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予選4試合で4得点…絶好調のDF高橋勇夢が部員257人の想いを背負い、駒大高を全国の舞台に導く

2015.11.18

文=平柳麻衣、写真=岩井規征

 2年生DF高橋勇夢の先制弾で、選手権への道を切り開いた。11月14日に行われた平成27年度第94回全国高等学校サッカー選手権大会東京都2次予選Aブロック決勝、駒大高は高橋と岩田光一朗の得点で堀越高校に2-0で勝利し、5年ぶり2回目の全国大会出場を決めた。

 会場の味の素フィールド西が丘は、試合前から雨が降り注ぐ中、両校が熱い応援合戦を繰り広げていたが、257人の部員数を誇る駒大高側スタンドの声援は圧巻だった。それは、敵将の佐藤実監督も「会場の雰囲気も含めて、駒大高の勢いに圧倒されてしまった」と認めるほどだった。そして14分、野本克啓が放った左CKからのボールを、相手DFの間にうまく入りこんだ高橋が合わせて駒大高が先制。真っ先にバックスタンドを赤く染める部員の元へ駆け寄った。「人数が多いので、257人全員が“駒澤魂”を持って戦うことが大事。試合に出られない3年生も多い中で自分は出させてもらっているという想いもあって、自然とスタンドの方へ行った」

 高橋は、この試合を合わせて東京都予選4試合で4ゴールを記録。チームに欠かせない得点源となっている。「自分はDFなので、まずは失点をしないこと。その上で、前に上がるならばしっかり決めて終わりたい」。この日はサイドバックを務めたが、元々はセンターバックの経験もあり、ヘディングの強さを持ち味としている。さらに、サイドバックが相手DFラインの裏を突くチームの戦術において、攻撃時には最前線までスプリントし、チャンスメークやシュートを狙う。攻守両面において、勝利の鍵を握るプレーヤーだ。理想とする選手には日本代表DF森重真人(FC東京)を挙げ、「ガッツあふれるプレーを見習いたい」と語る。

 この日の駒大高の登録メンバーは、2年生が20人中13人と半数以上を占めた。学年リーダーを務める高橋は、「少ないチャンスをものにして、全国でも得点を狙っていきたい」と意気込む。257人の代表として、全国の舞台でも勝利を目指す。

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