2018.12.25

【高校女子選手権プレビュー】最注目は“事実上の決勝戦” 藤枝順心vs常盤木…日本代表選手のプレーも要チェック

高校女子選手権
高校女子選手権は2019年1月3日に開幕を迎える
10年以上にわたり女子サッカーを追いかける気鋭のライター

 女子サッカー部所属の3年生にとって、高校生活最後の公式戦となる「第27回全日本高等学校女子サッカー選手権大会」が、2019年1月3日に開幕する。

 2018年11月23日にJFAハウスで行われた今大会の組み合わせ抽選会では、1回戦で強豪校がバランスよく枠に収まっていき、ビッグマッチが組まれないまま淡々と進行していた印象だったが、抽選会終盤で驚きに似た大きな声が挙がった。

 それは、藤枝順心高校(東海1/静岡)と常盤木学園高校(東北1/宮城)の優勝候補同士が、1回戦で対戦することが決まった瞬間だった。

 常盤木は今季のプレナスチャレンジリーグで12チーム中11位と不振だったが、女子種目7回目の開催となった夏の全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会(インターハイ)で、ついに初優勝を達成。過去に5回の高校女子選手権優勝、6回の準優勝経験がありながら、直近の3大会はいずれもベスト8位以下だった。しかし今季はインターハイ決勝で日ノ本学園高校(兵庫)を3-0で下し、周囲の期待も高まっている。

 抽選会に臨んだDF星川彩(2年)は「自分たちの歴史を作って、今の常盤木を皆さんに知ってもらいたい。優勝したいという気持ちを全員が持っている」と、6大会ぶりの高校女子選手権制覇を目指す。

 直近の5大会のうち、ベスト4以上が4回という安定した成績を残している順心は、前回大会の計5試合で22得点を決め、無失点のまま完全優勝を勝ち取った。今大会に向けた静岡県予選大会、東海予選大会の両方でも無失点で、チーム初の大会連覇を虎視眈々と狙う。

 多々良和之監督は「事前に1回戦の相手が常盤木になる予感がしていた。インターハイで(常盤木に負け)因縁があった高校と1回戦で対戦することが、過去にも多かったから」と、強豪との対戦は覚悟の上だった様子。後半アディショナルタイムの失点で敗れたインターハイのリベンジはなるか。

 常盤木のMF西野朱音(2年)と、順心のDF長江伊吹(2年)は、11月のFIFA U-17女子ワールドカップウルグアイでベスト8に入ったU-17日本女子代表(リトルなでしこ)で、ともに日の丸を背負って戦ったふたり。ここの攻防も大きなみどころとなる。

 数々のなでしこジャパン・なでしこリーガーを輩出している両校の一戦は、「事実上の決勝戦」という声もあるほど。言うまでもなく、この試合で勝利した高校が、全国制覇に大きく近づくことになるだろう。

 前回大会は順心の無失点優勝も話題だったが、北信越地区代表として初の高校女子選手権ベスト4に入った福井工業大学附属福井高校(福井)の躍進も大きなトピックスだった。

 その恩恵を受けて、今大会の北信越地区第1代表が第1シード=順心、第2シード=岡山県作陽高校(中国1/岡山)と準決勝までは対戦しないヤマに入ることとなった。その今大会の北信越地区第1代表は、高校女子選手権初出場の帝京長岡高校(北信越1/新潟)だ。

 2011年創部の帝京長岡は、新潟県予選大会で初優勝、北信越予選大会でも初優勝。福井工業大学附属福井高校(北信越2/福井)と、開志学園JSC高等部(北信越3/新潟)の2強だった北信越から、新風を吹かせている。

 その帝京長岡を1回戦で迎え撃つのが、1988年創部の古豪・神村学園高等部(九州1/鹿児島)だ。神村は鹿児島県予選大会の準決勝と決勝ではいずれもPK戦にもつれこみ、決勝では敗れて鹿児島県第2代表だったが、九州予選大会では優勝。そこでも4試合のうち2回がPK戦の末に勝利する接戦をものにして、九州第1代表の座を掴んだ。
予選での苦しい戦いが、ノックアウト方式の今大会で生きてくるのかは興味深い。

 大会の開幕が近づくにつれ、高3の有力選手は来季のプレナスなでしこリーグやプレナスチャレンジリーグチームに加入することが続々発表されている。それだけでなく、今大会への出場権を逃した高校からも、なでしこリーグ加入内定が複数発表されており、こういった点は女子サッカーの底辺が広がっているひとつの指針と言える。

 そして、先に書いたU-17女子W杯を戦ったU-17日本女子代表メンバーの中からは、他にも4選手が高校女子選手権に出場する。前橋育英高校(関東6/群馬)のGK伊藤有里彩(2年)、十文字高校(関東2/東京)のMF瀧澤千聖(3年)、聖カピタニオ女子高校(東海2/愛知)のFW神谷千菜(3年)、作陽のMF森田美紗希(2年)は、世界の舞台で得た経験を、今大会で存分に発揮してくれるだろう。

文=馬見新拓郎

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