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「見られている」がプレッシャーに 優勝候補・大阪桐蔭、PK戦の末に姿消す

2018.01.04

大阪桐蔭はPK戦で明秀日立に敗戦 [写真]=瀬藤尚美

取材・文=森田将義(提供:ストライカーデラックス編集部)

 6月の近畿大会で優勝を果たして以来、公式戦での負けは1度のみ。優勝候補との声も多かった大阪桐蔭がまさかの形で、選手権の舞台から姿を消した。

 2回戦の羽黒戦で、6点を奪った勢いそのまま試合に入りたかったが、前半は自らに与えられたポジションや役割を超えたプレーができず、「ダイナミックさはどこにいったんだと思いながら、試合を見ていた」(永野悦次郎監督)。しかし、ハーフタイムに修正を施した後半は「動く量と考える量が増えた」(永野監督)ことで積極的にチャレンジできる場面が増加。後半1分に奪った先制点はまさにチャレンジが生きた例で、勢いよく左サイドを仕掛けた大深拓海のクロスから北田大亜がヘディングシュートを放つと、GKが弾いたボールを菊井悠介が押し込んだ。

 以降も、何度か鋭い攻撃を仕掛けたが、「攻撃のときにもう少し守備意識を持たなければダメだった」と永野監督が悔んだように、一瞬生まれた守備の隙を突かれ、同点ゴールを献上。試合終盤に迎えた決定機も生かせず、勝負の行方はPK戦に委ねられることになった。

 大阪桐蔭の選手が思い浮かべたのは、昨年の6月以降に許した唯一の負け試合だろう。昨年12月末に行ったプレミアリーグ参入戦では、流通経済大柏と善戦を繰り広げながらも、PKで敗れ、プレミアリーグ昇格を果たせなかった。負けたことの苦い記憶よりも、「相手に映像を見られているという意識がプレッシャーになった」(永野監督)結果、「確実にPKを決められる子」(永野監督)である3番手の西山翔大が失敗。5人全員が成功した明秀日立がベスト8を手にした。

 順調に進んできた2017年度は涙で終わったが、9年ぶりの選手権出場を果たしたことで得た収穫もある。「多くの日本人は、『質問はある?』と聞いても、質問をしてこないけど、皆が選手権で一つ屋根の下で過ごす中で、選手から僕に質問をしてくれたり、大人になったと思う。試合前も自分たちの意見を言ったり、1年ですごく成長してくれた」(永野監督)。大きく成長した一人の西矢健人は、涙を浮かべながらも、「プリンスリーグ関西、近畿総体も制し、あとは選手権優勝だと思っていた。ラストピースをはめてしまうと、大学やプロに行かなくても満足してしまう。『まだまだ伸びシロはある』と神様が言ってくれているのかなと思う」と最後まで明るく気丈に振る舞い、高校サッカーに別れを告げた。

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