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明治大、3冠達成ならず…甲府内定MF道渕諒平の反撃弾も及ばず大体大に敗戦

2016.12.14

まさかの準々決勝敗退に肩を落とす選手たち[写真]=古賀章太郎(明大スポーツ)

平成28年度 第65回全日本大学サッカー選手権大会2回戦 明治大学 1-2 大阪体育大学

文=亀井笙子(明大スポーツ)

 早すぎる幕引きとなった。総理大臣杯、関東大学1部リーグ戦での優勝に続き3冠目を狙った今大会。総理大臣杯準々決勝では3-0で下した大阪体育大学相手に立ち上がりから積極的に攻撃を仕掛けるも決め切れない。逆に前半に2失点を喫し2点を追う展開となる。49分に道渕諒平がミドルシュートを決め逆転に望みをつなげたが、その後は相手の好守に阻まれ追いつくことはできず試合終了。あっけなく鳴り響くホイッスルに選手の目には涙がたまった。今シーズン最後の大会はベスト8という結果で終えることとなった。

 後半に巻き返しを見せるも、2点目が遠かった。0-2で前半を終え「明治らしくないところをもう一回徹底してやろう」(服部一輝主将)と臨んだ後半。結果はすぐに表れた。小野雅史がクリアしたボールを道渕がトラップし丹羽詩温にパス。中央に走りこんだ道渕に再びボールが渡るとそのままドリブルで突破。「1点返してまずは同点に追いついてっていう気持ちだった」(道渕)。遠い位置から放たれたボールはゴール右に突き刺さった。この得点を機に勢いに乗った明治大は果敢に攻めていく。77分にはセンターバックの水町政哉に代わりMF渡辺悠雅を投入しフォーメーションを3-4-3に変更。攻撃の層を厚くしたが「工夫した攻撃ができなかった」と丹羽。時間の経過とともに焦りも見え、サイドからの単調な攻撃の形が多くなった。また、11本ものCKがあったが得点に結びつけることはできず。「本当に細かいところでミスが起きたから追加点を獲れなかった」(河面旺成)。ゴール前の最後の精度も欠き2点目を奪うことはできなかった。

 連続失点が明治大を狂わせた。「連続で失点してしまったのが敗因」(服部)。序盤から明治大がボールを支配するも、19分に後藤虹介(大体大)にこぼれ球を拾われミドルで先制点を決められる。その直前にはチームを後ろから引っ張ってきたセンターバックの小出悠太が「今年の初めにケガしたところでまた同じところをやってしまった」という左もも裏の違和感によりピッチに倒れ込んだ。「多少気持ちの面で揺らいでしまった点はあった」(水町)と守備の要の負傷交代もあり、バタついてしまった。そんな「らしい」サッカーができない中、30分に痛恨の2点目を許すことに。カウンターを食らい、水町がクリアしようとしたボールが相手に当たり裏に抜けられ押し込まれた。この前半の2失点が3冠への道を遠ざけた。

 それでも飛躍のシーズンだった。多数のプロ選手を輩出した昨季は総理大臣杯、関東大学1部リーグ戦ともに2位と、優勝まであと一歩届かなかった。そして「(昨年の)4年生からは冗談交じりに『残留はしろよ』みたいなことは言われた」(服部)と今季はリーグ2部降格が嘆かれるような「谷底世代」とまで称されていた。「自分たちはそれを謙虚に受け止めて、その中でどうチームとしてうまくやっていこうかというのを4年生中心に話し合った」(丹羽)。「一心」をスローガンとし、目の前の1試合1試合に集中してきた今シーズン。結果は総理大臣杯では創部初優勝、リーグ戦では史上最速優勝と歴史に名を刻むものとなった。「服部を中心にチーム一丸となって日々成長してきたので、胸を張ってほしい」と栗田大輔監督も賛辞を呈した。

 悔しさは下級生が晴らす。2冠達成という偉業を成し遂げたものの3冠という高い目標を掲げていただけに「悔しく残ってしまうなって感じ」(小出)と、このインカレの結果に納得はできない。そのため今大会で引退となる4年生は「(来季は)3冠を達成してほしい」(丹羽)と下級生に期待を込める。来季、チームの中心となる柴戸海)は「今までやってきたことに間違いはなかったと思うので、来年この経験を生かしてより良いものをつくっていきたい」と抱負を述べた。4年生の思いを胸に、そしてこの1年間の経験を糧に、明治大サッカー部はまた一歩ずつ歩み続ける。

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