2017.01.10

【注目ルーキー】甲府加入DF小出悠太×MF道渕諒平…明治大で培った守備力を武器に

明治大から甲府に加入する小出(左)と道渕 [写真]=梅月智史
サッカーキング編集部

 大学サッカー界屈指の名門・明治大学のチームメイトであり、卒業後はともにヴァンフォーレ甲府へ加入するDF小出悠太とMF道渕諒平。新生活では「毎日一緒に練習場に行こう」と約束し、万全な協力体制を敷く仲良しコンビが、プロへの意気込みを語る。(インタビューは2016年10月末に実施)

インタビュー・文=平柳麻衣

■苦しい時でも自分を見つめて取り組むことが大事

――まずはお互いの長所を教えてください。
小出 道渕は一人で突破する力があるので、チームが苦しい時に助けてくれる、本当に素晴らしいドリブラーだと思います。試合中、サイドでボールを持ったら何度でも仕掛けます。

道渕 悠太は対人の強さが一番の特徴です。それと、カバーリング能力が素晴らしいので、「ヤバい」と思った時にいつも止めてくれます。他の選手が抜かれたところをしっかりとカバーしてくれる、頼りになるディフェンダーです。

――道渕選手はもともとボランチで、大学に入ってからサイドハーフに転向したそうですね。小出選手から見て、道渕選手のプレースタイルに変化を感じますか?
小出 そもそも道渕がボランチをやっていた印象があまりないんです。明治に入ってからはほとんどやっていないよね?

道渕 最初の1、2カ月くらいはやっていたんですけど、その頃はまだセカンドチームにいたんです。悠太はずっとトップチームにいて練習が別々だったので、ボランチをやっている僕を見たことがないと思います。

小出 でも、サイドハーフをやっている中でも細かなボールの扱い方がうまいので、ボランチもできるんだろうなと思います。

道渕 今はサイドハーフが一番自分に合っているポジションだと思いますけど、今後もサッカーを続けていく上でボランチの可能性を残すことは大事だと思うので、その感覚は忘れずにいたいと思っています。

――少し言いづらいかもしれないですが、お互いの「ここを改善すればもっとよくなる」ところはありますか?
小出 道渕はドリブルでゴール前まで持っていくことができて、チャンスメイクまではできるので、もっと得点することに強いこだわりを持つようになれば、もっと評価されると思います。

道渕 悠太はロングフィードが通らないことがあるので、キックの精度をもっと上げれば、より良いセンターバックになると思います。

小出 普段からそういうことを言い合っているよね(笑)。

道渕 「下手くそ」とか普通に言う(笑)。何でも言い合える仲なんです。

――ピッチ外でのお二人を紹介し合ってください。
小出 道渕は筋トレをしたり、プロテインを飲んだり、すごく体に気を遣っています。

道渕 明治大のみんなも基本的なものは飲んでいるけど、僕はそれプラスアルファでも飲んでいます。入学したばかりの時、明治大はフィジカルがないと通用しないと感じたので、下級生の頃からずっと体に気を遣っています。

小出 僕は4年生になってからお菓子やジュースをあまり摂取しなくなりました。

道渕 悠太は外面は真面目ですけど、自分に甘いんですよ。

小出 オンとオフの切り替えをしっかりとしているんです!

――お互いの性格面についてはいかがですか?
道渕 悠太は“かわい子ぶる系”です(笑)。自分がかわいいと思われることをやる。

小出 なぜかよく分からないけど、かわいいと思われちゃうんですよ(笑)。

道渕 しゃべり方とか、しぐさとか……何て言ったら伝わるんだろう?

小出 言葉にできないでしょ? それはたぶん、僕がもともとかわいいからだよ(笑)。道渕のことはいろいろな面を知りすぎているので、説明できないです。

――お二人の仲良しエピソードはありますか?
道渕 一緒にいる時は常にしゃべっています。サッカーのことも。

小出 ここでは言えないようなことも。

道渕 あと、(ヴァンフォーレ)甲府に入ってからの生活について。二人とも最初はチーム推奨のマンションに住むので、一緒に練習場に行こうって。

小出 毎日交互に運転しようねって。協力し合っていこうと思います。

――2017シーズンからお二人とも甲府に加入します。甲府に対してどんな印象を持っていますか?
道渕 甲府は「3-4-3」のフォーメーションが基本だと思うんですけど、試合の中で「5-4-1」になることも多くて、その場合はシャドーの選手がサイドで守備をすることになります。だから、ボールを取った後にどれだけ自分が攻撃に関われるかがすごく大事で、僕のスタイル的にカウンター攻撃は得意なので、そこで力を発揮できればいいなと思います。

小出 僕は3バックだったらどこでもできるので、まずはレギュラーを確保したいです。甲府のディフェンスラインの選手はみんな守備がうまくて一対一が強いので、僕ももっと成長しないと試合に出られないと思っています。

――甲府は強固な守備が特徴的です。
道渕 明治も守備を重視したサッカーなので、明治で培ってきたことを甲府で生かせると思いますし、自分たちがチームに伝えられるものもあると思っています。

――明治大の一学年上には7名のプロ選手がいます。進路について先輩たちに相談はしましたか?
小出 僕は甲府に行くことを決めた後に和泉(竜司/現名古屋グランパス)さんに報告して、「お前に合っていると思う」と言ってもらいました。

道渕 僕も決めた後に瀬川(祐輔/現大宮アルディージャ)さんや(藤本)佳希(現ファジアーノ岡山)さんに報告しました。

小出 先輩たちの姿を見て、プロは厳しい世界だということが改めて分かりました。大学であれだけすごかった和泉さんでもコンスタントには試合に出られていないですし、苦しい時期は誰にでも訪れると思います。でも、先輩たちの話を聞いて、苦しい時でも自分をしっかりと見つめて取り組むことが大事だと思ったので、僕もブレずにやり続けることを意識していきたいです。

道渕 自分の能力を出すことができれば試合に出られると思うのですが、それに加えて監督が何を求めているのかをしっかりと理解することがすごく大事だと思います。監督の求めているプレーができるように心掛けたいです。

――最後に、新シーズンへの抱負を聞かせてください。
小出 1年目でも若手だからと言って物怖じせず、リーダーシップを発揮して周りを動かせる選手になりたいです。

道渕 プロでは自分のストロングポイントを伸ばすことに加えて、結果を出すことにこだわって取り組んでいきたいと思います。

明治大DF小出悠太(こいで・ゆうた)
▼生年月日/1994年10月20日 ▼身長・体重/178センチ・77キロ
市立船橋高2年時の全国高校サッカー選手権大会で優勝を経験。卒業後は一学年先輩の和泉竜司(現名古屋)を追って明治大に進学し、守備の要として不動の地位を築いた。明治大の栗田大輔監督からは「すごく真面目なので(プロに行っても)何も心配いらない」と絶大な評価を得ているセンターバック。


明治大MF道渕諒平(みちぶち・りょうへい)
▼生年月日/1994年6月16日 ▼身長・体重/177センチ・74キロ
仙台のジュニアユース、ユースを経て明治大に進学。主戦場は右サイドハーフで、4年時の総理大臣杯決勝では、明治大を初優勝に導く決勝ゴールを記録した。スピードとドリブル技術を生かした攻撃参加で決定機を演出するMF。大学入学当初まではボランチを務めていた経験があり、セットプレーのキッカーを任されることも。