文=森田将義(ストライカーデラックス編集部)
互いに序盤からリズムをつかめないまま試合が進む中、均衡が崩れたのは前半10分だった。センターサークル付近でボールを持った舛田凱が大きく右へ展開。ペナルティーエリア右外で受けた岡崎郁矢がトラップで相手DFをかわすと、左足で振りぬいた一撃がゴール右隅に決まり、明徳義塾が先制した。
対する正智深谷は「立ちあがりの失点が痛かった」(小島時和監督)。得点への焦りから、持ち味であるパスワークが鳴りを潜め、ロングボール主体の戦いに。奪ってから素早く相手DFの裏を狙い、新井晴樹を走らせたが、小島遥が「センターバック2枚が強かった」と口にしたように、舛田と濵口俊介による明徳義塾のセンターバックコンビを崩せず。次の手として選んだ鈴木涼太と玉城裕大によるサイド攻撃もフィニッシュの場面を封じられ、決定機まで持ちこめない。
後半に入ってからは積極的に交代カードを切って、ゴールを狙ったが同点弾が奪えず時間が経過。試合終了間際にはパワープレーを仕掛けたが、「うちの特徴はハードワーク」と小松晃監督が胸を張る粘り強い守りを最後まで崩せず、タイムアップを迎えた。
(コメント)
明徳義塾
小松晃監督
目標にしていた1勝を達成できましたが、今も満足はせず、次も勝ちたいという意欲が出ています。1点を取れたことで、全体が落ちついたのが大きかったですね。いつもは1点取った後に喜びすぎてやられてしまうのですが、以降もうまく締めて対応できたと思います。最後のパワープレーは、短かったから良かったのですが、最初から来られていたら、うちはフィジカル的に弱いチームなのでわからなかった。
正智深谷
小島時和監督
全国の初戦を戦う難しさを僕自身、痛感しましたし、子どもたちにも伝わったと思います。縦に速い攻撃を警戒していたのですが、見事に縦に速い攻撃にやられてしまった。うちもうちらしい得点を期待したのですが、やっぱり高校生で慌ててしまって、パスすべきところで蹴ってしまった。2年生が多いチームで試合に出ている3年生は少ないけど、よくがんばってくれました。アイツらの力がなければ、全国は出場なかったので感謝したいです。だから、この苦しい試合を何とか追いついて、逆転したかった。
小島遥
開始早々に失点してしまったことが悔やまれます。後半に立て直そうと思って、最後にチャンスも作れたのですが、点を決められなくて申し訳ない気持ちでいっぱいです。1年のころから、僕たちは「力がない。弱い代」といわれてきて、本当に苦しかった。この大会で弱いのを克服して、強さを証明しようとみんなで口にしていたので、本当に悔しい。
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ストライカーデラックス高校サッカー特集ページ(http://www.soccerstriker.net/html/matchreport/sensyuken94th/sensyuken94th_index.html)