに応えるためにも、埼スタ行きがかかった大一番でも積極的に白星を狙う。

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