2016.12.25

<選手権フォーカス>【鵬学園】“異色”指揮官率いる初出場校 星稜の高き壁を越え、全国の頂きへ

選手権出場を決めた石川県予選決勝で喜び鵬学園ベンチ [写真]=吉田太郎
育成年代を中心に取材活動を展開。

 第95回全国高校サッカー選手権において最も注目を集めている初出場校が鵬学園だ。石川県予選決勝で同大会17連覇中だった強豪・星稜を1-0で撃破。石川県高校サッカーの歴史を塗り替えた。

 能登半島の中部・七尾市に位置する鵬学園は2002年創部の新鋭だ。赤地信彦監督が就任した2012年には、まだ石川県3部リーグに所属。そのチームが昨年のインターハイ予選、選手権予選で準優勝し、プリンスリーグ北信越に初参戦した今年は選手権初出場も果たした。

 現在31歳の赤池監督は金沢星稜大卒業後、「一回社会出て、勉強してこようと思って」愛知県で4年間の会社員生活を経て、鵬学園で指導者人生をスタートした“異色”の経歴の持ち主。その赤池監督が就任した当時は3年生部員が5人しかいなかったというが、人工芝グラウンドが増えるなど、サッカー熱が高まっていた七尾市の中で鵬学園も徐々に好選手が集まり出して成長を遂げる。

 鵬学園の成長の要因として、やはり星稜の存在が大きい。星稜は12年度選手権4強、13年度準優勝、14年度優勝、そして15年度も4強入りしている全国トップレベルの強豪。大黒柱のMF千葉東泰共主将も「高い壁でしたね。その壁を崩すためには自分たちまだ歴史が少ないので難しいと思っていた」と語るほど星稜は大きな壁となっていた。

 だが、彼らは星稜に勝たなければ全国舞台に立つことができないことを知っていた。そして勝つための努力を続けてきた。フィジカルで差を見せつけられるなど悔しい敗北を経験しながら、少しずつ対抗できるチームへと成長。今回の星稜との決勝では相手の強みを消すことにも成功していた。サイドのポイントを使われないように、その攻防戦で高い位置を維持。そして星稜が中央をこじ開けにきたところをCB竹下潤とCB能登駿平、そして指揮官が「影の立役者」と評した1年生MF輪嶋拓海を中心に跳ね返し、こぼれ球をクリアする。赤地監督が「こうやろうと決めて納得したら一生懸命やります。それプラスアルファが出た」というイレブンは、GK的場大輝の活躍もあって壁を突破した。

 初の全国大会へ向けて千葉東は「星稜さんが築き上げてきたものを越えて、自分たちが上に行けるように」と意気込む。目標は2年前に星稜が果たしている日本一。本格的な強化からわずか数年で石川県予選を制した鵬学園が、次は全国の高い壁を乗り越える。

取材・文=吉田太郎

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