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【2022年大会】決勝は両者譲らずPK戦で決着! ヴィッセル神戸U-12とG大阪ジュニアが全国へ【JA全農杯全国小学生選抜サッカーIN関西】

2022.03.09

『JA全農杯全国小学生選抜サッカーIN関西』を制したヴィッセル神戸 [写真]=日刊スポーツ

関西地区の代表チームを決める『JA全農杯全国小学生選抜サッカーIN関西』が3月5、6日の2日間、奈良県の御所市民運動公園で開催された。

今年で20回目を迎える今大会は、8人制サッカーの全国的な普及を願って始められた大会で、参加選手は小学5年生以下(大会開催時)、試合時間は12分を1ピリオドとする3ピリオド制(計36分)で行われる。また、第1ピリオドに出場した選手は第2ピリオドには出られないという独自のもので、選手たちの出場機会を確保しつつ、チーム全体の総合力が問われる大会となっている(第3ピリオドについては自由)。

関西2府4県の予選を勝ち抜いた各2チーム、計12チームが参加し、3チームが4グループに分かれて総当たりのリーグを行い、各グループの上位2チーム計8クラブが決勝トーナメントに進出。優勝と準優勝の2チームが、来たる5月に神奈川県で行われる全国決勝大会へ出場できることになっている。

2日目(6日)に行われた決勝トーナメントには、ヴィッセル神戸U-12(兵庫県1位)、ディアブロッサ高田FC(奈良県1位)、A.Z.R(滋賀県1位)、西宮サッカースクール(兵庫県2位)が各グループの1位で、ガンバ大阪ジュニア(大阪府2位)、アミティエスポーツクラブ草津(滋賀県2位)、宇治・巨椋ボンバーズSC(京都府1位)、DREAM FC(大阪府1位)が各グループの2位で進出した。

午前中の準々決勝は、ヴィッセル神戸 6-0 アミティエ、DREAM 5-1 A.Z.R、ガンバ大阪 1-0 ディアブロッサ高田、西宮SS 3-0 宇治・巨椋という結果となり、準決勝ではヴィッセル神戸(2-1DREAM)とガンバ大阪(2-0西宮SS)のJクラブ2チームが勝利を収め、全国決勝大会の出場権を獲得した。

記者の見た準決勝、ヴィッセル神戸対DREAMは、緊張感の中にも素晴らしい得点の応酬が見られる好ゲームとなった。ヴィッセルは第1ピリオドでCKからのヘッドで先制するが、第2ピリオドではDREAMがミドルシュートで追いついて見せる。そして第3ピリオド開始早々、ヴィッセル神戸がカウンターから2点目を決めて突き放すと、そのままDREAMの反撃を凌ぎ切って勝利した。

決勝戦は、ヴィッセル神戸とガンバ大阪というカードに決定。両チームはすでに全国決勝大会行きを決めているものの、前日5日のグループリーグでは同組で対戦し、2-2の引き分けという結果に終わっており、決着をつけたい試合となった。

試合は、攻守の切替えの素早さが際立つ展開となり、第1ピリオドはお互いにシュートまでは持ち込めない状況が続いた。その後、第2ピリオドはヴィッセル神戸のペースで進み、ヴィッセル神戸・姫野佑斗のヘディングシュート、G大阪・笠井直樹の左足でのシュートなど、あわやという決定機もあったが、ともにゴールネットは揺らせない。

勝負の第3ピリオド。序盤にヴィッセル神戸の山口隼澄が左サイドから再三鋭いクロスを送ったが、これを決めきれない。両チームの守備陣はゴール前での粘り強い対応で相手にフリーで打たせず、幾度も見せた見事なシュートブロックには声を出せない応援席も大きな拍手で称えた。

0-0のまま試合は6分間の延長戦へ。その後半、ヴィッセル神戸は相手のハンドでPKを得るが、G大阪のGK吉村太壱が見事なセーブを見せてチームを救うと、そのままスコアは動かずタイムアップ。決着はPK方式(3人ずつ)に持ち込まれた。PK戦では、両チーム共に3人ずつがしっかり決め、サドンデスに入ってからもそれに続いた。そして先攻・ヴィッセル神戸の5人目が決め、5-4で迎えたG大阪5人目のキックが無情にも右ポストを叩いて勝負は決した。

決勝戦にふさわしい1点を争う息の詰まるような攻防の結果、ヴィッセル神戸が前回大会に続き、見事に関西大会の連覇を達成した。

この大会は、「全ての子どもたちにプレーをする機会を与え、子どもたちが自由に判断して挑戦できるように」、そして「子どもたちがサッカーをもっと好きになり、楽しむこと」が最大の目標だ。ヴィッセル神戸、ガンバ大阪の両チームには、5月の全国決勝大会を目いっぱい楽しみ、様々な経験を重ねて成長してもらいたい。

▼ ヴィッセル神戸U-12・坪内秀介監督のコメント 
「常々言っていることは、サッカーだけじゃなくて、行動でもヴィッセルはしっかりしているねと言われるように、誰よりもひたむきに泥臭く、相手に対しても謙虚に立ち振る舞ってヴィッセルと試合したいと思われるチームになろうということ。(決勝大会では)一つ上の代が3位だったのでそこを目指してやっていきたい。その前の3月末には別の大会の関西大会もあっていい経験ができると思う。県大会よりも関西、全国大会という大きな舞台こそ緊張感の中で普段通りできるか、メンタルの部分でも一番成長できると思っている」

▼ ヴィッセル神戸・花元誉絆選手(主将)のコメント
「(決勝に臨んで)相手に合わせずにやろう、相手の短所を探して積極的に行こう、と話し合っていました。前回も出場したが、決勝大会では優勝を狙う。後ろから繋いで前進する自分たちのサッカーができるようにしたい。(名前のヨハンはお父さんがヨハンクライフのファンだから。ポジションはCB、SB、ボランチができますが、CBが一番楽しい。(キャプテンはどう?)みんなからチームを引っ張っているとほめてもらえた時がうれしい。(好きな選手は?)日本人では高橋峻希選手(元神戸、現長崎)、外国人ではサンペール選手です」

▼ ガンバ大阪・峯崎聖久監督 のコメント
「今大会は全選手が試合にかかわることができて、一人ひとりの成長が見られた大会でとても充実していた。(日頃の指導では)素直な子ばかりだから、自分の言ったことを全部やろうとしてしまうので、発言にはすごく責任を持ちながらやらせてもらっている。一日の中でも、またこの決勝戦の中でも成長が見られたのでとてもやりがいがある。ガンバとして初のチビリンの全国大会なので、すごくワクワクしているし、楽しいサッカーを表現できたらなと思う」

取材・文=貞永晃二

全国9地区で開催される『JA全農杯全国小学生選抜サッカー』の模様は@zennoh_sportsにてTwitter速報を実施。

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