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J6クラブが争奪戦…最注目FW岩崎悠人、“6度目の正直”でノルマ達成

2016.07.28

インターハイ初戦で1ゴール1アシストを記録した京都橘FW岩崎悠人 [写真]=吉田太郎

 京都橘高校のU-19日本代表FW岩崎悠人が平成28年度全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会(インターハイ)1回戦で先制ゴールを決めた。高円宮杯U-18サッカーリーグ2016プリンスリーグ中国で現在2位の岡山学芸館高校はMF野島奨を中心に堅守を発揮。岩崎も突破を止められるシーンが続いたが、それでもJ6クラブが争奪戦を繰り広げる注目FWは約1000人の観衆をゴールで沸かせる。

 29分、右サイドのスペースを突いたFW堤原翼の折り返しを右足ダイレクトで合わせて先制点。「1年目の選手権で僕が翼にアシストして、『今日はその恩返しだな』と翼が言ってくれて。翼からのパスで決めることができたので、なおさら嬉しかったです」。米澤一成監督が「仲が良い」と語る2人の連係で叩き出した先制点は、岩崎にとって全国大会6試合目(選手権含む)で初ゴールとなった。

29分、相棒のアシストから先制点を挙げた

29分、相棒のアシストから先制点を挙げた

 あくまでチームの勝利のために戦うことを口にし、得点王やゴールを量産することには興味を示さない岩崎だが、全国初ゴールはやはり早くクリアしておきたい“ノルマ”だった様子。「なかなか点が入らないと個人的にもプレッシャーになってくる。早いうちに取ることができて、それも(事前に)話していたとおりの流れだったので、フラストレーションにならず良かった」と頬を緩めた。

 入学直後から先発を任され、2年時には日本高校選抜、年代別日本代表へと駆け上がった。その肩書きが必要以上に結果を求めさせていた。「2年の時はめっちゃ気にしていました。『自分が取らんと!』と思っていた」と明かす。もしかすると、その強すぎる思いがゴールを遠ざけていたのかもしれない。今回決めたことによって、今後はよりゴールを意識し過ぎずにプレーするはず。試合終盤にアシストを記録したように、堤原やMF梅津凌岳ら攻撃タレントの力を活かしつつ、勝負所で自分がゴールを決めて京都橘を勝利へと導くはずだ。

「去年(選手権で)ホンマに1回戦敗退という屈辱を味わったので気が晴れたというか、勢いに乗っていくぞという気持ちになりました」。最注目FWが波に乗った。

文=吉田太郎

By 吉田太郎

サッカー専門媒体を中心に、主に育成年代の取材活動を展開。

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